ゴルフをする時、グリップの握り方についてどれくらい意識しているでしょうか。
実は、初心者ほど握り方をあまり意識しておらず、上級者ほど握り方を大切にしています。人によっては、握り方だけでショットの7割は決まると主張している方もいます。
今回の記事では、そんなゴルフのグリップの握り方について、種類や練習方法をご紹介していきます。
ゴルフのショットはグリップの握り方で変わる?
そもそもグリップとは、ゴルフクラブの握る部分のこと、またはその握り方のことをいいます。この記事で単にグリップと呼ぶ場合は、「握る部分」という意味で使用します。
さて、ゴルフはグリップの握り方によって、ショットに大きな影響があります。適当な握り方としっかり基本に沿った握り方とでは、スイングのしやすさも安定性も大きく変わります。
握り方別!グリップの種類
グリップの握り方は大きく分けて3種類あります。
- オーバーラッピンググリップ
- インターロッキンググリップ
- ベースボールグリップ(テンフィンガーグリップ)
どれがよいかは人によるところが大きいので、いろいろと試してみて一番しっくり来る握り方でのプレーをおすすめします。
オーバーラッピンググリップ
オーバーラッピンググリップは、もっともポピュラーで基本的な握り方です。
左手の人差し指と中指の間に、右手の小指を乗せて握ります。(左利きの方は左右の手が逆になります)
両手でクラブを包み込むように握れて、一体感を持ったスイングが可能です。また、右手の動きを抑制できるので、無駄な動きを減らす効果も期待できます。
多くの人がこの握り方をしており、スクールなどでも最初に教わることが多いです。
デメリットとしては、右手の動きが抑制されるため、筋力がない方などは飛距離が出しづらいことがあります。また、小指を重ねる必要があるため、手の小さい方は少し握りづらく感じてしまうかもしれません。
インターロッキンググリップ
次に、インターロッキンググリップについて解説します。
インターロッキンググリップでは、右手の小指と左手の人差し指を絡めるようにして握ります。
オーバーラッピンググリップと似ていますが、こちらのほうが右手を上手く活かせる握り方です。
また、オーバーラッピンググリップに比べると手の小さい方でも握りやすいグリップでしょう。
逆に、左手主導でスイングしていきたい方にとってはスイングしづらいかもしれません。また、人によっては右手の小指に痛みを感じてしまう方もいるようです。
ベースボールグリップ(テンフィンガーグリップ)
最後に、ベースボールグリップ(テンフィンガーグリップ)についてです。
オーバーラッピンググリップやインターロッキンググリップと違い、右手の小指を左手に重ねずに握ります。
ちょうど、野球のバットを握るような握り方で、10本の指でしっかりと握ります。
小指を絡めないため、初心者にとっては握りやすく感じる方もいます。また、力の弱い女性の方などは、力を入れやすく飛距離を伸ばせるかもしれません。
一方で、あまり一般的なグリップではないためお手本が少ない、ショットが安定しなくなることがあるといったデメリットもあります。
メリットもデメリットもあるため、試してみて合うか合わないかを判断していきましょう。
プロと初心者ではグリップの握り方が違う?
