女子ゴルファーに立ちはだかる壁の1つが「飛距離」。
ゴルフはパワーのスポーツではないとはいいますが、やはり体格のよい男性のほうが遠くへ飛ばしやすいということは事実です。
しかし、女子ゴルファーは飛距離を諦めなければならないかというと、まったくそのようなことはありません。実際に150cm強の身長でアマチュア男性より飛ばす女子プロもいます。
重要なのは、いかにエネルギーを最大限にボールに伝える体の使い方ができるかなのです。
今回は、女子ゴルファーの飛距離アップのコツやクラブ別の飛距離目安などについて解説していきます。
なんとか飛距離を伸ばしてスコアアップしたい!と悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ゴルフの飛距離とは
飛距離とは、ボールを打つときの、打った位置から最終的にボールが止まった位置までの距離のことを指し、単位はヤード(y)を使用します。
飛距離のキャリーとランって何?
ボールを打ったとき、空中にボールが上がったあと地面に着地し、いくらか転がって止まることが一般的です。
そのうち、ボールが空中に上がって地面に着地するまでの距離を「キャリー」、着地してから転がって止まるまでの距離を「ラン」といいます。
つまり、キャリーとランを足した距離が飛距離となります。
ボールを自分の思い通りの位置に打ちたい場合、キャリーとランがそれぞれどのくらいになるかを計算して打たなければなりません。
飛距離を伸ばすメリット
ゴルフで安定したスコアを出すためには、ショットの精度や安定性が非常に重要です。
しかしそれらにプラスして飛距離を出せると、以下のようなメリットが得られるでしょう。
- 効率よくピンに近づける
- 早い段階で短いクラブを持てる
- 池や谷を超えやすくなる
例えば、一打目のドライバーショットで200y飛ばせる人と250y飛ばせる人がいたとします。
350yのパー4であった場合、前者は残り150yですが、後者は残り100y。
前者は長いアイアンを持って2打目を打たなければなりませんが、後者であればウェッジで十分かもしれません。
人によってクラブの得手不得手はありますが、早い段階で短いクラブを持つ選択肢を持てるということは、大きなメリットとなりうるでしょう。
飛距離だけを求めればよいというわけではありませんが、飛距離も意識しながら日々の練習をおこなうことは大切です。
ゴルフの飛距離は男性と女性で異なる?
プロかアマチュアか、スポーツ経験があるかないかなどにより個人差はありますが、基本的には男性のほうが飛距離が長いと考えてよいでしょう。
そのため、一般的なゴルフ場ではレディースティーと呼ばれる女性のためのティーイングエリアが存在します。
レディースティーは、男性がティーショットを打つエリアよりも数ヤード~数十ヤードほどピンに近い位置に設定されています。
力の差によってクラブを走らせたときのヘッドスピードは男性のほうが早く、ボールが飛びやすくなるため、このようなルールが設けられているのです。
しかし女子プロゴルファーは、ヘッドスピードが早いことに加え、ボールをしっかりと芯で捉えられるため、アマチュア男子ゴルファーより飛ばすこともあります。
クラブ別!ゴルフ女子の飛距離の目安は?
