ゴルフは、クラブのちょっとした違いでプレーの結果が大きく左右されるといっても過言ではありません。
特に、シャフトの硬さはプレーヤーのスイングと密接に関わるため、ゲームの成否を分ける鍵といえるでしょう。
この記事では、ゴルフクラブのシャフトについて、硬さの意味や選ぶ際のポイント、ショットに与える影響などについてくわしく解説します。
プレーを次のレベルへと押し上げる秘訣を探りたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ゴルフのシャフトの硬さ(フレックス)とは
はじめに、ゴルフのシャフトの硬さ(フレックス)の意味と種類について解説します。
シャフトの硬さ(フレックス)の意味
ゴルフクラブにおけるシャフトの硬さ(フレックス)とは、シャフトのしなやかさや反発力を示す指標です。
シャフトの硬さは、ゴルファーのスイングスピードに合わせて選びます。スイングスピードが速いゴルファーは、より硬いシャフトを必要とし、逆にスイングスピードが遅いゴルファーは、柔らかいシャフトが適しています。
適切なフレックスのシャフトを選ぶことによって、スイング時に最適な「しなり」が生み出されるため、力を無駄なくボールに伝えることが可能です。この「しなり」によって、飛距離が増し方向性も安定します。
さらに、自分に合ったフレックスのシャフトを使用することで、スイングがよりスムーズになり、ミスショットのリスクも減るでしょう。
シャフトの硬さ(フレックス)の種類
シャフトの硬さ(フレックス)の種類と、それぞれに適するプレーヤーは下表のとおりです。ただし、統一された規格ではないため、メーカーによってばらつきがあります。
種類 | 適するプレーヤー |
---|---|
R(レギュラー) | 標準的な硬さのシャフトで、一般的な男性ゴルファー向け |
S(スティッフ) | やや硬いシャフトで、力のある男性やヘッドスピードが速いゴルファー向け |
SR(スティッフレギュラー) | RとSの中間的な硬さで、やや力のある男性ゴルファー向け |
A(アベレージ) | やや柔らかく、力のある女性や力のない男性ゴルファー向け |
L(レディース) | 最も柔らかいシャフトで、主にスイングスピードが遅めの女性ゴルファー向け |
X(エキストラ) | 最も硬いシャフトで、プロゴルファーやハードヒッター向け |
ゴルフのシャフトの硬さの確認方法
シャフトの硬さ(フレックス)を正確に把握することは、自分に適したゴルフクラブを選ぶうえでとても重要です。シャフトの硬さを確認するための方法をいくつか紹介します。
シャフトのスペック表を確認
ゴルフクラブのシャフトには、メーカーが提供するスペック表が付属していることが多いです。上の表では、シャフトの硬さをL・A・R・SR・S・Xで表示しています。
また、メーカーの公式ウェブサイトでは、各シャフトの詳細なスペックが公開されています。ここからも硬さの情報を入手できます。
専門店での相談
ゴルフショップでは、専門のスタッフが自分に合ったシャフトの硬さを提案してくれます。フィッティングサービスを提供しているショップでは、個々のスイングスタイルやスピードに基づいて、最適なシャフトの硬さを提案してもらえるでしょう。
また、さまざまなブランドや種類のシャフトが揃っているため、実際に手に取って硬さを確かめたり、比較したりできます。
実際に試打してみる
シャフトの硬さは、実際にクラブを振ってみることで最も正確に判断できます。
ゴルフショップで定期的に開催される試打イベントなどに参加すると、さまざまなシャフトを試すことができたり、直接プロからアドバイスを受けたりすることも可能です。
シャフトが柔らかいとどうなる?
柔らかいシャフトにはどのような特性があるのでしょうか。柔らかいシャフトのメリット・デメリットと、適するプレーヤーについてくわしく解説します。
柔らかいシャフトのメリット
柔らかいシャフトは、スイング時に大きくしなります。このため、ボールに対してより多くのエネルギーを伝えることが可能になり、飛距離が伸びる傾向があります。
また、柔らかいシャフトは、スイング時のタイミングが取りやすいメリットもあります。特にスイングスピードが遅めのゴルファーにとっては、力を効率よくボールに伝えられるため、スイングがスムーズになるでしょう。
さらに、柔らかいシャフトは、ボールを打った際の感触も良くなります。快適な打球感が得られることで、よりゴルフが楽しく感じられるかもしれません。
柔らかいシャフトのデメリット
シャフトが柔らかすぎると、ボールの方向性が安定しにくくなる場合があります。シャフトの大きなしなりが原因で、予想外の方向にボールが飛んでしまうかもしれません。
柔らかいシャフトは大きくしなるため、特にヘッドスピードが速いゴルファーが柔らかすぎるシャフトを使用すると、ボールのコントロールが難しくなってしまうでしょう。
柔らかいシャフトが合う人
柔らかいシャフトは、少ない力でもしなりを効果的に使えばボールを飛ばすことができます。また、シャフトのしなりを感じながらのスイング練習ができることもポイントです。
これらの特徴から、柔らかいシャフトは以下のような人に向いています。
- スイングスピードが遅いゴルファー
- 力の強くないゴルファー(女性や高齢者のゴルファー)
- 初心者やアベレージゴルファー
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シャフトが硬いとどうなる?
