ゴルフの上達に、壁はつきもの。そのひとつが「バンカーからの脱出」です。
「理屈は分かっているのに上手くいかない……」なんて方も多いのではないでしょうか。
本番のコースで練習するのが効果は高いのですが、普段から手軽なバンカー練習のやり方を知っておけば、苦手克服のために役立ちます。
この記事では手軽に取り組めるバンカー脱出の練習方法と、実践的でスキルアップに結び付くレッスンについて解説します。
バンカーの練習はどこでできる?
バンカーは、ゴルフコース上に障害物として設置されたハザードの一種です。
初心者ゴルファーが、バンカーを苦手に感じてしまう一番の理由は「練習する機会が少ない」からでしょう。
とはいえ、バンカーの練習ができる場所が少ないのも事実。ここで、いくつか考えられる場所について、練習場所として適しているかどうか確認しましょう。
バンカーの練習ができる練習場
打ちっぱなし練習場のなかには、練習用のバンカーを設置している場合があります。そこでなら、実際のシチュエーションと同じように打てます。
もちろんドライバーやアイアンの練習もできます。うまく組み合わせて、ラウンドをイメージしながらバンカー練習をすると、効果も大きくなりますね。
自宅
自宅でも、バンカーも作ろうと思えば作れます。
ただし、穴を掘って砂を入れるだけでよい気もしますが、排水も考えないと、後になって大変なことになるので乱暴な作業は禁物。
また、砂の入手方法も気を付けたいところです。たとえば、海辺や川の砂を勝手に持ち出すのは違法行為です。
そのため、ゴルフ場でも増えている、石材を切った時の削りカス、いわゆる「ビリ」といわれる山砂がおすすめです。
砂浜
バンカーの練習場所を考えたとき、誰もが海や湖の砂浜を思い浮かべるでしょう。
「誰もいなければ構わないはず」と考えがちですが、多くの砂浜は地方自治体が管理しており、ほとんどの場所で「他の人の迷惑になる行為」は禁止されています。
たとえ他人がいないとしても、砂浜でバンカーショットの練習をしていると通報される恐れがあります。
公園の砂場
原則砂場でのバンカー練習も避けたほうがよいでしょう。
たとえボールを打たないにしても、公園などでゴルフクラブをスイングすること自体が迷惑行為とみなされる可能性が高いといえます。
【実践】練習場でのバンカー練習方法
全ての練習場にバンカーが設置されているわけではありません。だからといって、バンカーショットの練習ができないわけではありません。
バンカーでの打ち方を再現することにフォーカスすれば、砂が無くてもバンカー練習はできます。
ここで、バンカーがない練習場での練習方法について見ていきましょう。
ティーアップしたボールを打つ
バンカー練習で大事なのは、自分に合ったスイングを見つけることで、そのためにはむしろ砂が邪魔になるといえます。
一般的にバンカーショットは「スタンスをオープンに構え、フェースを開いて打つ」と教わります。
しかし実際には人によって合う角度が違うので、それを知るためにはティーアップしたボールを打つのが有効な練習です。
グリーン近くのバンカーであれば「クラブヘッドをボールに直接当てない」のが基本なので、イメージとしてはボールの下にヘッドを通す感じです。
このとき、フェースの角度やスタンスの取り方などを変えながら、狙った方向にフワッとボールが打ち出せるように練習しながら調整します。
またティーアップしたボールを打つことで、クラブを地面につけないアドレスの練習にもなります(バンカー内でクラブを砂につけたら違反です)。
マットの上に置いたボールをすくい打ちする
アイアンの練習であればマットの上に置いたボールを打つのが当たり前ですが、バンカーの練習でも役に立ちます。
プロのバンカーショットに「エクスプロージョンショット」というものがあります。
簡単にいえば「ボールの下の砂を薄くとるショット」です。ボールを柔らかく上げるので「ロブショット」に近い打ち方です。
このときもフェースの角度をいろいろ試しながら、自分に合ったアドレスを探します。
やり始めはマットを叩いたり、手前を叩きすぎてトップしたりと苦労しますが、上達してくるとボールに薄く当て、優しく上がるボールが打てるようになります。
ティーアップしたボールを打つときも同じですが、ダウンブローで振り下ろすようなスイングではなく、払うような打ち方(シャローイングといいます)で練習しましょう。
タオルを敷いて打つ
タオルを使って打つのもバンカー練習では有効です。練習場ならば本物のボールを使えて、気兼ねなくクラブを振れるというメリットがあります。
4つ折りくらいにしたタオルにボールを置き、あとはこれまでの練習方法と同じく手前からクラブを入れるように打ちます。
上手くいくとボールが上がり同じ方向へ飛んでいくようになります。いちいちタオルを元に戻すのは面倒ですが、効果的な練習方法です。
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【実践】自宅でのバンカー練習方法
バンカー練習は砂の上や練習場以外でもできます。
肝心なのはバンカーショットの打ち方を身につけることです。つまり、工夫さえすれば自宅でもバンカー練習はできます。
ここからは自宅でできるバンカー練習について紹介します。
