ドライバーの飛距離や方向性に大きな影響を与える要素の1つが「ティーの高さ」です。
この記事では、初心者から中級者向けに、ドライバーのティーの高さについて基礎から解説します。ティーの高さを見直すことで、安定感のあるショットと飛距離アップを目指しましょう。

ドライバーでのティーの高さに対する基本的な考え方【初心者向け】
ゴルフ初心者の方は、ティーの高さを意識していない方も多いのではないでしょうか。
たとえば「なんとなくこれくらいかな?」と感覚で決めている方も多いかもしれません。しかし、ティーの高さはドライバーショットにおいて、非常に重要な要素の1つです。
ティーの高さを意識する理由
ドライバーショットでは、クラブヘッドがティーアップされたボールにアッパーブロー(下から上に向かって)でのインパクトが基本です。
適切な高さでボールをセットすることで、アッパーブローの効果を最大化し、効率よく飛距離を稼げます。
一方で、高さが合わない場合は、ボールが上に飛びすぎたり、スライスやフックが出たりするなど、さまざまなエラーの原因となります。
初心者ほど「高さなんて関係ない」と思いがちですが、意識の変化や少しの改善で、ドライバーショットの精度が大きく変化するでしょう。
ティーの高さの測り方は?
初心者が気になるのは、ティーの高さをどうやって測ればよいのかという点です。基本的には、高さをミリ単位で調整できるティーを使います。もしくは、ボールやドライバーのフェースを使って感覚的に調整することもできます。
注意点として、ティーグラウンドの状態(芝の長さや傾斜)により、見た目と実際の高さが合わない場合があります。たかがティーアップですが、初心者の方は毎回同じ状況を作り出せないでしょう。
神経質になるほどではありませんが、毎回注意深く高さを調整することで、精度の高いドライバーショットを目指してください。
ドライバーでのティーの高さとショットへの影響
ティーの高さは、ボールの弾道や飛距離に直接的な影響を与えます。低すぎるティーでは芯(クラブフェースの適切な位置)でボールを捉えられず、高すぎるティーでは直進性や正確性を犠牲にする可能性を高めます。
以下は、一般的なティーの高さ(35mm~60mm)と、それぞれの高さがショットに与える影響をまとめた表です。
ティーの高さ | 主な用途・効果 | 想定される弾道 | ゴルファーのニーズ |
---|---|---|---|
35mm | ボールが低めにセットされ、コントロール性重視 | 弾道は低め | 初心者や方向性を重視したい |
40mm | 標準的な高さで安定感を得やすい | 中程度の弾道 | 初心者~中級者、安定感を求める |
45mm | 40mmより少し高めで、飛距離と安定性のバランス | 中~高めの弾道 | 中級者、飛距離も意識したい |
50mm | 高弾道で飛距離を狙える | 高めの弾道 | 中級者~上級者、飛距離を求める |
60mm | 極端に高いセットでアッパーブローを意識 | 非常に高い弾道 | 上級者、スピン量を調整したい |
上記の表はあくまでも一般的なドライバーを基準にしており、ヘッドの大きさやスイングによりティーの高さと弾道・効果は変化します。
ティーの高さを低めにするメリット
ティーを低めに設定することで、以下のような効果が得られます。
- 方向性が向上する
- コントロール性が高まる
- 練習に最適
ティーを低めにすることで、ボールの弾道が安定し、左右にぶれるリスクを軽減できます。特にフックが多い初心者にとって、低めのティーは効果的な選択です。
ティーを低めにすれば過度なアッパーブローでインパクトできなくなり、チーピン(左へ大きく曲がるミスショット)を物理的に防止できます。
また、弾道が低くなり、風の影響を受けにくくなるため、正確なショットが求められるホールでも役立つでしょう。
低めのティーは、地面に近い位置でのインパクトを意識する練習にもなり、スイングの精度向上につながります。
ティーの高さを高めにするメリット
一方で、ティーを高めに設定すると以下のような利点があります。
- 飛距離が伸びやすい
- 弾道が高くなる
- アッパーブローのスイングが身につく
ティーを高くすることで、適切なアッパーブローでインパクトしやすくなり、高弾道で最大限に飛距離を高められます。
また、フォロー(追い風)の場合は、風に乗せて自身が持つ飛距離以上に飛ばせる場合もあるでしょう。
さらに、ティーを高めにすることで、自然とアッパーブローでのスイングを意識するようになります。アッパーブローでスイングすると、ヘッドスピードの向上や、より良いインパクトの練習につながります。
正確なショットをするための感覚や技術も、ゴルフスクールでプロに教えてもらうことで、効率的に身につく◎
おすすめは?ドライバーでのティーの高さ目安
ドライバーのティーの高さは、スイングスタイルや求める弾道によって異なりますが、一般的に標準的な高さの目安があります。特に初心者や安定したショットを求める方は、まず平均的な高さから試してみるのがおすすめです。
ここでは、男性・女性ゴルファーの平均的なティーの高さについて解説するので、自信に合う高さを見つける参考にしてください。
男性ゴルファーの平均的・標準的なティーの高さ
男性ゴルファーの一般的なティーの高さは、40mm〜50mmが目安です。
40mm前後の低めのティーでは、弾道が安定しやすく、コントロール性を重視するゴルファーに向いています。さらに、フック系の球が出づらいため、左が池やOBの際に活用できます。
50mm以上になると、ボールの打ち出し角が高くなり、キャリーで飛距離を稼ぎたい場合に最適です。特にヘッドスピードが比較的速い方(43m/s以上)は、飛距離面での恩恵を受けやすいでしょう。
女性ゴルファーの平均的・標準的なティーの高さ
女性ゴルファーのティーの高さは、35mm〜45mmが一般的な目安です。女性用のドライバーヘッドは男性に比べて若干小さい傾向があるため、その分ティーの高さも低くなります。
さらに、アッパーブローで飛ばすためには速いヘッドスピードが必要なため、パワーが少ない女性は、男性よりも低めのティーの方がロスが少なくなります。
35mmの低めのティーは、コントロールを重視し、低弾道で安定させたい場合におすすめです。方向性を優先したい初心者に向いています。
45mm以上になると、高弾道のショットが打ちやすくなり、キャリーを伸ばしたい場合に効果的です。ただし、ヘッドスピードが速くない方は、ボールの推進力不足となり、かえって飛距離をロスする場合があります。
参考:プロゴルファーのドライバーでのティーの高さは?