ゴルフ女子の飛距離の目安とは一体どれくらいなのでしょうか。
クラブ別の平均飛距離は以下のとおりです。
クラブ | 平均飛距離 |
---|---|
ドライバー | 約150y |
ユーティリティ | 約110y |
アイアン(7番) | 約90y |
それぞれ詳しく説明していきます。
ドライバーの平均飛距離
一般的な女子ゴルファーのドライバーの平均飛距離は、約150yです。
一般男子ゴルファーだと200~220yほどなので、50y以上差がついています。
もちろんソフトボールやテニスの経験があったり、体格に恵まれていてパワーのある女性ならば、平均以上に飛ばせる方もちらほらいるでしょう。
日本の女子のトッププロは平均飛距離がおよそ250yなので、一般の男子ゴルファーの平均を優に超えていることがわかります。
ユーティリティの平均飛距離
一般的な女子ゴルファーのユーティリティ(5番)の平均飛距離は約110yです。
ユーティリティは、2打目や3打目においてアイアンでは届かないような距離を打ちたい時に使えるクラブです。
男性であれば150~180yほどが平均飛距離なので、男性とはクラブを使うシチュエーションが異なってくることがわかりますね。
番手が1つ変わるごとに飛距離は約10yほど変わるので、ユーティリティを何本か持っている人は打ち分けられると便利でしょう。
アイアンの平均飛距離
一般的な女子ゴルファーのアイアンの平均飛距離は以下のとおりとなります。
クラブの種類 | 平均飛距離 |
---|---|
6番アイアン | 約100y |
7番アイアン | 約90y |
8番アイアン | 約80y |
9番アイアン | 約70y |
代表的な7番アイアンで平均飛距離はおよそ90yで、1つ番手が変わるごとに平均飛距離は約10y変わります。
グリーン周りで60y以下のさらに短い距離を打ちたいときは、PWやSWなどのウェッジを使用するイメージです。
年代によってドライバーの飛距離は異なる?
ここまでで女子ゴルファーの平均飛距離をお伝えしてきましたが、年代によってもドライバーの飛距離は変わるのでしょうか。
結論から言うと、体力や筋力が衰えていくにつれて少しずつ飛距離は落ちていくことが一般的です。
トッププロを見ていても、賞金ランキングの上位を占めているのは20~30代が多数です。
やはり若くて体力のある20~30代では最も飛距離が大きく、40代、50代と年を重ねていくにつれて飛距離もわずかに落ちていく可能性はあります。
しかし、若いうちからパワーに頼らないスイングを身に付けておけば、年齢を重ねても飛距離がグンと落ちることはないでしょう。
ゴルフ女子向け!ドライバー飛距離アップのコツ
ここからは、飛距離をアップさせたい!と考えているゴルフ女子に向けて、ドライバーの飛距離アップのコツを紹介します。
ヘッドスピードを上げる
まず飛距離を上げるためには、インパクト時のクラブのヘッド部分の速さ「ヘッドスピード」を上げる必要があります。
クラブをできるだけ速い速度でボールに当てることで、より大きなエネルギーが伝わりボールを遠くへ飛ばすことができるのです。
ただし、やみくもに手に力を入れてクラブを強く振ればよいというわけではありません。
まずは以下ができているかどうか意識して練習してみましょう。
- スタンスは肩幅より少し大きめにとり、大きなスイングができているか
- バックスイングで肩を90度、腰を45度しっかり回して捻転できているか
- ダウンスイングできちんと体が回転できているか
いかに手打ちにならずに体を使ったスイングができるかがポイントです。
インサイドイン軌道で振る
飛距離を出すためには、ミート率を上げてボールをクラブの芯に当てることも重要です。
ミート率を上げるためには、ダウンスイングでできるだけ体の近くに手元を通してインサイドから下ろすことで、インサイドインの軌道になるようにスイングします。
手元と体との距離が近くなることでよりクラブをコントロールしやすくなり、スイング軌道を安定させて正しい位置でボールを捉えられるのです。
よくあるミスとして、アウトサイドから振り下ろすことでスライスしてしまうというものがあります。
何度打っても右に出てしまう…という場合は一度軌道を見直してみるとよいでしょう。
アッパーブローで打つ
ドライバーは他のクラブとは異なり、アッパーブローで打ちます。
アッパーブローとは、ティーアップしたボールを下から上へ打ち上げるような形でインパクトする打ち方です。
