日本人は約9割が右利きといわれており、左利きの方にとっては不自由なことが多々あります。ゴルフにおいても同様です。最近はレフティ専門店などもありますが、選ぶ道具ひとつをとっても、レフティ向けの商品が少なく苦労することもあります。
そこで今回は、左利きの方がゴルフをする際に知っておきたいポイントをいろいろな角度から解説していきます。今の打ち方から右打ちもしくは左打ちに転向したいという方も、参考にしてくださいね。
左利きの人は「右打ち」「左打ち」どっちがいい?
普段の生活で左利きの人がゴルフを始めるとき、ゴルフだけは右で覚えようとする人がいます。以前はゴルフを左打ちで始めることは不利といわれていたので、ゴルフは右打ちでするものという風潮がありました。
左利きでも、左打ちでなく右打ちにしたほうがよいのでしょうか?
そもそも、ゴルフで左利きは不利?
ゴルフを始めるときはまず道具を用意する必要があります。ゴルフは利き腕によって道具が違ってくるので、左利きで左打ちにする場合は、専用のクラブを用意せねばなりません。
ただし、ほとんどの人が右打ちでゴルフを覚えるので、左打ち用の中古クラブやレンタルクラブなどの品は少ないです。選べるクラブの選択肢が少ないぶん、左利き左打ちは不利だといえるでしょう。
また、練習場においても右打ちの打席に比べると左打ち打席は少なく、ほかに左打ちの人が練習を始めているとその人が練習を終了するまで待たなければなりません。
打席の位置も、左打ち用は端に設置されることが多く、真ん中の打席で練習ができないといったこともあり、練習環境的に不利になることがあります。
「合わなかったら転向」はできる?
初心者の頃に左利きの人が右打ちでゴルフを始めて違和感がなければそのままゴルフを続ければいいと思いますが、違和感がありどうしても右では打ちにくい場合は、できる限り早く本来の利き腕である左打ちに変えることをおすすめします。
本来左利きなのですから左打ちに転向することは割と簡単でしょう。
また、コースに出れば逆打ちをしないといけない場面も出てくるので、右で練習していた経験も無駄にはならず、利き側のみでゴルフをしている人よりも有利になるでしょう。
左利きの初心者はどちらも試してみよう
左利きの方でこれからゴルフを始めたいと思っている場合は、レンタルクラブや知人からクラブを借りてみてまず右打ちから試してみるのもいいかもしれません。
ゴルフのショットは器用であるがゆえにボールが曲がったり、力んでボールをうまくヒットできないことがあります。器用な左ではなく、あえて慣れていない右打ちにすることで、無駄な力が入らず綺麗なスイングを身につけられるでしょう。
また、右打ちか左打ちかで悩んでしまう場合は、ゴルフスクールに入り、レッスンプロに右と左のスイングを見てもらって、自分にはどちらが合っているのか相談すると、答えが出るかもしれません。
レッスンプロは数多くの生徒さんを見ているので、左右どちらのスイングのほうが将来的に伸びるか判断してもらえます。
ここで大事なのは、レッスンプロは将来的にどちらが上手くなるかを判断しているので、現時点では違和感があっても信じて練習を続けることです。
そうすればいつの間にか違和感がなくなり、人よりも上達が早くなるのでまずは相談してみましょう。
ステップゴルフは左利きの方も大歓迎!左打ちと右打ちのどちらがよいか、レッスンプロが一人ひとり見極めてレクチャーいたします。
ゴルフの左利き右打ちの特徴
普段は左利きで生活している人がゴルフを右打ちにすると、ほとんどの人が違和感を感じて、なかなかボールを上手く打てないこともあるでしょう。
しかし、打ちやすい左打ちではなく、そのまま右打ちで練習し続ける方も多くいます。そこには、クラブの品揃えや、練習場での環境など、左打ちにはさまざまなデメリットがあるからです。
ここでは左利きの人が右打ちに直すメリットやスイングの注意点などについて解説します。
左利き右打ちのメリット・デメリット
左利き右打ちのメリット
左利き右打ちのメリットは主に以下の2つです。
- ゴルフクラブが手軽に用意できる
- 練習場の打席が多い
ゴルフはほとんどの人が右打ちなので、右打ち用のクラブが多く、中古クラブやレンタルクラブも手軽に借りられます。
