ゴルフにハンディキャップがあるというのは聞いたことがあるかもしれません。ハンディキャップは仲間内のコンペに参加する際にも使用しますので、ゴルファーならぜひ知っておきたいところ。
この記事では、ゴルフで使われるハンディキャップの意味や種類から、取得方法・目安についてまでを詳しく解説しています。
ゴルフのハンディキャップとは
ゴルフのハンディキャップは、ゴルファーの技量を数値で表したものです。成績の順位をつける際にハンディキャップが必要となります。
18ホールで打ったトータル打数のことを「グロススコア」と呼び、そこからハンディキャップ分を引いた数のことを「ネットスコア」といいます。
ハンディキャップを使った競技では、このネットスコアがいかに少ないかで勝負が決まるわけです。
この考えに基づけば、ハンディキャップが少ない人ほどゴルフがうまく、多い人ほどゴルフが下手ということになりますね。
ハンディキャップにも種類がありますが、それぞれ規定に基づいた適切な計算方法で決められているので、自分の腕前がどの程度のレベルなのかの目安になるといえるでしょう。
ハンディキャップが少ない人ほどゴルフがうまいので、一種のステータスとなるはずです。
ゴルフにハンディキャップがある意味
ゴルフはスポーツの中でもハンディキャップが用いられる数少ない競技です。ほかのスポーツでハンディキャップを使うというのはあまり聞きませんよね？
では、なぜゴルフにはハンディキャップというものが存在するのでしょうか？
それは、ゴルフがハンディキャップを用いれば、初心者から上級者まですべてのゴルファーが平等に楽しめる競技だからです。
コンペなどでゴルフのうまい人が毎回成績上位を独占していたら、ビギナーはつまらないですよね。ハンディキャップによるスコアの調整があれば、スコア70台で回る上級者とスコア100以上打つ初心者であっても、同じように競うことができるというわけです。
ちなみにプロの試合ではハンディキャップはなく、完全な実力勝負です。ハンディキャップは、アマチュアゴルファーがゴルフを楽しむための仕組みと覚えておきましょう。
ゴルフのハンディキャップに上限はある？
ゴルフのハンディキャップ上限はハンディキャップの種類によって変わりますが、私たちが一般的に使用するものでは、上限36までとすることが多いです。
これは18ホールすべてをダブルボギー（＋2）で回ると36となることから、一般的なゴルファーのハンデ上限を36までにするという考えです。
しかし、スコア140以上の初心者の場合、ハンデ36だとネットスコアで100を切れないので、上位に入賞するのは難しいのが実情ですよね。
参加者全員が楽しめるよう、ハンディキャップの上限を36以上に設定することも可能です。
初心者にも優勝のチャンスを与えたい場合は上限50以上にすることもありますが、あまりに中級者以上にとって不利な設定にすると不満の声が上がってしまいます。
ハンディキャップの上限はコンペの方針によって変更できますが、バランスを考えて上限を設定するのがおすすめです。
ゴルフのハンディキャップの種類
ゴルフのハンディキャップには、「プライベートハンディキャップ」と「オフィシャルハンディキャップ」の2種類があります。
それぞれのハンディキャップについて、くわしく解説します。
プライベートハンディキャップ
仲間内でのラウンドや会社のコンペなどで使われるものは、プライベートハンディキャップと呼ばれます。（別名として「略式ハンディキャップ」とも呼ばれます。）
初心者やエンジョイゴルファーにとって身近なハンディキャップですね。
オフィシャルハンディキャップを持っていない人が、仲間とスコアを競ったり、社内コンペで順位付けをしたりする時に使うハンデです。
プライベートハンディキャップは、ゴルフの技量だけでなく運の要素も絡むため、ゴルフをより楽しめるのが特徴。
その日のプレースコアで計算するので、ゴルフ初心者でも簡単にハンディキャップを取得できますよ。
前述したハンディキャップの上限も自由に決められるので、初心者に有利になる調整も可能です。
また、毎回同じメンバーでプレーする場合は、過去のスコア実績をもとにコンペ主催者がそれぞれのハンディキャップを決めることもあります。
オフィシャルハンディキャップ
オフィシャルハンディキャップとは、日本ゴルフ協会（JGA）の規定に基づき計算された公式のハンディキャップのことを指します。（正式名称は「JGA/USGAハンディキャップインデックス」です。）
オフィシャルハンディキャップを取得すると、公式戦に出場できるようになります。プライベートハンディキャップに比べて取得条件に細かい規定があり、プレーしたコースの難易度もハンデに影響します。
つまり、完全な実力が反映されるハンディキャップなので、本格的なアスリート思考の方向けのハンディキャップといえるでしょう。
初心者が取得するには、少しハードルが高いハンディキャップかもしれません。
オフィシャルハンディキャップを持っていれば、JGA加盟団体主催の競技やゴルフ場の倶楽部競技にも参加できます。どのコースでも通用するハンディキャップなので、コースの難易度にかかわらず自分の技量を正確に把握できるのも特徴です。
