ゴルフでは、さまざまなミスショットがあります。
なかでも、ダフリやトップは、誰もが一度は経験したことがあるミスショットではないでしょうか。ダフるとボールは全然飛ばないし、気持ちもよくないですよね。
今回はダフリについて、その原因や直し方などについて解説していきます。
記事の後半では、具体的な練習方法も解説しているのでぜひ最後まで読んでみてください。
ゴルフのダフるとは
ゴルフをやっていると、「ダフる」という言葉を耳にします。
ダフるとはどういう意味なのでしょうか。
ダフるとは、ボールの手前の地面を叩いてしまい、スイングの勢いがなくなった状態でボールにあたってしまうミスショットのことをいいます。
手前の地面を叩いてしまうと、ボールに当たるころにはほとんど力が奪われてしまい、飛距離が出ないショットになります。
ここでは、ダフるという言葉の語源やダフリのメカニズム、トップとの違いについて解説していきます。
「ダフる」の語源
ダフるの語源は英語から来ています。英語で打ち損ねるという意味の「duff(ダフ)」が語源となっています。
”duff”と”る”と組み合わせてダフるというゴルフ用語が生まれました。
ちなみに、海外でもダフることをduffということもありますが、一般的にはfat shot という言い方をします。
また、下手なゴルファーをduffer(ダッファー)と呼んだりもするようです。
ダフリのメカニズム
続いては、ダフリのメカニズムについて解説していきます。
先述した通り、ダフるとはボールの手前の地面を叩いてしまうことです。
ダフリが起きる原因として、大きく以下の3つが挙げられます。
- 手首の角度が開いてしまう
- 体が沈み込んでしまう
- 体重移動ができていない
それぞれ詳しく解説します。
手首の角度が開いてしまう
クラブを構えたとき、手首には一定の角度がつきます。
それによって、腕とクラブは一直線ではなく一定の角度がついた状態になるのです。
インパクト時に手首の角度が開いてしまうと、クラブがボールより先に地面にあたってしまいます。
体が沈み込んでしまう
手首の動きのほかに、体全体の動きが原因になることもあります。
初心者の方によくあるのが、ボールを打とうと意識するあまり、ダウンスイングの際に体がボールに向かって沈み込んでしまうことです。
体が沈み込むことによって、もともと構えていた位置よりもクラブが先に地面に当たるようになってしまいます。
体重移動ができていない
バックスイングで右足に体重を乗せたあと、ダウンスイング時に左足へ体重移動ができていないとダフってしまいます。
これは、地面にあるボールをすくい上げるような打ち方をしてしまうことが原因です。
スイング時に右足に体重が残ってしまうと、軸が右寄りになるのでボールより先に地面にクラブがあたってしまいます。
特に長いクラブを使うときには、クラブの重さや慣性で体重移動がしづらくなるので注意が必要です。
ダフリとトップは何が違う?
ゴルフではダフリのほかにトップと呼ばれるミスショットがあります。
ダフリとトップは何が違うのでしょうか。
ダフリは、先述したとおりボールの手前の地面を叩いてしまうミスです。
それに対してトップは、ボールの上部(トップ)を打ってしまうミスです。ドライバーやウッドでトップをすると、球が上がらずに転がるようにしてボールが飛んでいきます。そのため、飛距離が全然出ません。
また、アプローチショットでトップが起こると、自分が想定していたよりも遠くに飛んでいってしまい、グリーンを大幅にオーバーしていしまうこともあります。
ダフリもトップも、なるべく避けたいミスショットですね。
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ゴルフのダフる原因は?