つぎに、硬いシャフトにはどのような特性があるのでしょうか。硬いシャフトのメリット・デメリットと、適するプレーヤーについてくわしく解説します。
硬いシャフトのメリット
硬いシャフトは、スイング時のしなりが少ないため、ボールの軌道がより直線的になります。特にドライバーやロングアイアンでは、安定した方向性が期待できます。
また、ミスショットが発生しても、硬いシャフトは曲がり幅を抑えられます。オフセンターヒットでも、比較的予測可能な球筋を保持しやすいでしょう。
硬いシャフトは速いヘッドスピードを活かすことで、力強いショットを生み出せます。シャフトがしなりにくいため、パワーを直接ボールに伝えられるからです。
硬いシャフトのデメリット
硬いシャフトは、柔らかいシャフトと比べてしなりにくいため、スイングスピードが遅めのゴルファーには不向きです。
硬いシャフトは打球感が硬くなるため、特にミスショット時に不快感を覚えることが多いでしょう。打球感が硬いと、プレーに対する満足感が得にくいかもしれません。
硬いシャフトが合う人
シャフトが硬ければ、スイングから生まれる力を効率よくボールに集中させられます。また、しなりが邪魔をしないので方向性が安定し、コントロールしやすくなるため、狙ったポイントへの精度が向上します。
これらの特徴から、硬いシャフトは以下のような人に向いています。
- スイングスピードが速いゴルファー
- ハードヒッター
- 上級ゴルファー(特に正確なショットを求めるゴルファー)
【ヘッドスピード別】シャフトの硬さの選び方
シャフトの硬さを選ぶ際、最も重要な指標の一つがヘッドスピードです。ここからは、ヘッドスピード別のシャフトの硬さの選び方について解説します。
遅いヘッドスピード(例:女性や初心者)
ヘッドスピードが遅めの女性や初心者の場合は、L(レディース)やA(アベレージ)フレックスが適しています。シャフトのしなりを利用して効率的にボールを飛ばせるでしょう。
中間のヘッドスピード(例:一般的な男性ゴルファー)
一般的な男性ゴルファーでヘッドスピードが平均的な場合、R(レギュラー)やSR(スティッフレギュラー)フレックスが適しています。バランスの取れた飛距離と方向性が得られるでしょう。
速いヘッドスピード(例:上級者やプロ)
ヘッドスピードが速い上級者やプロのゴルファーには、S(スティッフ)やX(エキストラ)フレックスが適しています。強いスイングをボールに効果的に伝え、最大の飛距離と精度が得られます。
シャフトの硬さを選ぶときのポイント
シャフトの硬さは、プレーのパフォーマンスを大きく左右するため、自分のプレースタイルに合ったシャフトを慎重に選ぶ必要があります。シャフトの硬さを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。
自分のスイングスピードを知る
ゴルフクラブのシャフトを選ぶ際、最も基本的かつ重要な要素は、自分のスイングスピードです。
スイングスピードを測定するためには、ゴルフ練習場やショップに設置されているスピード測定器の利用がおすすめです。頻繁に使いたい方は、1〜2万円で買えるものもあるので、自分で購入してもよいですね。
経験と上達に合わせる
ゴルフの経験が少ない初心者は、一般的に柔らかいシャフトから始め、スキルが向上するにつれて、シャフトの硬さを見直しましょう。
上達に合わせてシャフトを硬くすることで、さらなる飛距離の向上が期待できますよ。
参考:ドライバーとアイアンでシャフトの硬さが違うのはダメ?
ドライバーとアイアンでは、最適なシャフトの硬さは異なる場合があります。ドライバー用のシャフトは、アイアン用のシャフトよりも柔らかいものを選ぶことが一般的です。
一つの硬さに固執するよりも、プレースタイルやスキルレベルに応じて、クラブの役割に合わせた選択が必要です。自分に合うシャフトの硬さを見つけるためには、実際に試してみることが効果的だといえます。
ゴルフスクールなら、シャフトの硬さの選び方も相談できる!
シャフトの硬さは、自分のスキルレベルやスイングスピードを考慮したうえで、最適なものを選びましょう。
「飛距離を伸ばすために最適なクラブを揃えたいが、自分に合うクラブかどうか判断が難しい」と感じている方は、ゴルフスクールでアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。
個々のゴルファーのスキルレベルや体格、スイングスタイルを考慮したうえで、コーチが最適なものを提案してくれるでしょう。
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