ハンディキャップの取得方法は？
- オフィシャルハンディキャップである「JGA/USGAハンディキャップインデックス」を取得するためには、主に以下の団体に所属する必要があります。
- JGA（日本ゴルフ協会）加盟コースの倶楽部会員
- PGS（日本パブリックゴルフ協会）加盟コースの倶楽部会員
- JGAの個人会員
- 楽天GORAやGDOなどJGAが認定している組織・団体
中でも比較的簡単なのは、JGAの個人会員に入会する方法と、楽天GORAやGDOのネットから取得する方法です。
JGAの個人会員の場合、ハンディキャップの取得だけなら年会費2,400円のJGAグリーンクラブ会員に入会するのがお得です。
また、ネットで取得する方法も手間がないので便利。
楽天GORAなら入会費・年会費無料でハンディキャップが取得可能ですので、手っ取り早くオフィシャルハンディキャップを取得したい方におすすめですよ。
注意点として、ハンディキャップの取得にはJGA加盟コースでのプレースコアの提出が必要です。
以前は5ラウンド分のスコアが必要でしたが、現在は3ラウンド分のスコアで計算できるようになり、比較的簡単にオフィシャルハンディキャップを取得できるようになっています。
ゴルフのハンディキャップの決め方は？
プライベートハンディキャップにもいくつか種類があり、ハンデの決め方によって、初心者にも優勝のチャンスがあったり、ある程度うまい人が有利になったりします。
よく使用されるのは以下の3つの方式です。
- ペリア方式
- 新ペリア（ダブルペリア）方式
- 新新ペリア方式
初心者でも優勝を狙えるようにしたいのか、取引先の人に有利となるようにしたいのかなど、ハンディキャップの決め方によってスコアは大きく変わります。
どの方式を採用するかは、どんな人とプレーするのかを考慮して決めるのがおすすめです。
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ゴルフのハンディキャップの計算方法は？
仲間内でのプレーや会社のコンペなど、プライベートハンディキャップの方式はゴルファーが自由に決められます。
どんなレベルの人が多いコンペなのか、相手を接待するためのコンペなのかなど、プレーヤーの技量や目的に合わせたハンディキャップ方式を選択するとよいでしょう。
ここでは、プライベートハンディキャップの特徴や計算方法について解説していきます。
プライベートハンディキャップの計算方法
先述した「ペリア方式」「新ペリア（ダブルペリア）方式」「新新ペリア方式」の計算方法も紹介します。
ぺリア方式
ペリア方式では、18ホール中6ホールを「隠しホール」と設定します。隠しホールは、通常ゴルフ場スタッフや成績集計システムなどがこっそり決めるので、参加者はプレー終了までどこが隠しホールだったのか分かりません。
この隠しホールで何打打ったかにより、ハンディキャップが決定される仕組みです。以下の公式に当てはめて計算されます。
（隠しホールの合計打数×3−72）×0.8＝ハンディキャップ
ペリア方式は昔からコンペなどで使用されてきたハンディキャップの決め方で、上位を狙うにはゴルフの技量だけではなく、運の要素も大きくなるのが特徴です。スコアが悪い人にも優勝のチャンスがあるので、初心者が多いコンペにおすすめの方法といえるでしょう。
新ぺリア（ダブルペリア）方式
新ペリア方式は、別名「ダブルペリア方式」とも呼ばれ、現在のハンディキャップの決め方では主流です。
新ペリア方式では、18ホール中12ホールが隠しホールとなります。新ペリア方式の計算方法は以下の通りです。
（隠しホールの合計打数×1.5−72）×0.8＝ハンディキャップ
実力がそのまま反映されることが特徴で、中級者以上のゴルファーが多いコンペに適したハンディキャップ方式といえるでしょう。スコア90台で回れる人なら十分上位を狙えるはずです。
そのため、初心者が上位を狙うにはやや厳しい方式ともいえますね。
新新ぺリア方式
新新ペリア方式は、ペリア方式と新ペリア方式の良いところを取ったバランスのよい方式です。
新新ペリア方式では、18ホール中9ホールを隠しホールに設定します。
ハンディキャップの計算式は以下の通りです。
（隠しホールの合計打数×2−72）×0.8＝ハンディキャップ
近年使用されることが増えてきた新しいハンディキャップの決め方で、うまい人にも下手な人にも優勝のチャンスがあるのが特徴的です。
ハンディキャップ計算に役立つサイトやアプリ
- ゴルフのハンディキャップの計算は複雑なため、自分でおこなうのは面倒ですよね。
しかし、計算サイトやアプリを使えば簡単にハンデの計算ができます。ここで、おすすめハンディキャップ計算サイトやアプリを紹介します。
CASIO【KEISAN】
「ペリア方式」「新ペリア方式」「新新ペリア方式」を選択肢、スコアを入力するだけでハンディキャップを算出可能です。計算機で有名なカシオなので、信頼性も抜群ですね。
ハンディキャップ計算アプリ「ハンデダス」
