ゴルフの正しいスイングや打ち方などは、反復練習することによって身に付きます。そのため、早く上手くなろうと、練習頻度を増やしている人も多いのではないでしょうか。
実は、練習頻度を増やせば増やすほどゴルフが上達するとも限りません。練習のしすぎはかえって逆効果になることもあります。
この記事では、適切なゴルフの練習頻度を解説するとともに、目標別に最適な練習時間や効果的な練習メニューについても紹介していきます。
ゴルフの練習は毎日すべき?
たしかに、プロゴルファーは毎日のように練習しています。プロゴルファーはゴルフそのものが生活ですから、ゴルフの技術向上や体力づくりのため、徹底した管理のもとで練習をしています。
しかし、会社員や学生の多くは仕事や勉強があるので、練習できる日数や時間に限りがあります。そのため、「毎日練習しないと下手になる……」などと考えることがそもそも間違いかもしれません。
基本的には、少しの工夫によって、毎日練習できなくとも上達することはできます。ここで、2つの大切な考え方を紹介します。
回数を減らし、効率を高める
毎日練習するのではなく、1回の練習でできるだけ効率的に上達する方法を考えましょう。
どんなスポーツでも初心者がいきなり難しい練習はしません。むしろ、身の丈にあわない練習では、なかなか成長できないものです。「効率よく」というのがイメージしづらい方は、まず自分のレベルにあった内容で練習をしましょう。
どれくらいのレベル感がよいかわからなければ、ゴルフスクールなどを活用して練習メニューを組んでもらうのもおすすめです。
目標管理をする
効率的に上達するためには目標が必要です。
たとえば、初心者の目標は「スイングの体重移動ができるようにする」などです。当然、これはゴルファーのレベルによって異なるので、上級者になれば目標も難しくなります。
適切な目標設定もまた、練習の量より質を重視した考え方だといえるでしょう。
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ゴルフの練習しすぎは逆効果になることもあるので注意
アマチュアゴルファーの場合、練習内容によっては逆効果になり、ゴルフが下手になってしまうことさえあります。
ここで、初心者にありがちな悪影響についてみていきます。
毎日練習すると疲れによる悪影響が出ることも
ゴルフは年をとってもできるスポーツのひとつです。高齢でもゴルフを趣味にしている人は数多くいます。しかし、だからといって疲れないスポーツということではありません。
特にゴルフのスイングは前傾姿勢を保った状態が必要であり、これは意外と体力を使います。そのため、オーバーワークになると疲労によって身体がいうことを聞かなくなり、正しいスイングができなくなる可能性があります。
初心者は毎日やるとスイングが変わることも
初心者は何が正しいスイングなのかをまだ体が覚えていません。毎日、ボールを打って練習していると、たまに素晴らしいボールが飛ぶことがあります。そのときは、「わかった、この打ち方だ!」などと思うはずです。
しかし、頭ではその素晴らしいボールを覚えていても、もう一度再現しようにもそれができないことも多々あります。なんとか記憶に残っているボールを打とうとあれこれ試している内に、スイングは変わっていきます。
結果として、これまで意識して作っていたフォームが崩れ、元に戻れなくなるケースもあります。
悪い癖を体が覚えてしまうことがある
無理に練習をつづけると、体は自然に楽な姿勢や動きをしようとします。この姿勢や動きが正しくない場合、間違ったスイングを体が覚えてしまいます。
たとえば、疲れの結果、前傾姿勢が浅くなったり、肩の回転が少なくなったりしていても、それに気がつかないまま体は覚えてしまいます。しっかり体を休ませて、疲れのない状態のスイングに戻してから練習しましょう。
目標別!おすすめのゴルフの練習頻度
先述したとおり、練習のしすぎには悪影響もあります。それでは、具体的にどのくらいの練習頻度が適切なのでしょうか。それはゴルファーのレベルや練習する内容によって異なります。具体的に説明していきます。
ゴルフ初心者向けの練習頻度は?
初心者がゴルフの魅力にはまってしまった場合、毎日でも練習したくなりますよね。コーチがいて毎日のようにスイングを見てくれる場合はよいですが、そうではない場合には、間違ったスイングを覚えてしまうこともあります。
ゴルフのスイングは大きな動きです。この大きな動きを体が覚えている期間は約3日といわれています。つまり、週に3回程度練習すれば、筋肉の疲れがたまらずに動きを覚えていられるでしょう。たくさん練習したい気持ちもわかりますが、効率的に上手くなるためには週に3回程度の練習がよいでしょう。
ゴルフで100切りを目指す場合の練習頻度は?
