アマチュアゴルファーの場合、トップの位置やインパクトの瞬間を意識することは多いですが、フィニッシュを意識する人は少ないです。
しかし、ゴルフを上達させるには、正しいフィニッシュをとることが重要。
本記事では、ゴルフのフィニッシュの重要性から、理想的なフィニッシュの形や取り方を解説します。
フィニッシュをうまく取れない原因と改善策についても触れるので、コツをつかみたい!という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ゴルフでフィニッシュを意識することが重要とされる理由
ゴルフのフィニッシュが重要とされるのは、ショットの精度と飛距離が上がるためです。
インパクトの瞬間ではなく、フィニッシュをめがけてスイングすることで、しっかりクラブを振り切ることができます。また、フィニッシュを意識すると、スイングが安定するのでミスショットが減ります。
さらに、飛距離を伸ばすためにもフィニッシュは重要。
フィニッシュを目標にスイングすると、インパクトがスイングの通過点になります。ヘッドスピードが最大に加速した状態でインパクトを迎えられるので、飛距離のアップにつながります。
プロゴルファーや上級者のフィニッシュは、きれいな形でぴたっと止まっていますよね。見た目がかっこよくなるだけではなく、ショットを安定させ、飛距離を稼ぐためにも、フィニッシュをとることは重要です。
フィニッシュは「いらない」という考え方もある?
ゴルファーの中には、「スイングにフィニッシュの意識はいらない」という人もいます。これは、「フィニッシュはスイングの最終的な結果である」という考え方があるためです。
フィニッシュ不要派の人の意見は、「フィニッシュは意識するものではなく、自然に作られる」というもの。打ちたいショットによってスイングが変わるため、フィニッシュの形も変化するという考え方があるからです。
しかし、これはある程度ショットの打ち分けができる人の考え方ともいえます。
スイングが安定していない初心者は、最終的なスイングの終わりを決めておくことで、正しいスイング軌道が身につきやすいでしょう。
美しいフィニッシュは、良いスイングから生まれます。フィニッシュというゴールを決めておくことは、正しいスイング作りに効果的といえるでしょう。
ゴルフのフィニッシュの取り方
正しいフィニッシュは、飛距離やショット精度を上げるだけでなく、スイングフォームの見た目がよくなるメリットもあります。
見栄えを良くするためにも、きれいなフォームのフィニッシュを習得しましょう。
この章では、ゴルフのフィニッシュの取り方を解説します。各部位ごとに詳しく解説するので、フィニッシュの取り方がわからないという方は、ぜひ参考にしてください。
形・後ろ姿
フィニッシュの形は、左足から上体までが、アルファベットの「I」のように一直線になっていることが理想とされています。インパクト後に、おへそが目標方向の正面を向くまで体を回転させ、胸を張ります。
そして、左足を軸に、上半身が垂直に立つようなI型の形を目指しましょう。
ただしこのとき、背中が反りすぎてしまうと逆C型の姿勢になり、腰を痛める原因になるので注意してください。
また、真後ろから見た時に、体が「く」の字になっていることも確認しましょう。前傾姿勢をキープできていれば、フィニッシュで体がくの字になっているはずです。アドレスからフィニッシュまで、前傾姿勢を崩さないよう意識してくださいね。
手の位置
フィニッシュでの手の位置は、左耳の左斜め後ろに両手がくることを意識しましょう。
クラブシャフトが、頭の後ろを水平に通る位置にきていればOKです。
右手でクラブをぎゅっと握ると、クラブの先端が地面を向いてしまいます。右手は人差し指から小指の付け根にひっかけるように持ち、強く握り込まない意識を持ちましょう。
左肘や右肩の位置
スイング中に左脇が開いてしまうと、左肘を引いた状態のかっこ悪いフィニッシュになってしまいます。
スライスの原因にもなるので、フィニッシュではしっかり左肘を脇につける意識を持ちましょう。
スイング中に左脇が開いてしまう原因の多くは、クラブヘッドをボールにまっすぐ当てようとして、手打ちになってしまっていることです。体の回転でスイングする意識を持てば、左肘も引かなくなります。
また、右肩が顔のあごに当たる位置にくるよう意識してください。フィニッシュで右肩があごに当たるまで、しっかりと体を回転させましょう。
左足・右足
フィニッシュ時には、ほぼ全体重が左足に乗るようにします。
右足に体重が残っていると、フィニッシュでのけぞるような形になってしまいます。
トップの位置で右足に乗った体重を、ダウンスイングで左足に移動し、フィニッシュでは左足一本で立てるくらいが理想です。右足は親指のつま先で支えるくらいの感覚で十分です。
また、左足の重心は、つま先とかかとのどちらに偏ってもバランスを崩しやすくなります。
左足の外側側面で踏ん張るイメージで、フィニッシュの姿勢を保ちましょう。
フィニッシュの「高い」と「低い」はどっちが正しい?