また、練習場は圧倒的に右打席が多く回転が早いため、長い時間打席が空くのを待つことはないでしょう。
一方で、左打席は数が少ないため、先客がいると終わるまで待たなければなりません。
また、左打席は端になりやすいです。左打席が端になる理由は、左打席が打席の間にあると右打席の人と背中合わせになり、クラブ同士が接触する危険性があるからです。
左利き右打ちのデメリット
左利き右打ちのメリットは主に以下の2つです。
- スイングに違和感を感じる
- 飛距離が出ない
左利きの方にとって、右打ちは本来の利き手ではないので、最初はスムーズに動かそうとしてもぎこちないスイングになりがちです。慣れるまで多少時間がかかります。
また、ぎこちないスイングだとドライバーなどの長いクラブの飛距離が落ちてしまいます。インパクト時の力を入れるタイミングなど、細かな体の動きをするのが難しいことが原因です。
利き腕の逆だと、微妙な力加減やタイミングのとり方が利き腕と比べかなりズレてしまいます。
左利き右打ちのスイング(打ち方)
左利きの人が右打ちでスイングするのは、難しいかもしれませんが悪いことばかりではありません。
ここからは、左利き右打ちの方の打ち方のコツや利点について紹介します。
始めから大きな筋肉を使う事を覚える
左利きの人が右打ちをすると、小手先でゴルフスイングを覚えずに体全体を使ったスイングをしようとします。
利き腕側だとどうしても小手先でスイングを覚えてしまい、大きな筋肉にスイングを覚えさせない形になりがちです。
最初はタイミングが取りづらく、スライスばかりなんてこともありますが、練習を続けることで早い上達が見込めるでしょう。
タイミングとリズムさえ覚えれば飛距離がアップする
左利き右打ちの場合、はじめは感覚をつかめず飛距離が出にくいですが、タイミングとリズムのコツさえつかめば飛距離が伸びます。
また、始めから体全体を使ったスイングをしているので曲がりが少なく、安定した飛距離アップが望めます。
左利き右打ちのグリップ(握り方)
基本グリップの握り方は右打ち左打ち特に関係ありません。
アドレス時に、ボールを打つ方向にある腕が、グリップエンド側(クラブの持ち手の先端部分)を握るようにしましょう。
基本グリップは大きく分けて、インターロッキング・オーバーラッピング・ベースボールの3種類に分かれます。
- インターロッキング
- 左人差し指と右小指を絡める握り方
- オーバーラッピング
- 左人差し指と中指の間位に右小指を上からかぶせる握り方
- ベースボール
- 指を絡めないで野球のバットと同じ握り方
ゴルフの左利き左打ちの特徴
左利きの人がそのまま左打ちでゴルフを覚えることもめずらしくありません。右打ちに違和感を感じて左打ちに戻す方もいますし、はじめから利き腕のほうが有利と判断して左打ちで覚える方も多くいます。
ここでは左利きの人が左打ちにするメリットやデメリット、スイングの注意点などについて解説します。
左利き左打ちのメリット・デメリット
左利き左打ちのメリット
左利き左打ちのメリットは以下の2つです。
- 練習場で優先される
- 違和感なく楽しめる
練習場の左打席は少ないですが、ほとんどのゴルファーが右打ちなので、左打席が空いていれば右打ちの人が順番待ちしていても優先して打席に案内してもらえます。
都市部などの人気の練習場は、待ち時間があるのはよくあることなので、優先で案内してもらえるのはメリットです。
また、利き腕とは逆の打ち方をすると違和感を感じます。左利きの人が左打ちで始めれば、最初から違和感なくゴルフを楽しめるでしょう。特にアプローチなどのショートゲームも、最初からある程度器用にこなせるでしょう。
左利き左打ちのデメリット
左利き左打ちのデメリットは、参考になるプロが少ないという点です。
左利きのプロゴルファーはいるのですが、主に活躍している選手は右打ちなので、左利き左打ちで活躍しているプロゴルファーは少なく、試合をみて参考にするのは難しいといえます。
世界に目を向けても特に有名なのはバッバ・ワトソンくらいであり、参考にする選手が限られてしまいます。
左利き左打ちのスイング(打ち方)
左利きの人がそのまま左打ちでスイングする場合は、右利き右打ちの人と同じようにおこないましょう。
レッスンビデオやレッスン本は基本的に右打ち基準で解説しているので、左右を逆に変えて解釈するとわかりやすいです。