ゴルフでスコア100を切るためにはドライバーやアイアンショットだけではなく、10Yから50Y程度のアプローチショットで確実にグリーンに乗せなければなりません。アプローチでダフったり、トップをしてグリーンの周りで何回もたたいてしまうダボやトリプルになってしまいます。
また、バンカーから1回で脱出できないと、100切りは困難です。パターも重要です。たとえカップから50cmでも、外してしまうとプラス1打です。
100切りを目指す場合、練習場での頻度は週3回くらいでも十分といえますが、小さな動きが必要になるクラブは、もう少し回数が必要です。なぜなら、体は小さな動きを覚えることが苦手だからです。パターやアプローチなど小さな動きが必要になるものは家の中でも練習ができます。パターや小さいスイングでも前傾姿勢になるので、疲れないように5分から10分程度の短い時間でも、毎日練習すると効果がでるでしょう。
ゴルフでシングルを目指す場合の練習頻度は?
シングルを目指す人はスイングやゴルフのテクニックについてほぼ身についているゴルファーだといえます。シングルとは、平均で81以下のスコアで回る人のことを指します。
ゴルフはミスを減らすのを競うスポーツなので、シングルや片手シングル(ハンディキャップが5以下)を目指している人はミスをいかに減らすかを目標に練習しています。
たとえば、30Yのアプローチなら確実にワンパットで入れられるように、カップから1メートル以内に寄せる必要があります。そのためにはグリーンの形状、ボールがある位置の状態、立っている場所の傾斜などから最適な打ち方を選択して、ミスなく想定どおりのスイングができるよう意識しなければなりません。
このレベルになると、理想の練習頻度は毎日で、打つボールの数も50球程度にしている人が多いです。そのかわり、1球1球を本番と同じように集中して打ちます。
また、練習場ではドライバーやフェアウェイウッドは数球打つだけで、ほとんどをショートアイアンとアプローチに費やすという人が多いといえます。
ゴルフの練習時間はどれくらいが最適?
ゴルフのレベルによって、理想的な練習頻度は異なります。それでは一回の練習時間はどれくらいがよいのでしょうか。練習時間といっても、少ない時間で多くのボールを打つ人、一球一球を大切に時間をかけて打つ人などそれぞれです。
やり方によって長短がありますので、自分にあうリズムをもとに練習時間を考えましょう。
ゴルフの練習を一日中するのはあり?
練習場ではひっきりなしにボールを打てますが、何時間も打ちつづけると疲れてしまいます。疲れると体のねじれが浅くなり、手打ち、つまり手の力だけに頼るショットになります。この状態で一日中打ちつづけると、体は手打ちのスイングを覚えてしまうのです。
ゴルフコースでラウンドをすると5時間程度はかかります。ゴルフは他のスポーツに比べて時間がかかるスポーツです。だからといってそれに合わせて長時間練習すればいいというわけではありません。
だらだらと長い時間練習するよりも、時間を決めてひとつのスイングに集中するほうが効率的な練習だといえます。
練習内容別の理想の練習時間
練習内容によっても、理想的な練習時間は変わってくるでしょう。ここからは、練習内容別にどれくらいの練習時間が最適なのか具体的に解説していきます。
打ちっぱなしの練習時間
1球単価の打ちっぱなしの場合、1球を打つのにかかる時間によって全体の練習時間は変わってきます。1回の練習で打つ球数は150~200球が適切といわれています。テンポよく打っていく人の場合、1球を打つのに大体20秒程度ですから、150~200球を打つと1~1.5時間程度です。もし、1球ごとに丁寧に打っていく人の場合だと2時間程度です。
そのため、1.5時間から2時間が理想的だといえるでしょう。
ただし、ぶっ通しでやると疲労が溜まり、スイングにも悪影響が出るので、30分ごとに軽い休憩をとって疲れを回復させましょう。
打ち放題の練習時間
ゴルフ練習場には、時間制の打ち放題という仕組みがあります。
打ち放題を利用する場合、もったいないのでできるだけ多くの球を打ちたいという欲求に駆られるのはわかります。しかし、短時間で球数を多く打つとスイングを壊すリスクが高くなる点には気をつけなくてはいけません。
ゴルフのスイングはリズム感が非常に大切です。短時間で多く打とうとすると、リズムがかなり早くなります。結果として、スイング時に無意識に頭が上がってしまうヘッドアップが起きたり、前傾姿勢の維持ができなくなったりして、ボールを安定して打てなくなってしまいます。
打ち放題の時間を効率的に利用するために、10Y~50Y程度のアプローチショットを中心に練習してみてください。1球単価の場合、アプローチはもったいないような気がしますが、打ち放題の場合は気にすることはありません。
また、打ち放題の時間は練習場によって異なりますが、1時間のところが多いようです。たとえアプローチの練習だけでも前傾姿勢を取りつづけることになるので、知らないうちに疲れてきます。連続して1時間以上打つの避けるようにしましょう。
クラブ別の練習時間
ゴルファーの多くは、練習場にフルセットを持っていくでしょう。しかし、すべてのクラブで練習する必要はありません。その日の練習の目的にもよりますが、全体の配分は以下のような時間配分にするとよいでしょう。
- ドライバーやフェアウェーウッドなどのウッド系:2割
- 7番か8番のアイアン系:4割
- ショートアイアン:2割
- アプローチショット:2割
もちろん、これは個人のレベルによって異なります。初心者の場合は、7番か8番のアイアンの時間を多くして、クラブのボールと接する面(フェース)の芯にボールが当たる練習を増やしたほうがよいでしょう。
一方で、上級者の場合はアプローチショットの時間を多くするのが一般的です。
ゴルフの効果的な練習メニューは?