フィニッシュの高さは、基本的に高いほうが良いといわれています。
しかし、身長や腕の長さ、使うクラブや打ちたい球筋によっても、フィニッシュの理想の高さは変わります。
フィニッシュが高い場合、スイング軌道はインサイドアウトになっていることが多く、ボールにフック回転がかかります。ドローボールを打つ人は、フィニッシュが高くなる傾向にあります。
一方、フィニッシュが低い場合、スイング軌道はアウトサイドインになることが多いため、スライス回転のかかったフェードボールが出やすくなります。
フィニッシュの高さは、自分の体格や球筋にあわせて決めるのがポイントです。
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アイアンのフィニッシュの取り方は?
アイアンでは、ボールを上げるために下からすくうような打ち方になってしまいがちです。
すくい打ちはフィニッシュで右足に体重が残ってしまうので、ダウンブローのスイングをしっかり意識し、フィニッシュで左足に体重が乗っていることを確認しましょう。
また、アイアンは、ドライバーなどに比べてフィニッシュがコンパクトになります。
飛ばすクラブではなく、狙った場所へ正確にボールを落とすクラブなので、体の回転や体重移動が大きくなりすぎないよう注意しましょう。
さらに、縦回転のスイングになることで、ドライバーよりもフィニッシュの位置が高くなるのもアイアンの特徴です。フィニッシュで、クラブの先端が若干下を向く形になります。
ゴルフのフィニッシュをきれいに止めるコツ
ゴルフがうまい人のフィニッシュは、ピタッと止まっていることが多いです。
フィニッシュでふらついてしまうと、見た目が悪く、ショットの精度も落ちてしまいます。
ここでは、フィニッシュをきれいに止めるための、3つのコツを紹介します。
- トップをコンパクトにする
- 太ももに力を入れる
- 上半身の力を抜く
順に解説します。
トップをコンパクトにする
フィニッシュでぴたっと止めるには、トップを大きくしすぎないことが重要です。
飛ばそうとする気持ちが強いと、トップで大きく振りかぶってしまい、体がクラブに振られるスイングになってしまいます。これだとスイング時に体が流れてしまい、フィニッシュできれいに止まることができません。
特に、ドライバーなどの飛距離を出すクラブを使う際は、フィニッシュで姿勢をキープできるよう、コンパクトなトップを意識しましょう。
太ももに力を入れる
フィニッシュでは、体重移動に加えて、足の踏ん張りも必要になります。
コツは、左右の太ももあたりに力を入れることです。
右足にきちんと力が入っていないと、スイングの動きに耐えられず、フィニッシュで右足が前に出てしまいます。
フィニッシュでは、両足の太ももに力を入れ、太もも同士をぎゅっとくっつけるように意識しましょう。右足はつま先立ちになるため、膝は自然と軽く曲がるはずです。
上半身の力を抜く
下半身とは逆に、上半身の力は抜きましょう。
上体がガチガチになっていると、フィニッシュで止まれなくなり、肘や肩の位置も不自然になります。
ただ、完全に力が入っていないのも、フィニッシュでふらつく原因になります。
フィニッシュでは、上体が左に流されないように、左の脇腹あたりにグッと力を入れてください。左側に壁があるイメージで、それ以上左にいかない意識を持つことがポイントです。
ゴルフのフィニッシュが「取れない」。よくある悩みと改善策
ゴルフのフィニッシュにおいて、ふらつきや、うまく止まれないといった悩みを抱える人も多くいます。
この章では、フィニッシュがうまく取れない人のよくある悩みについて、原因と改善策を解説します。
よろける・ふらつく
フィニッシュでよろけたり、ふらついたりするのは、体重移動がうまくできていないことが原因です。
インパクトで左足に重心が乗っていないと、フィニッシュで止まることができません。右から左への体重移動を意識して、スイングの練習をしてみましょう。