ダフリのメカニズムやトップとの違いについて解説しましたが、具体的にダフリが起こる原因は何なのでしょうか。
ここからは、ドライバーとアイアンに分けて、ダフリが起こってしまう原因について解説していきます。
さらに記事の後半では、ダフリを直す練習方法についても紹介しているので実践してみてくださいね。
ドライバーでダフる原因
まずは、ドライバーでダフる原因について解説していきます。
一般的に、ティーアップするドライバーでは、地面にあるボールを打つよりもダフリが出づらいです。
それでも、ダフリが出ることはありますし、癖がついてしまってなかなか直せないこともあるでしょう。
ドライバーでダフってしまう原因は大きく3つです。
- V字スイングになっている
- ヘッドアップしてしまう
- すくい上げるように打ってしまう
それぞれの原因について、詳細を解説していきます。
V字スイングになっている
V字スイングとは、正面からみたクラブヘッドの軌道がVの字になっている状態のことを指します。ドライバーでダフるという方は、V字のスイングになっている可能性が高いです。
一方で、ダフらず上手く打つことができる人は、U字のスイングになっています。
V字スイングだとなぜダフるのでしょうか。ポイントは、インパクトゾーンにあります。
V字スイングの場合、インパクトゾーンはVの字の最下点の一点のみです。インパクトゾーンが非常に狭くなってしまうため、ボールの手前を叩いてしまう可能性が高くなるのです。
U字のスイングの場合は、インパクトゾーンが広くとれるようになります。広いインパクトゾーンのどこにボールがあってもよい状態になるので、ダフることなくしっかり球を捉えられるのです。
ヘッドアップしてしまう
2つ目の原因として、ヘッドアップが挙げられます。
ヘッドアップとは、ダウンスイングのときに打球の方向を確認するために早く顔を上げてしまうことです。
スイング中に顔を上げてしまうことで、上体が浮いてしまいます。上体が浮くとクラブはボールの手前からすくい上げるような軌道で動きます。そのため、ボールの手前の地面を叩きやすくなってしまうのです。
また、ヘッドアップするとフェースが開いてアウトサイドインの軌道になりやすくなるので、ダフリだけでなくスライスの原因にもなるので覚えておきましょう。
すくい上げるように打ってしまう
ドライバーで球を上げようとするあまり、下からすくい上げるように打ってしまうことがあるでしょう。
確かに、ドライバーは他のクラブと違ってティーアップされているので、ボールの手前でクラブの最下点が来て、上がり際でボールを捉えます。
それは正しいスイングができたときに自然とできることなので、わざとすくい上げる打ち方をするのは間違いです。
ボールをすくい上げようとすると右肩が大きく下がってしまうため、クラブの軌道がぶれて地面にあたり、ダフる原因となります。
正しいスイングをすれば、ドライバーの球も上がっていくので、すくい上げる打ち方は避けましょう。
アイアンでダフる原因
次に、アイアンでダフる原因について解説していきます。
アイアンはドライバーと違って地面に直接置いてあるボールを打ちます。そのため、ドライバーよりもダフりやすいのが特徴です。
アイアンでダフってしまう原因はいくつかありますが、主な原因は以下の3つです。
- コックのリリースが早い
- ボールを置く位置が悪い
- 前傾姿勢がキープできない
それぞれ解説していきます。
コックのリリースが早い
バックスイングで自然にできる手首のコックですが、これをほどくのが早すぎるとダフリの原因になります。
これをアーリーリリースといいます。
ボールを当てにいこうという意識が強くなると、アーリーリリースが出やすくなると言われています。
コックはトップの位置からインパクトにかけて徐々にほどけていくものですが、ダウンスイングの時点で完全にコックがほどけてしまうと、クラブがボールより先に地面に当たってしまいます。その結果ダフるのです。
アイアンでダフってしまう方はコックのリリースタイミングにも気をつけましょう。
ボールを置く位置が悪い
次にボールを置く位置についてです。
体重移動やコックがしっかりできているのにダフリが直らない場合は、ボールを置く位置が間違っているかもしれません。
具体的には、本来置くべき位置よりも左寄りになっていると考えられます。
左にボールが寄りすぎていると、ヘッドの最下点がボールよりも前に来てしまいやすくなります。
ボールを置く位置だけでもダフリの原因になりかねないのです。
前傾姿勢をキープできていない
スイング中に上体が起き上がったり、体が突っ込んでしまったりすると打点が狂ってダフる可能性が高まります。
