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ゴルフのアウトサイドインとは?原因や直し方、それを正しいとする説も解説

ゴルファーの約8割がしているといわれる、アウトサイドインのスイング。アウトサイドインは、飛距離が出にくく、ミスショットの確率も高くなることが難点です。一方で、アウトサイドインを推奨する説もあり、実際にアウトサイドインのスイングで活躍しているプロゴルファーもいます。

「いったい、どちらが本当なんだろう?」

と思ってしまいますよね。

この記事では、アウトサイドインのスイングに悩むゴルファーのために、アウトサイドインのメリット・デメリットや原因、スイングの直し方まで徹底的に解説していきます。

監修者 野口
アウトサイドインは一概に悪いといえません。意図せずアウトサイドインのスイング軌道になってしまう初心者の方はコントロールできるようになるとよいですね!

「アウトサイドイン」とは?

ゴルフのスイング軌道は、大まかに分けると、「インサイドイン」「アウトサイドイン」「インサイドアウト」の3パターンです。この章では「アウトサイドイン」を中心に解説します。

アウトサイドインの軌道・球筋

アウトサイドインとは、目標とボールを結んだラインに対して、クラブが外側から入り、インパクト後は内側へ抜けていく軌道のスイングをいいます。「カット打ち」や「手打ち」とも呼ばれ、球筋は基本的に右へ曲がるスライスです。

「インサイドアウト」「インサイドイン」との違い

「インサイドアウト」と「インサイドイン」は、どちらも目標とボールを結んだラインに対して、クラブが内側を通るので、ボールに効率よく力を伝えることができます。

しかし「アウトサイドイン」は、クラブが遠回りしてボールにインパクトするので、ボールに力を伝えにくく飛距離が出せません。

またクラブが外側から入ることにより、さまざまなミスショットの原因になります。

ゴルフでアウトサイドインがダメだといわれる理由

アウトサイドインは、飛距離が出にくくミスショットの原因になるから「ダメ」なのでしょうか。じつはアウトサイドインのスイングには、次のようなリスクもあるのです。

「チーピン」が出やすい

チーピンとは、右打ちの場合でいうと、左方向へ飛び出しフック回転でさらに左に曲がっていく打球で、OBになりやすいという弱点があります。原因は、インパクトの瞬間にフェースが閉じること。クラブがインサイドから出ていれば、フェースが閉じてもフックがかかるだけですが、スイングがアウトサイドインだと、チーピンになってしまうのです。

打球がスライスする

アウトサイドインのスイングは、クラブがボールの外側からインパクトする形になるので、打球にスライス回転がかかります。また、ボールをしっかりとらえられていないので、ほかのスイング軌道と比べると、弱々しい打球になってしまいます。

引っ掛けやダフりが出やすい

ボールを外側から内側へ引っ張り込むアウトサイドイン特有の動きは、引っ掛けの原因になります。引っ掛けとは、ボールが初めから左に飛んでしまうことです。

また、力が入りすぎると右肩が落ちやすくなり、ダフりにもつながります。ダフりとは、ボール手前の地面を叩いてしまうミスショットのこと。

スイング時に右手を使いすぎると、このようなことが起こりがちです。

シャンクしやすい

インサイドからクラブが出ていれば、打球にスライスがかかるだけです。しかし、アウトサイドインのスイングになり、フェースを開いた状態でインパクトしてしまうと、高い確率でシャンクになります。シャンクとは、ヘッドの付け根でボールを打ってしまうことです。

突発的なシャンクで悩んでいる場合は、スイングがアウトサイドインになっているのかもしれません。

アウトサイドインは悪くない・正しいとする説も

ここまでは、アウトサイドインのデメリットについて解説しました。しかし、アウトサイドインを「正しい」とする説もあるのです。

アウトサイドインには、フェースや打球をコントロールしやすいというメリットがあり、アプローチではインサイドにスイングするより、アウトサイドにスイングしたほうが、よりスピンの効いた打球になります

PGAツアーのダスティン・ジョンソン選手は、アウトサイドインのスイングの使い手として名を馳せ、世界ランキング1位にも輝いているほど。国内ツアーでも、藤田寛之選手や時松隆光選手のように、アウトサイドインのスイングを活用している選手がいます。

アウトサイドインのスイングでも、メリットとデメリットを理解してフェースをうまく使いこなせれば、武器になるということです。

意図せずアウトサイドインになる原因

プロの場合、意識的にアウトサイドインのスイングで勝負することもありますが、初心者やアマチュアで多いのは、意図せずにアウトサイドインのスイングになるケースです。その原因は、どこにあるのでしょうか。原因を正しく理解して、理想的なスイングに近づきましょう。

捻転不足

スイングが意図せずアウトサイドインになる原因としてもっとも多いのが、上半身の捻転不足です。バックスイング時の捻転が浅いと、全身を使うのではなく、腕だけでスイングする形になります。そうすると、スイングがアウトサイドインになってしまうのです。バックスイング時には、上半身をしっかり捻転させることを心がけましょう。

