バンカーに入ってしまったときに活躍する「サンドウェッジ」。
打ちっぱなしなどで練習できる機会も少なく、特に初心者の中には苦手意識を持っている人が多いのではないでしょうか。
サンドウェッジはバンカーのミスをスムーズに挽回できるだけでなく、グリーン周りでのアプローチショットにも使えたりとスコアアップに大きく貢献してくれる、とても有能なクラブです。
使いこなせるようになれば、よりボールを寄せやすくなりスコアアップも目指せるでしょう。
今回は、そんなサンドウェッジとはそもそもどんなクラブなのか?どのように打てばよいのか?といった基本的な疑問からクラブの選び方まで詳しく解説していきます。
ぜひサンドウェッジへの理解を深めて、次のラウンドでスコアをアップさせてくださいね!
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サンドウェッジとは?
そもそもサンドウェッジとはどのようなクラブなのでしょうか。
ここでは、その特徴や実際の使う場面について説明していきます。
サンドウェッジの特徴
サンドウェッジはもともと、ラウンド中にボールがバンカーに入ってしまった場合に脱出させるためのクラブとして生まれました。
現在はゴルファーの必須クラブの1本となっており、初心者であっても必ずセットの中に入れておきたいクラブと言えるでしょう。
ヘッドのロフト角が大きい
サンドウェッジの特徴はヘッドのロフト角が大きいこと。
サンドウェッジは基本的にバンカーショットやグリーン周りのアプローチに使用するクラブのため、遠くへ飛ばすことを目的としません。
したがって、多くのサンドウェッジのクラブヘッドは54~58度のロフト角となっており、ドライバーや7番アイアンなどと比べると寝ているように見えます。
このようにロフト角が寝ていることで、ボールが高く上がりやすくなるのです。
ヘッドのソールがふくらんでいる
2つ目の特徴は、クラブヘッドのソール部分(底面)が他のクラブのように平らではなく膨らんでいることです。
ドライバーの底面と比べてみると分かりやすいですが、ドライバーの底面には角度がついておらず平らになっています。
平らな地面でクラブを振る場合、ソールが膨らんでいたらダフってしまうのでは?と心配になるかもしれません。
しかし、砂地からボールを出すためには「砂ごとボールを外に運び出す」必要があるため、サンドウェッジのソールはあえてこのような作りになっているのです。
サンドウェッジを使う場面
サンドウェッジは上述のとおり、バンカーにボールが入ってしまったときやグリーン周りのアプローチに用いられるクラブです。
ここでは、実際にどれくらいの飛距離を飛ばせるのかなどについて説明します。
サンドウェッジの飛距離はどれくらい?
サンドウェッジの飛距離の平均的な数値は、以下のとおりとなっています。
ロフト角 | 飛距離 |
---|---|
54度 | 80ヤード |
56度 | 75ヤード |
58度 | 70ヤード |
人によって飛距離は変わるため一概には言えませんが、ピッチングウェッジの飛距離よりも20~30ヤードほど落ちるのが一般的です。
なお、サンドウェッジを使ってアプローチをする際は、グリーン周りでふり幅を押さえて使用することも多いため、上記は通常どおり振った場合の目安として参考にしましょう。
参考:サンドウェッジはいらないという意見も?