結論からいうと、違います。
ゴルフのグリップの握り方は人によってさまざまです。
プロ選手も自分にあった握り方にカスタマイズをしていることが多く、それぞれの選手にこだわりがあるといいます。
同じオーバーラッピンググリップでも、指の重ね方や握る力、右手のかぶせ方など、さまざまな違いがあります。
人によっては、左手の人差し指を右手に重ねる「逆オーバーラッピンググリップ」を採用している選手もいます。
プロ選手はたくさんの練習や本番のなかで、自分にあった握り方を日々研究しているため、それぞれに握り方の特長があるのです。
【女性など手が小さい方向け】グリップの握り方
手が小さいと、グリップが握りづらく、力が入らないなんてこともあるでしょう。ここで、手が小さい方向けにおすすめの握り方や練習方法をご紹介します。
手が小さい場合はインターロッキンググリップがおすすめ
手が小さい方がオーバーラッピンググリップで握ると、無理に指を重ねようとして、フェースが開き気味になってしまうことがあります。それが原因で、スライスが出やすくなる可能性もあるでしょう。
また、手が小さい方はグリップが握りづらいせいで握力が伝わりにくく、飛距離が出しづらくなることもあります。
これらの問題を抱えている方には、インターロッキンググリップが向いているかもしれません。インターロッキンググリップなら小指と人差し指を絡めてロックできるため、フェースを合わせやすくなる、力を入れやすくなります。
2つの問題を同時にクリアできるので、手が小さい方に合った握り方といえるでしょう。
指先で握る
手が小さい方は、なるべく指先で握るのもおすすめです。
グリップを握る際には、手のひらで握る方法(パームグリップ)と指先で握る方法(フィンガーグリップ)があります。
指先で握ることで、インパクトの際にクラブヘッドを動かしやすく、指先に引っ掛けるように握れるため小さな力でクラブヘッドを大きく早く動かせるようになります。
フィンガーグリップで握る際には、左手の小指のつけ根から人差し指の第2関節にかけてクラブを乗せるように握りましょう。握ったときに、左手の小指、薬指、中指の三本で支えている感じがあればフィンガーグリップで握れています。
強く握りすぎない
手が小さい方は、頑張ってクラブを握ろうとしてついつい力が入ってしまうことがあるかもしれません。
しかし、それではクラブヘッドが走らず飛距離を出すことが難しくなってしまいます。なるべく力を抜いて握るようにしましょう。
具体的には、クラブを垂直に立ててギリギリ抜け落ちないくらいの強さで十分です。
このとき、先ほどご紹介した小指球を支点にした握り方ができていると、小指球の膨らみがクラブをロックしてくれるので、クラブがすっぽ抜けて飛んでいく心配はありません。
握るときに力を抜くコツは、肘を緩めることです。肘が伸びた状態だとどうしても指先にも力が入ってしまいますが、軽く肘を曲げ手を緩めてあげると、自然と握る力も緩まります。
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【ゴルフ初心者向け】グリップの握り方の練習方法
グリップの正しい握り方や自分にあった握り方を覚えるためには、どのような練習をしたらよいでしょうか。
ここからは、握り方の練習方法について解説をしていきます。
小指のつけ根を支点にする
左手(左利きの方は右手)の小指のつけ根に膨らんだところがありますが、この部分は小指球と呼ばれており、グリップエンドが真上に乗ることで、スイングの支点となります。
小指球が支点となることで、フェースコントロールやクラブコントロールをしやすくなるので、先ほどご紹介した3つの握り方どれでもに関わらず意識するべきところです。
小指球が支点となっているかどうか確認するには、左手でクラブを握ったあとにクラブを縦に動かしましょう。
そうすることで、支点となっているかどうかを感じやすくなります。
ベストな位置を見つけられるよう何度も確認してみましょう。
フェースを合わせる
次に、フェースを合わせる練習をしましょう。
グリップを握ったときに、クラブフェースが打ちたい方向に向いているかどうか確認してみてください。
人によっては、ちょっとかぶせ気味になっていたり、開きすぎたりしてしまっていることがあるでしょう。どんなによい握り方をしていても、フェースがあっていないと意味がありません。
フェースを合わせる際には、構えたときにフェースを確認するのが大切です。
しかし、初心者のうちは、フェースがまっすぐになっているかどうか判断が難しい場合がありますよね。
そんなときは、グリップのロゴなどを目印にしてみるのがおすすめです。
ロゴが正面を向くように調整すれば、フェースをまっすぐに合わせられます。
とにかくたくさん打って感覚を掴む
最後に、たくさん打って試行錯誤することです。