前傾姿勢をしっかり維持してスイングすることは、ダフリ以外のミスを減らすのにも役立ちます。
ダフリの直し方や打ち方のコツ
ダフリの原因について理解できたところで、ダフリを直す方法や打ち方のコツについて紹介していきます。
ここでは、意識するべき3つのコツを順に解説していきます。
手首の角度を意識する
1つ目は手首の角度についてです。アドレスでゴルフクラブを構えるとき、左手には一定の角度がつきます。
スイングをしている際にこの角度が少しでも開いてしまうと、ボールより先に地面を叩いてしまうでしょう。スイング中には、手首の角度が開かないように意識することが大切です。
どうしても手首の角度が開いてしまう方は、グリップを少し工夫するという手もあります。
左手の中指がちょうど生命線の終わりのところに触れるようなイメージで握ります。すると親指側の腕の筋肉が収縮するため、角度を保ちやすくなるのです。
左足への体重移動を意識する
続いて、体重移動についてです。
先述したとおり、インパクトの際に体重が右足に残ってしまうとダフリの原因となります。そのため、バックスイングからインパクトにかけてしっかりと体重を左足に移動させる必要があります。
このときに注意したいのは、左足へ体重移動を意識するあまり、体が突っ込んでしまうことです。インパクトの際に体が突っ込んで沈み込んでしまうと、ダフる可能性高まります。
スイングの軸をぶらさないように意識しながら、体重移動をおこなうようにしましょう。
前傾姿勢のキープを意識する
最後に前傾姿勢をキープするということです。
ゴルフは構えたときに前傾姿勢をとります。スイングの最中に前傾姿勢が崩れると、ダフリやトップの原因となります。
前傾姿勢をキープするためには、頭を動かさないようにすることと、下半身をしっかり使ってスイングするのが効果的です。
頭が後ろに引っ張られると、それに連動して上体が起き上がってしまうため、スイング中はなるべく頭を動かさないように意識しましょう。
また、ダウンスイング時に腕を使ったスイングをしてしまうと、上体が起き上がりやすくなってしまいます。スイングは下半身をしっかり使うようにしましょう。
【実践】ダフリを防止するための練習方法
ここからは、ダフリを防止するための練習方法について解説していきます。
実際にダフリを直したり、防止したりするにはどのような練習が効果的なのか、今回は3つの練習方法を紹介します。
ボールを左寄りにおいて打つ
まずは、ボールを置く位置を変える練習です。
先ほど、ダフリの原因の1つとしてボールを置く位置についてふれました。
左寄りにボールを置くと、ダフリやすくなると解説しましたが、あえて左寄りにボールを置く練習は効果的です。
ボールの手前で、クラブの最下点がきてしまうことがダフリの原因なので、あえて左寄りにボールをセットすることで、通常のボールの位置よりも奥にクラブの最下点をもっていこうとします。
この練習により、クラブの最下点に対する感覚が磨かれます。
左寄りにボールを置いてダフらなくなれば、いつもどおりの位置にボールを置いてもダフリづらくなるでしょう。
左足重心練習
続いては、左足に重心を置いてスイングする練習です。
ダフリの原因の一つとして、右足体重でのスイングがあると解説しました。
左足にしっかり体重を移動させる感覚をつかむため、最初から最後まで左足に重心を置いてスイングする練習が効果的です。
やり方は、左足一本で立つようなイメージで左足にほぼ全体重を乗せます。その状態をキープしたまま、いつもどおりのスイングをおこないます。
これにより、フィニッシュのときに左足に体重がしっかり乗っている感覚を身につけられるでしょう。
壁を使ったスイング改善
最後はクラブを使わなくてもできる練習方法です。
壁にお尻をつけて構えます。このとき、しっかり前傾姿勢をとれているかがポイントです。
その状態から、お尻が離れないようにしてスイングをおこないます。
少しでも前傾姿勢が崩れてしまうとお尻が壁から離れてしまうので、離れないように意識してスイングしてみてください。
これにより、前傾姿勢を崩さないスイングの感覚を覚えることができます。
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ダフリについて、原因から改善のための練習方法まで解説してきました。
もし、早急にダフリを直したいならゴルフスクールもおすすめです。
ダフリにはさまざまな原因があります。
自分がどのような原因でダフっているかを一人で見極めるのは難しいといえるでしょう。
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