例えば、「このクラブは被っているので左に飛び出しやすい」といった解説があるとすれば、左打ちの人は「右に飛び出しやすい」といった感じで解説を頭の中で左右入れ替えて理解しましょう。
左利き左打ちであれば、スムーズにスイングができるので、はじめから問題なくボールに当てられます。
ただし、器用なだけに体全体を使わず手先でボールを当てにいく初心者は多いので、変な癖が付く前にゴルフスクールなどでスイングを見てもらうことをおすすめします。
左利き左打ちのグリップ(握り方)
左打ちの人のグリップもインターロッキング・オーバーラッピング・ベースボールの3種類ですが、左右の手が逆になるので動画やレッスン本などで調べるときは注意しましょう。
左利きの有名プロゴルファーを紹介
日本国内で有名な左打ちのプロゴルファーはあまり多くないですが、世界に視野を広げると何人か該当します。
現役のプロゴルファーで左打ちの代表といえばフィル・ミケルソンが思い浮かぶ人も多いでしょう。最近では左打ちの飛ばし屋ゴルファー、バッバ・ワトソンも有名な左打ちのメジャーチャンピオンです。
ここからは、左打ちのプロは本来の利き腕はどちらなのか、またどういった理由で右打ち左打ちを決めたのか紹介します。
左利き・右打ちのプロ
左利き・右打ちというと、タイガーウッズ、ジョーダンスピース、セルジオガルシアなど現役のトッププロゴルファーも多数いますが、歴代で見るとジャックニクラウス、トムワトソン、岡本綾子など世界のトップで活躍した有名選手が名を連ねます。
左利きで右打ちのプロゴルファーが多い理由は、彼らは逆打ちであろうと利き腕の左主導で打てるので、距離の調整や細かい操作がたやすいのはもちろん、かつては左用のクラブがなく、仕方なく右打ちでゴルフを覚えたといった理由もあるようです。
左利き・左打ちのプロ
バッバワトソンは左利きで左打ちのプロゴルファーですが、飛ばし屋で有名なだけでなく器用さも持ちあわせる選手です。
ボールを左右自在に曲げてグリーンに乗せてきたり、わざとゴロになるような低いボールを打ってみたりと、利き腕による器用な部分を最大限利用しているプロゴルファーだといえます。
また、彼はマスターズを制した時のインタビューで「想像力をはたらかせることがゴルフでは最も有利になる」と答えています。このことから、想像したことを実現するためには左で打ったほうがよいと判断したのでしょう。
右利き・左打ちのプロもいる?
フィル・ミケルソンは、普段は右利きでゴルフは左打ちにしている珍しいタイプのゴルファーです。
幼少期に父親からゴルフを教わっていたのですが、父親が右打ちであり、向かい合って真似していたらそのまま左打ちになってしまったらしいです。
始めから大きな筋肉を使うスイングを覚えたためか、フィル・ミケルソンのスイングはフォローが大きくダイナミックなスイングになっています。
左利きのゴルフ初心者こそ、スクールを有効活用しよう
左利きの人は右利きの人よりもレッスンプロに早く見てもらったほうがよいでしょう。
なぜなら、左打ちでゴルフを覚えるのか、右打ちに直して覚えるのかを悩んでしまうからです。独学で始めて、後から左右を変更するよりも、最初から適性の高い打ち方で覚えるほうが上達は早いといえるでしょう。
スイングや道具など左利きは悩みが多い
ゴルフの上達には練習が絶対に必要ですが、左打ちの場合はどうしても練習環境やクラブの問題で不利になってしまいます。
右に直そうか悩みながら練習を続けるよりかは、ゴルフスクールでレッスンプロに両方のスイングを見てもらい、アドバイスしてもらったほうが、悩みながら練習するよりはるかに上達が早くなります。
プロのコーチなら問題点がすぐにわかる
ゴルフスクールのレッスンプロは数多くの生徒さんを見ています。
レッスンプロは、ある程度スイングを見るとどこを直せば上達するか分かるので、左利き初心者の方で悩んでいる場合はゴルフスクールに入って早期に解決することをおすすめします。
ゴルフスクールに入るときに前もって、自分は左利きだと伝えておけば、それを考慮したレッスン内容になり、より的確なアドバイスをもらえるでしょう。
ステップゴルフでは生徒様一人ひとりの個人カルテがあるため、その人に合った打ち方や練習方法で上達をサポートいたします。