グリップの握り方は手の形や大きさによってさまざまであると説明しました。そのため、人によって最適な握り方を見つけるためにはたくさん打つことが大切です。
そのときに、ただ何も考えずに打っていては練習になりません。
先ほど紹介した、小指球を支点にすることやフェースを合わせるということはもちろんのこと、どんな握り方が一番しっくりくるのかを意識しながら練習するようにしましょう。
右手をもっと使いたいと思ったらインターロッキンググリップにする、逆に左手をもっと使いたいと思ったらオーバーラッピンググリップにするなど、どんな握り方が自分にあっているのかを考えながらの練習がポイントです。
グリップの握り方が身につくおすすめの練習器具
おすすめの練習器具についてもご紹介します。
グリップ矯正グローブ
最初にご紹介するのは、グリップを矯正できるグローブです。
このグローブは両手につけるものになっているのですが、手のひらと指先が保護されていません。
「それで大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、実はこのグローブの保護されていない部分は、正しい握り方ができていればグリップが当たりません。
このグローブを使っていて、手のひらや指先に豆ができてしまった場合は正しく握れていないことになるので、よい練習になります。
トレーニンググリップ
続いては、デコボコに合わせて握ることで正しい握り方に導いてくれるグリップです。
こちらは実際にクラブにつけられるものや単体で扱うものまでさまざまなものがあります。
練習器具としては安価で、家のなかでも気軽に矯正できるのが特徴です。ものによっては、グリップの先端におもりがついていて、まるでゴルフクラブを振っているかのような感覚を味わえるものもあります。
気軽に練習したい方にはおすすめです。
ゴルフグリップトレーニングエイド
先ほどはグリップ自体がデコボコになっているものでしたが、こちらの練習器具は既存のゴルフクラブにアタッチメントのように取りつけられます。
自分のクラブに取りつけられ、そのまま打つことも可能です。
グリップ矯正ができて、そのまま打てるゴルフクラブもありますが、この器具を使うことで、普段使い慣れた自分のクラブで練習できます。
また、なるべくクラブとの接触を大きくすることで、自然に正しいグリップに直していくことが可能です。
ザ・ハンガー
その名のとおり、ハンガーのような見た目をした練習器具です。グリップに装着してそのままショットの練習ができます。
基本的には9番アイアンやPWなどの短いクラブに装着して練習を行うことがおすすめとされています。
器具自体にも、アイアンヘッド形状のサポーターがついているため、フェースを合わせる練習も可能です。
この器具では、グリップだけでなくスイングの矯正もできるため、握り方だけでなくスイングも直したい方におすすめです。
六角グリップアイアン
握り方の矯正用にグリップ部分が六角形になったアイアンがあります。
通常のグリップは丸い円筒状になっているため、どこを上に向けて握ったらよいかわかりづらい場合があります。
この器具では、スクエアに構えたときにグリップの角がシャフトの真上に来る向きで装着されています。そのため、この角がまっすぐ上を向いている状態で握ると、正しいグリップで握れるようになるのです。
グリップの角が手の関節に食い込むことで、正しいグリップをキープしたままスイングできます。
面の部分に合わせて親指を置くこともできるので、正しい握り方の癖をつけることも可能です。
グリップは繰り返しの練習が必須!
グリップの練習では、どのようなことが大切なのでしょうか。
日常的に練習できる環境を整えよう
グリップの握り方を繰り返し練習するには、日常的に練習できる環境を整えることが重要です。
車を運転する方であれば、ハンドルを握る際に練習するという方法もあります。そうでない場合は、グリップと同じくらいの太さのものを使うことや、家のなかでも振れる練習器具を揃えておくことがおすすめです。
ゴルフのグリップは、ショットの練習と違いいつでも練習できるので、練習しやすい環境を整えておきましょう。
グリップの握り方を確認するならゴルフスクールがおすすめ
自分の握り方が合っているか確認したい場合はゴルフスクールがもっともおすすめです。ゴルフスクールであれば、プロの目線から教われます。
また、飛距離やスライスなど、なかなか改善しない悩みがある場合にはグリップの握り方が原因ということもあります。少し握り方を変えるだけで改善することもありますが、独学での練習ではなかなか気がつけません。
ゴルフスクールを上手く使って、グリップの課題も改善していきましょう。
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