プロゴルファーのティーアップの高さは、個々のスイングスタイルや戦略、さらにはコース状況や風向きなどの場面によって異なります。
あくまで参考値ですが、男子プロの中里光之介選手は約4.9センチと高めのティーアップを採用しています。一方、女子プロの臼井麗香選手は約2センチと、比較的低めのティーアップを選択しているようです。
また、PGAツアーのトッププロである松山英樹選手は、約3.2センチの比較的低めのティーアップでティーショットをしています。しかし、飛距離は300ヤード前後と申し分なく「ティーが低いから絶対に飛ばない」とは言い切れません。
ティーの高さはプロゴルファーの間でもさまざまで、選手たちは自身のスイング特性や求める弾道、コンディションや戦略に応じてティーの高さを調整しています。
プロゴルファーにも注目すると、ティーの高さの奥深さがわかるでしょう。
効果的に練習するためのドライバーのティーの高さは?
ドライバーの練習において、ティーの高さを意識することは重要です。ここでは、練習場でのティーの高さの目安と、効率的にスキルを向上させるための実践的な練習方法を解説します。
打ちっぱなしや練習場での高さの目安
練習場では、ティーの高さを変えながらスイングの改善や弾道の変化をチェックするのがおすすめです。
40mm~45mm(標準的な高さ)
初心者や中級者はまず標準的な高さを基準にしましょう。標準的な高さは多くのドライバーで自然なスイングができ、クラブフェースの芯に当てやすいはずです。
標準的な高さを基準にスイングを固めることで、高さを変更した際の弾道の変化も感じやすくなります。
35mm以下(低めのティー)
コントロールを重視したい場合や、フックを修正したい場合に効果的です。また、スイング軌道の確認やアイアン感覚での練習にも役立ちます。
50mm以上(高めのティー)
アッパーブローのスイングを意識したい場合や、弾道を高くしてキャリーを伸ばしたい場合に有効です。ただし、高すぎると芯を外しやすくなるため注意が必要です。
実践的な練習方法
ティーの高さを活用した練習では、以下の方法を取り入れると効果的です。
高さごとの弾道を比較する練習
異なるティーの高さで10球ずつ打ち、弾道や方向性、飛距離の変化を記録します。これにより、自分に最適なティーの高さを見つけることができます。
特に、標準的な高さを基準に、低めや高めのティーでの違いを確認しましょう。
アッパーブローのスイングを練習
高めのティーを使い、ボールを下から上に向けてインパクトします。これにより、アッパーブローのスイングが習得しやすくなり、飛距離の向上が期待できます。
ただし、アッパーブローが強すぎるとフックのミスが出やすくなるため、極端な軌道にならないように注意しましょう。
地面すれすれの練習
低めのティーや、ティーを使わず地面に直接置いたボールを打つことで、インパクトの正確性を高められます。
ただし、低すぎるティーや直ドラ(ティーなしでドライバーショット)は難易度が高く、初心者の方が正確にインパクトするのは至難の業です。
低いティーで練習する場合は、徐々に高さを下げつつ、自信が正確にインパクトできる限界点を探してみましょう。
ドライバーショットの練習も「ステップゴルフ」がおすすめ◎
ドライバーショットの練習といえば、屋外の打ちっぱなしを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、近年ではインドアゴルフも有力な選択肢です。
インドアゴルフの最大の魅力は、天候や時間に左右されない練習環境がある点や、弾道測定器による数値での客観的なデータです。
業界No.1として知られる「ステップゴルフ」なら、いずれの店舗も駅近(または駐車場完備)なので、仕事帰りや隙間時間を活用して手軽に練習ができます。
また、弾道測定器(店舗によって設置有無は異なる)を活用することで、自分のスイングや弾道を詳細に把握し、改善点を効率的に見つけられるでしょう。
さらに、初心者でもプロのコーチから適切なアドバイスを受けられるため、無駄のないスキルアップが可能です。
全店舗で無料体験も実施しているので、ぜひステップゴルフを試してみてくださいね。