上半身だけでスイングしている

上半身の力だけでスイングしようとすると、手打ちとなり、アウトサイドインのスイングとなってしまいます。クラブをインサイドに振りたい場合は、下半身も使い全身でスイングするようにしましょう。

アドレスで上体が開いている

アドレスで上体が開いていることも、スイングがアウトサイドインになる原因です。自分では目標に向かってまっすぐアドレスしているつもりでも、無意識に上体が開いていることがあります。普段の練習から、目標に対してスタンスと両肩の向きが平行になっているかチェックする習慣をつけておくとよいでしょう。

ドライバーだけアウトサイドインになる原因

「アイアンはインサイドにスイングできているのに、ドライバーだけアウトサイドインとなり、スライスが止まらない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

その場合は、アドレスを見直してみましょう。ドライバーはアイアンと違い、ボールを左足寄りに置いてアドレスをします。

このとき、ボールに対して上半身だけを左足方向へ動かすと、体が開いた状態になってしまうのです。これでは正しくスイングしても、アウトサイドインになってしまいます。ドライバーのアドレス時にも、目標に対してスタンスと両肩の向きが平行になっているかを意識してスイングしましょう。

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アウトサイドインの直し方

アウトサイドインになってしまう原因がわかったら、次は修正です。アウトサイドインの直し方を紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

アドレスをチェックする

アウトサイドインを直すために、まずは自分のアドレスをチェックしてみましょう。目標とボールを結んだラインに対して、スタンスと両肩の向きが平行に構えられているか、練習場の鏡や自宅の鏡で確認してみてください。

自分ではできているつもりでも、平行にアドレスできていないケースは、意外と多いものです。

バックスイングはしっかり捻転する

アドレスに問題なければ、スイングを見直しましょう。特にバックスイング時に、上半身を90度以上、しっかりと捻転することを心がけてみてください。スイングのトップのとき、正面から見て肩甲骨や背中が見えていればOKです。練習場や自宅の鏡でチェックしてみましょう。

グリップを見直す

スイングがアウトサイドインになる場合、グリップがウィークグリップになっている可能性があります。ウィークグリップとは、左手の親指が中心線より左側に位置し、甲がほとんど見えない握り方のこと。アウトサイドインになりやすいグリップです。アウトサイドインに悩んでいる場合は、グリップを見直して、左手の甲が見えるストロンググリップにしてみましょう。

なかなか直らないアウトサイドインの「矯正ドリル」

スイングを見直してもアウトサイドインが直らないときは、次の矯正ドリルに挑戦してみましょう。

ハーフショット

フルショットの半分の振り幅で打つハーフショットを繰り返すことで、アウトサイドインを矯正します。このとき、手だけでスイングするのでなく、腕と体を同調させてスイングすることがポイントです。アプローチからドライバーまで、いろいろなクラブを使いながらハーフショットを繰り返して、体に理想のスイング軌道を覚えさせましょう。

2球同時打ち

ハーフショットの応用編として、ボールを2球同時に打つドリルも、アウトサイドインの矯正に有効です。クラブのトゥ側とヒール側にボールを並べ、1回のスイングで2球同時に打ちます。使用するクラブは7番アイアンで、振り幅はハーフショットから始めましょう。

2球とも目標に向かってまっすぐ飛んでいけば、スイングの軌道もフェースの向きも理想的です。うまく打てるようになったら、少しずつ振り幅を広げていきましょう。

ちなみにこのドリルでは、フェースをコントロールする感覚も養えるので、スライス対策にも有効です。

参考:アウトサイドインを直す矯正器具もおすすめ

上述したアウトサイドインの直し方、矯正ドリルを実践しても、なかなかうまくいかないこともあります。そのようなときは、矯正器具を使ってみることもおすすめです。アウトサイドインの矯正器具には、素振り用のものやアライメント(体の向き)用のものなど、いろいろな種類があります。

自分のスイングや癖、練習環境に合うものを選び、使ってみましょう。

アウトサイドインの矯正ならコーチによるレッスンもおすすめ!

アウトサイドインを矯正すると、打球の飛距離は格段に伸び、ミスショットのリスクも大幅に減るでしょう。そのためにはまず、アドレスの形を見直し、バックスイングが捻転不足になっていないか確認することがポイントです。少し意識を変えるだけで、スイング軌道が見違えるほど良くなることもあります。この記事で紹介した方法をぜひ実践してみてくださいね。

ちなみに、もっとも確実なアウトサイドインの矯正方法は、プロにスイングを見てもらうことです。ゴルフスクールなら、経験豊富なプロが、一人ひとりにあったスイングを提案、レッスンしてくれます。身についてしまった癖やスイングも、プロに教わることで、確実に修正できるでしょう。

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