ハンデの目安がすぐにわかるアプリです。オフィシャルハンディキャップを持っていなくても、直近のラウンドスコアを入力すれば、現在の自分のハンデの目安を計算してくれる優れもの。
ペリア方式や新ペリア方式ではなく、持ちハンデを使用して成績をつけたい場合に重宝するでしょう。
乗用カート付属のリーダーボード機能
コースの乗用カートにカートナビを導入しているコースもかなり増えています。カートナビのリーダーボードには成績計算機能のついたものが多いので、これを利用するのが1番手っ取り早いかもしれません。
ハンデ上限や各ホールの打数制限など、細かく設定できるのも魅力のひとつ。また、コーススタッフの人に特定の人が有利になるよう、こっそり調整してもらうこともできます。
スポーツで忖度するのは気が引けるかもしれませんが、接待ゴルフに利用するならビジネス上の裏技として覚えておいて損はないですよ。
オフィシャルハンディキャップの計算方法
オフィシャルハンディキャップは直近の10ラウンド分のスコアの中から、成績の良い5ラウンド分のスコアを対象に計算します。
計算には、コースの難易度を示す「コースレーティング（コースレート）」と、パープレーで回れない人のためのコース難易度を示す「スロープレーティング」を使用するため、ここがプライベートハンデとは大きく異なります。
計算式は以下の通りです。
（スコア−コースレーティング）×113の数値をスロープレーティングで割る
ここで注意したいのが、計算した結果をそのまま使うのではないということです。プレーするコースの使用ティーに設定されたコースレーティング換算表を使い、プレーイングハンディキャップに換算して使用します。
つまり、どのコースのどのティーを使用するかによって、当日のハンディキャップが変わるシステムになっています。
ゴルフのハンディキャップの目安は？
ハンディキャップの意味や種類を理解した上で、「一体今の自分はどのくらいのハンディキャップをもらえるのだろう？」と疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、平均スコア別のハンディキャップの目安を紹介します。
スコア別！ゴルフのハンディキャップ早見表
ゴルファーの平均スコアに対して、目安となるハンディキャップはどのくらいなのでしょうか。
以下は、平均スコア別のハンディキャップ早見表です。
| 平均スコア | 目安ハンディキャップ |
|---|---|
| 72以下 | 0 |
| 73〜77 | 1〜5 |
| 78〜81 | 6〜9 |
| 82〜87 | 10〜15 |
| 88〜92 | 16〜20 |
| 93〜97 | 21〜25 |
| 98〜102 | 26〜30 |
| 103〜107 | 31〜35 |
| 108以上 | 36以上 |
あくまで目安ですが、自分の平均スコアと照らし合わせてハンディキャップ目安の参考にしてくださいね。
初心者のハンディキャップはどれくらい？
初心者の場合、いきなりスコア100を切ることは難しいはずです。
上の早見表を見ると、スコア100以上の初心者の場合、多くはハンディキャップの上限である36になることが多いといえそうです。
それだけハンディキャップをもらっても、コンスタントに80台以上のスコアで回る上級者に勝つのは簡単ではないというのが分かりますね。
うまい人のハンディキャップはどれくらい？
では、うまい人のハンディキャップはどれくらいを指すのでしょうか。
平均スコアで100を切れるようになると、ハンデが30以下になり、中級者の仲間入りといえそうです。
さらに、平均スコアが80台の人は、ハンディキャップが20以下になることが多いことが分かりますね。うまい下手の基準は人それぞれですが、ハンデが20以下であれば上級者に入るのではないでしょうか。
中でも、ハンデが9以下のゴルファーを「シングルプレーヤー」と呼び、かなりの腕前でなければ到達できないレベルです。
さらに、シングルの中でもハンデが1〜5までのゴルファーを「片手シングル」といい、このレベルには全国規模の大会に出場する猛者も多くいます。
ゴルフのハンディキャップを少なくしたいなら、ゴルフスクールに通うのが手っ取り早い！
ゴルフのハンディキャップは、すべてのゴルファーが平等に楽しむための便利な仕組みです。
そして、ハンディキャップはゴルファーとしてのステータスを示す指標にもなります。
ハンデが少なければ少ないほど、技量レベルが高い証明となるはずです。
しかし、ハンディキャップを減らすことは決して簡単ではなく、何年かかってもハンデが変わらない人が多いのも事実。
効率よくハンディキャップを減らしたいなら、ゴルフスクールで上達スピードをあげるのがもっともおすすめです。
また、スコアを伸ばすためには、スイングスキルだけでなく、実際のコースで臨機応変に対応できる技術を学ぶことも大切。
コースレッスンもできるスクールにしておくことは、スコアアップを狙う方にはうってつけの方法ですよ。
ハンディキャップを手っ取り早く少なくしたい方は、ゴルフスクールを検討してみてはいかがでしょうか。
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