自宅でも有効なタオル(座布団)を使ったショット
上述のタオルを敷いて打つ方法は、工夫次第で自宅でも実践できます。自宅なら、座布団を敷いてもよいですね。
ゴルフボールを使うと家の中が滅茶苦茶になってしまうので、例えば、ピンポン玉や室内練習用に販売されているウレタンゴルフボールなどを使います。
クラブが家具や壁にぶつからないよう注意しつつ、先ほどと同じ要領でスイングして練習しましょう。
布テープを使って練習する
バンカーショットの打ち方の例えとして「ボールの前後合わせて千円札くらいの(面積の)砂を取れ」といわれることがあります。
また、その面積の砂をできるだけ薄くとるのがポイントです。
自宅でこの感覚を養うためには、布テープを使った練習をおすすめします。
布テープの粘着面にウレタンボールなどを乗せ、それを布テープごと飛ばすように打つのですが、打った後にボールが布テープから離れて高く上がれば成功です。
打った瞬間にボールだけが飛ぶようだと、クリーンヒットしているので、バンカーショットとしては失敗といえます。
この練習をするときは床の上で直接打つのではなく、人工芝マットなどを敷くようにしましょう。
庭でのバンカー練習
庭があれば練習場のように本物のゴルフボールを使って練習ができます。
この場合も人工芝マットを敷いた上にボールを置いて打つのですが、ミスショットとして考えられるのはトップ(ボールの上部を打ってしまうミス)なので、前にはマットレスなどを立てておきましょう。
基本は、練習場でマットの上にボールを置いたときと同じで、横から払うような打ち方で、ふわりと上がるボールを打てるように繰り返し練習していきます。
バンカーの練習器具
バンカー練習を、もっと快適かつ効果的におこなうための練習器具もあります。
あまりバンカー練習だけに精を出すわけにもいきませんが、バンカーに苦手意識がある人であれば、専用の練習器具の購入を検討してもよいでしょう。
バンカー練習用マット
ゴルフの練習用に人工芝マットやパターマットを使っている人は多いでしょう。
実はそれと同じような「バンカー練習用マット」というものが存在します。
ゴムマットにウレタンが張り付けられており、ふわふわで足も沈み込む感じがリアルだといわれています。
砂ではないので全く同じとはいえませんが、ボールの下をくぐらせる感覚を練習するには効果的だと評判です。
似たようなもので、もっと小ぶりながらスイングの軌道を身につけられる「バンカーボード」という器具もあり、掘り下げや減速しないバンカーショットを練習するために、打撃面は曲面に設計されています。
また、ボード上に砂をセットすることで、よりバンカーショットに近い感触をつかめる点もポイントです。
クラブのフェースが空洞になった器具
見た目はゴルフクラブなのにフェース面が空洞になった練習器具があります。
正確なインパクトが身につけば、ボールは空洞を通ってその場に残るという逆転の発想です。
ただし自宅の場合、ゴルフボールで練習するとミスをしたときに危険が伴います。
バンカーの練習はコースレッスンがおすすめ
ゴルフを始めたてのころは、練習場でボールに当てることやスイングの基礎を学ぶものですが、コースに出ると、練習場では体験できなかったさまざまなシチュエーションに戸惑うものです。
バンカーから出せないという試練もそのひとつといえます。
なぜなら100個のバンカーがあれば100種類の特徴があるといえるくらい、状況が異なるからです。
バンカーの技術を磨きたいのなら、コースレッスンで実際の場面を使って教わるのがよいでしょう。
ここではコースレッスンの内容やメリットについて紹介します。
コースレッスンならバンカーの練習もできる!
一般的なコースレッスンでは、実際にコースに出て、9ホール(ハーフ)や18ホールをコーチと一緒にラウンドし、色々なシチュエーションに応じたアドバイスを受けられます。
最初のうちはフェアウェイをキープできることは稀で、右に行ったり左に行ったり大変ですし、当然のようにバンカーへ入れてしまうでしょう。
つまり、コースレッスンはバンカーショットをはじめ多くの経験ができます。
また、あくまでレッスンなので、グリーン周りでわざとバンカーにボールを置いて、バンカーショットを練習するのもありですね。
バンカーショットのお手本を間近で見られる
コースレッスンの魅力のひとつは、目の前に現れるさまざまなシチュエーションに応じた打ち方のお手本を見られることでしょう。
特に、初心者のうちはティーショットのとき以外、平坦なところから普通に打てる場面のほうが少ないので、お手本の見学は勉強になります。
これはバンカーショットでも同じで、バンカーのど真ん中の場合と「アゴ」といわれるバンカーのふちでは、打ち方も変わってきます。
また、砂に深く埋まったボールを打つ際も適切な脱出方法があるので、コーチのお手本を参考にすれば、打ち方のバリエーションも広がるでしょう。
コースレッスンは初心者にとって貴重な機会ですが、中級者やベテランにとっても新しい発見や気付きがあるもの。さらに上達するためのきっかけとなるかもしれませんよ!
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