アッパーブローで打つことで、ヘッドスピードが上がりやすく、高い弾道かつ遠くへ飛ばすことができるのです。
そのため、ドライバーを打つ際は以下を意識するとよいでしょう。
- ボールは左足かかとの直線上にセットする
- インパクト時に頭をボールの後ろ側(右側)に残すよう意識する
この際、手だけを使って下からすくいあげるようなスイングはしないようにしましょう。
体全体を使って打つというスイングの基本は忘れないようにして練習することが大切です。
ステップゴルフでは、体の使い方や動作メカニズムをわかりやすくティーチングして、女性の方の飛距離アップをサポートします。
女性がゴルフの飛距離を伸ばすための練習方法
女性ゴルファーが飛距離を伸ばすコツをお伝えしてきましたが、ここでは女性がゴルフの飛距離を伸ばすための具体的な練習方法を紹介します。
ヘッドスピードを上げる練習方法
まずはヘッドスピードを上げるための練習方法を紹介します。
やり方はとてもシンプルで、「軽いものと重いものを交互に振る」というものです。
クラブを1本準備し、以下を実践してみましょう。
- 通常通りの素振りを5回行う
- クラブを逆にしてヘッドとシャフトのつなぎ目部分を握って素振りを5回行う
- ボールを用意して通常通り打つ
クラブを逆にして振り回すと、通常あるはずのヘッドの重みがない分非常に軽く感じますが、しっかりビュンという音を立ててスイングするようにします。
軽いものを速く振ることで、重いものでも速く振れるという感覚を脳に植えつけることができるのです。
その感覚のまま通常のスイングをすると、より力を解放してより速くクラブを振れるようになるでしょう。
体重移動の感覚を身に付ける練習方法
飛距離を出したい時、ボールに対して大きなエネルギーをかけることが重要だと説明してきました。
そのためには、体の軸はぶらさずにしっかりと左から右へ体重移動をおこなうことも大切です。
正しいスイングをするための体重移動の感覚を掴むためにおすすめの練習法は、以下のとおりです。
- 3kgほどのメディシンボールを用意する
- 通常のアドレスをとる
- 肩から肩くらいまでの振り子の動きをはじめ、前傾姿勢を維持しながら左側にボールを投げる
このように、重いものを投げるという動作をすることで、体重移動や体の前で腕を走らせる感覚を身につけられます。
メディシンボールがない場合は、似たような重さの他のもので代用して問題ありません。
飛距離アップに効果的な練習器具
本格的にドリルに取り組みたい!という方は、飛距離アップに効果的な練習器具を使うのもおすすめです。
例えば、重いものを振るドリルでは、ヘッドに重りがついた「スイング棒」や「バット」を使用してもよいでしょう。
長さが通常のクラブより短いものもあり、自宅の庭や広い部屋でも練習が可能です。
また、軽いものを振りたい時は、アライメントスティックを利用するのもおすすめです。
アライメントスティックはスイング棒のように振って使えるだけではなく、足元に置いてアドレスの向きを確認したり、スイング軌道を確認する練習にも使えて便利。
日常の練習にドリルを取り入れたいという人は、ぜひこのような練習器具を試してみましょう。
ゴルフ女子が飛距離を伸ばすならゴルフレッスンがおすすめ!
頑張って練習しているけれどなかなか飛距離が伸びない、という方ももちろんいるでしょう。
そのような時に最も効率よく速く飛距離を伸ばすなら、ゴルフレッスンに通うことがおすすめです。
繰り返しにはなりますが、ゴルフは力任せに打って飛ばすスポーツではありません。
非力な女性であっても、体の使い方を正しく身につけることで平均または平均以上に飛距離を伸ばすことは可能なのです。
50代や60代の女性も効率よく飛距離を伸ばせる
ゴルフは生涯続けられるスポーツとして愛され、幅広い世代の人々が楽しんでいます。
つまり何歳であっても始めることができ、上達できるスポーツなのです。
年を取るとともに体力や筋力が衰えることは否めませんが、50代や60代であっても練習を重ねることで飛距離をアップさせることは可能です。
むしろ年齢を重ねている人こそ、「パワー」ではなく「体の使い方」に頼るスイングを身に付けるべきなのです。
ゴルフスクールには、さまざまな年代・性別の人がゴルフの上達を目指して通っています。
ぜひ年齢で諦めることなく、今から正しいスイングを学んで飛距離・スコアアップを目指しましょう!
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