実は、サンドウェッジはいらないのでは?という意見もあります。
確かにサンドウェッジをクラブセットに入れなければならないというルールはないため、サンドウェッジを持っていなくてもプレーすることは可能です。
ただし、確実に言えるのは「あった方が便利かつ有利」ということ。
実際にプロ・アマチュア問わず、ほとんどの人がサンドウェッジを持ってプレーをしています。
その一番の理由はやはり、サンドウェッジがバンカーからボールを脱出させるのに最も適した構造のクラブであるためでしょう。
特に初心者のうちは、一度バンカーに入ってしまうとなかなか出せずに大たたきしてしまう……という事態がよく起こります。
そのような局面でできるだけミスショットを減らしたい場合は、持っておいた方が安心と言えるでしょう。
バンカーでのサンドウェッジの打ち方
では、実際にバンカーでサンドウェッジを使用する際にどのように打てばよいのかについて説明していきます。
着目するポイントは以下の3つです。
- 角度
- 構え方
- 振り方
角度
まずバンカーショットにおいて重要なのは、フェースの角度です。
クラブの形状としてサンドウェッジのロフト角は大きくなっていますが、ヘッドが砂に深く潜ってしまうことを防ぐためには、フェースを開いて構えるとよいでしょう。
注意点としては、クラブをグリップした後に手だけでフェースを開くのではなく、フェースを開いた状態でグリップすることがあげられます。
手だけで開いてしまうと、実際にクラブを振ったときにインパクトでスクエアの形に戻ってしまうためです。
また補足として、バンカーでは必ずしもサンドウェッジを使って打たなければならない、というわけではありません。
アプローチウェッジやピッチングウェッジを使って打つことも可能です。
その際は、フェースをしっかり開いて打つとボールを捉えやすくなるでしょう。
構え方
バンカーショットを打つ際は、スタンスを広めにとって下半身をどっしり構えるようにしましょう。
初心者の場合は特に、球を外に出したいあまりスイング中に軸がぶれてしまったり、体が起き上がったりするミスがよく起こります。
ボールを出したいという気持ちを抑えるのは難しいですが、いかなるスイングにおいてもスイング軸をしっかり保っておくことが重要です。
砂地の上であっても、頭の位置や前傾角度がインパクトで変わらないように意識してスイングしましょう。
振り方
バンカーからボールを脱出させる際、砂ごとボールを外へ運び出す必要があります。
砂までしっかり掻き出すためには、スイングの軌道を鋭角(縦振り)にしなければなりません。
縦振りをするためには、しっかりと手首のコックを使って振り下ろすイメージを持つとよいでしょう。
また、インパクトしたあとに動きを止めるのではなく、しっかり最後まで振りぬくことも重要です。
アプローチでのサンドウェッジの打ち方
次にアプローチでのサンドウェッジの打ち方について説明していきます。
スタンスは狭くグリップは短く持つ
サンドウェッジでアプローチショットを打つ際は、通常の構えよりもスタンスは狭く、グリップは短く持つことを意識しましょう。
スタンスを狭めることで打ちたい距離を調整し、初心者にありがちなグリーンを超えて飛んで行ってしまうミスを防ぐことができます。
また短く持つことでクラブをコントロールしやすくなり、ボールにしっかりと当てやすくなります。
振り子のイメージで打つ
アプローチショットにおいては、リズムよくスイングすることが大切です。
長い距離を飛ばす必要はないため、力を入れたり加速したりする必要はありません。
ただし、ダウンスイング時に力を緩めたり失速するのはNGです。
振り子のように一定の速度で振り、バックスイングで上げたクラブヘッドの位置とフォロースルーでクラブヘッドを上げる位置が同じ高さになるようイメージして打ってみましょう。
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初心者におすすめ!サンドウェッジの選び方
ここからは、初心者におすすめのサンドウェッジの選び方を解説していきます。
まだサンドウェッジを持っていない方や、他人から譲り受けたが古くて替えたいと思っている方などは参考にしてください。
ソール幅が広いものを選ぶ
まず初心者におすすめのサンドウェッジの特徴として、ソール幅が広いものがあげられます。