体重移動ができているかわからない場合は、スイング後にターゲット方向へ右足から歩き出せるか確認してみてください。しっかり左に体重移動できていれば、スムーズに歩き出せるはずです。
また、スイングで体を回しすぎていることも考えられます。
スイングの勢いでバランスを崩し、よろけてしまうこともあるので、コンパクトなスイングからフィニッシュへつなげる練習をしてみましょう。
前に倒れる・前のめりになる
つま先に体重がかかりすぎていると、前に倒れたり、前のめりになってしまいがちです。
つま先立ちのような状態でスイングすると、どうしても前に倒れてしまいます。
クラブを構えたときに、つま先重心になっていないかチェックしてみてください。
また、体重移動が不十分な場合も前に倒れやすくなります。アドレス時の重心と、体重移動を意識して練習してみましょう。
クラブが立つ
フィニッシュでクラブが立ってしまうのは、手首が右手甲側に折れる「ヒンジ」という状態になっていることが考えられます。
ヒンジは、手首を使ってフェース面をコントロールし、スナップを効かせたショットを打ちたいときに有効です。しかし、フィニッシュまで解かずにいると、手首が固まってクラブが立ってしまいます。
ヒンジを正しく使ったスイング練習をしてみましょう。
体が回らない・回りすぎる
腕や手の力でスイングすると、体が回っていないフィニッシュになります。体が硬い可能性もありますが、多くは体の回転が足りていないことが原因です。
肩や腰の回転を意識し、腕は自然とついてくるようなイメージでスイングしてみましょう。
反対に、フィニッシュで体が回りすぎてしまう人は、インパクトで体が開いている可能性があります。体が早く開いてしまうと、スライスや飛距離ロスの原因にもなります。
ダウンスイングでは下半身主導を意識し、体が開きすぎないようにしましょう。
体が反る・のけぞる
フィニッシュで体がのけぞってしまうのは、右足に体重が残っているためです。ドライバーなど、アッパーぎみに打つクラブのスイング時に出やすくなります。
右足に体重が乗ると、見栄えが悪くなるだけでなく、飛距離ロスの原因にもなります。
しっかり体重を移動させる意識を持って練習しましょう。
体重移動を身につけるには、左足1本で立ってスイングする練習がおすすめです。
左足や右足がめくれる
フィニッシュで左足がめくれてしまう人も多くいます。
柔軟性の問題もありますが、左足の踏ん張りができていないことも考えられます。
また、両足のつま先がまっすぐ前を向いていると、左足がめくれやすくなります。
左足のめくれを直すには、アドレス時のつま先の向きを少し左へ向けてみましょう。フィニッシュで体が左へ回転しやすくなるので、左足のめくれを抑えられます。
また、フィニッシュ時の右足は、自然とめくれるような形になります。
しかし、めくれるのはフィニッシュ時であり、インパクトの直前までは足をつけておく必要があります。スイングのパワーを十分に伝えるためにも、右足のめくれが早くなりすぎないよう注意しましょう。
ゴルフのフィニッシュの練習ならゴルフスクールがおすすめ◎
正しい形のフィニッシュをとろうとすると、普段あまり使わない筋肉も使うため、慣れないうちは窮屈に感じるかもしれません。
無意識に形が崩れてしまっていることも多いので、理想のフィニッシュの形をしっかり意識しながら練習する必要があります。
間違ったフィニッシュのクセをつけたくないなら、ゴルフスクールでプロに見てもらうのがおすすめです。
プロのコーチのレッスンを受ければ、1人で練習するよりはるかに上達が早く、個人の抱える悩みや課題の解決もできるでしょう。
インドアゴルフスクールのステップゴルフでは、定期的にコースレッスンもおこなっているので、より実践的な練習ができるのもメリットです。
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