むやみにクラブを振っても正しいスイングはできません。必要なのは正しいスイングを定期的に行うことです。
それでは、初心者が正しいスイングを身につけるためにはどのような練習をすべきなのでしょうか。
いきなりフルショットをしない
初めからいきなりフルショットはせず、初めは軽く打つことを意識しましょう。
60球を打つとすると、最初の20球は腰から腰までのショットで軽く打ちましょう。ここではフェースの芯にボールを当てることに集中します。
次の20球は肩から肩までのハーフショットでスイングし、ボールが狙った方向にきちんと飛んでいるかどうか確認しながら打ちます。そして、最後の20球はきちんと肩を回転させてフルショットで打ってみましょう。
このサイクルを3回程度繰り返すのが理想的です。
同じ方向ばかりに打たない
練習場で打っていると、同じ方向ばかりに打ってしまいがちですが、1球ごとに方向を変えて打つとスイングの練習に効果的です。たとえば、1球目は練習場の左隅に打つ、2球目はセンターに、次は右隅に、と目標を変えるのです。
そのときに、都度、ボールの後ろから目標を見て方向を確認し、ボールを打つ際の構え、つまりアドレスをきちんと取るように意識してください。
ボールの位置を変えて練習する
ボールの位置を変えて練習するのも、上達につながります。
少し右足寄りにボールをセットする、次は左足寄りに、遠めに、近めに、というようにいくつか試してみてください。位置を変えることでどのようにボールが飛んで行くかがわかると、調子が悪いときなどに解決方法が見つかります。調子が悪いときは、自分が知らないうちにボールの位置が変わっていることが多いからです。
ゴルフのレッスンにはどれくらいの頻度で行くべき?
効果的な練習には他人にチェックしてもらう、目標をもって練習する、などが重要です。ゴルフのレッスンを受けるとこれらを達成できます。レッスンのコーチがスイングをチェックしてくれますし、目標も与えてくれます。
それでは、ゴルフのレッスンにはどれくらいの頻度で行くのが理想的なのでしょうか。
レッスンの頻度は?
週に3回の練習であれば、すべての練習をレッスンでコーチに見てもらうのがベストです。さらに、毎回同じコーチに見てもらえれば、スイングや調子の変化に気づいてもらえるため、より効果的だといえます。
また、レッスンの場合、スイング解析の設備があったり、動画をカメラで撮影してくれるところもあります。教わったことを動画で確認できれば、自分の欠点や指摘された内容について納得ができるでしょう。
ただし、上達するためには、最低でも週に1回はレッスンに行きましょう。週に1回はレッスンでチェックしてもらい、残りの2回は自分で練習するのが理想的です。
定額通い放題のゴルフレッスンに通うのがおすすめ
音楽や映画などで、サブスクリプションという定額で見放題の仕組みが流行しています。ゴルフにもこの定額通い放題のゴルフレッスンが次々と誕生しています。最近はゴルフコースの定額回り放題というサブスクリプションまであるようです。
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定額通い放題であれば、時間の都合もつけやすく、週3回の練習をすべてコーチに見てもらうことも可能です。ゴルフのレッスンを受けるのであれば、メリットの大きな定額通い放題のゴルフレッスンを選ぶことをおすすめします。
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