ソールはクラブヘッドの底の部分を指しますが、ソール幅が広いほど芝の上をスムーズに滑りやすいため、初心者でもバンカーなどでミスをしづらくなります。
クラブが砂に突き刺さってうまくボールを出せないざっくりなどのミスも減らせるため、バンカーが苦手な方に特におすすめです。
ロフト角が他のクラブと並べてバランスのよいものを選ぶ
ロフト角とはクラブのシャフトに対するフェースの角度を指しますが、このロフト角が大きくなればなるほどフェースが寝た状態となります。
アプローチウェッジ、ピッチングウェッジなどいくつかのウェッジをセットに入れる場合は、それぞれのクラブのロフト角が等間隔になるように揃えるとよいでしょう。
たとえば、44度のピッチングウェッジと50度のアプローチウェッジを持っている場合、56度のサンドウェッジを選ぶのがおすすめです。
間隔が同じくらいのロフト角のクラブを持つことで、さまざまな距離を打ち分けやすくなります。
バウンス角が大きいものを選ぶ
ウェッジにはロフト角のほかにバウンス角と呼ばれる概念が存在します。
バウンス角とは、クラブヘッドのソール部分のふくらみのことで、バウンス角が大きいほどソールのふくらみが大きいことを示します。
サンドウェッジのバウンス角は8度~14度ほどのものが多いですが、初心者であれば12度以上のものを選ぶとよいでしょう。
バウンス角が大きいほどソールが跳ねやすく、バンカーからボールを出しやすいというメリットがあります。
ヘッドが大きめのものを選ぶ
どのクラブにも言えることですが、ヘッドが大きいほどスイートエリアが大きくなり、クラブがボールにしっかりと当たりやすくなります。
サンドウェッジにも初心者向けにヘッドの大きいモデルがあるため、まずはミート率を上げたい!という方は意識して選ぶとよいでしょう。
初心者がやりがちなサンドウェッジのミスと対処法
最後に初心者がやりがちなサンドウェッジのミスとその対処法について紹介します。
サンドウェッジをどうしても使いこなせない……という方は参考にしてくださいね。
ざっくりをしてしまう
まずサンドウェッジを使ったミスで最も多いのは、「ざっくり」でしょう。
ざっくりとは、バンカー脱出やアプローチの局面でダフってしまうことにより、ヘッドを振り切れずにボールがほとんど前に進まないミスを指します。
ダウンスイングでクラブが鋭角に入りすぎてしまい、ざっくりと地面に刺さっているように見えることからこの呼び名がついています。
ざっくりは、クラブヘッドのソールを上手く使えていない、フェースを開いて使えていないことが原因で起こりやすいミス。
バンカー脱出の際はある程度手首のコックを使うことが大切ですが、アプローチを打つ際はボールの少し手前からざざっとソールを地面に滑らせるイメージで打つとよいでしょう。
想定よりも転がりすぎてしまう
一方、ボールの上側をたたいてしまう「トップ」も初心者によくあるミスと言えます。
ふわっと優しいボールでグリーンに寄せるつもりであったのに、トップして勢いよく転がっていってしまった……という苦い経験は誰しも持っているはずです。
こうしたトップを引き起こす原因は、無意識にすくい打ちをしてしまっていたり、スイング中に軸がぶれてしまうこと。
トップを防ぐためには、手首をしっかり固定して体重移動もできるだけ少なくして打つとよいでしょう。
サンドウェッジの攻略はコースレッスンがおすすめ!
今回はサンドウェッジとは何か、またサンドウェッジの打ち方について解説してきました。
まずはクラブの性質を知識として学ぶことも大切ですが、本当に使いこなせるようになるためには、やはり実践練習が必要です。
とはいっても、アプローチの練習はともかくバンカーの練習ができる練習場は非常に限られており、ぶっつけ本番……という方も少なくないでしょう。
そんな方にぜひおすすめしたいのが、コースに出ながらレッスンを受ける「コースレッスン」です。
コース上で起こりうるさまざまなシチュエーションを知り尽くしたプロがコーチとなり、実際にコースを周りながらクラブの選び方や打ち方のコツなどを教えてくれます。
よく起こしてしまうミスの原因がわかったり、その改善策を教わったりと通常のレッスンでは得られない発見があるでしょう。
コースレッスンを開講しているスクールは限られていますが、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
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