インドアゴルフ業界のパイオニアとして、店舗数・会員数ともに日本一の規模を誇るステップゴルフ。これまでは関東を中心に出店してきましたが、2023年からは本格的に全国展開をスタートしました。今回取材したのは店舗開発部の伊藤健太さん。前職の不動産営業経験と、ステップゴルフでの店長兼コーチ経験を活かし、最高のサービスを実現できる店舗づくりに奮闘しています。店舗開発の難しさややりがいについて、率直に語ってもらいました。
「不動産業界経験＋ゴルフ好き」を活かせる仕事を求めて入社
――伊藤さんは不動産業界で経験を積んだのち、2021年11月にステップゴルフに入社されています。入社までの経歴を教えてください。
新卒で入社した会社では不動産仲介の営業をしていました。オフィスビルや店舗を探し、法人のお客様に提案するという仕事です。そこでしばらく経験を積んだのち、大手の賃貸保証会社に転職し、ビルオーナー向けの営業を務めました。
ステップゴルフに転職した理由は、もともとゴルフが大好きで、ゴルフに関わる仕事がしたいと考えていたこと。店長兼コーチの仕事にももちろん興味がありましたが、「急速に新規出店をしているステップゴルフなら、いずれは不動産業界の経験を活かせる職種に就くチャンスもあるのではないか」という想いもありましたね。
――入社後は約2年間にわたり、府中店の店長兼コーチを務められました。店長時代にはどのようなことを意識して仕事をしていましたか？
ステップゴルフでは、1店舗に常駐するスタッフは店長兼コーチのひとりなので、どれだけ会員様に楽しんでいただけるかは店長の腕にかかっているところがあります。といっても、私の場合、特別なことはしていません。笑顔や挨拶といった基本的なコミュニケーションを、とにかく丁寧にするよう心がけていました。
――当時の府中店はステップゴルフの数ある店舗の中でも「模範店」とされ、研修生のOJTも府中店で実施することが多くありました。その理由は何だったと思われますか？
府中店の打席数は6つあり、平均より多めです。会員様ひとりごとのレッスン時間が短くなる分、質の高い接客を意識していました。その他のオペレーション業務についても、質と効率を両立させるよう工夫をしており、その辺りが評価いただけたのかもしれません。ただし、府中店の設計や内装が抜群に良かったことも「模範店」の理由だと思います。店舗の場所や設計次第で、会員様の印象や店長の働きやすさは大きく変わるものですので。
店長経験を活かし、安全で快適な店づくりを目指す
――伊藤さんは2023年8月から店舗開発部に異動しています。異動のきっかけはどのようなものでしたか。
店舗開発部はもともと非常に少人数で運営していたのですが、2023年からはいよいよ本格的に全国展開が始まり、人手が足りないという話を聞いていました。「不動産業界経験と約2年間の店長経験を活かし、これまで以上に良い店をつくりたい」と考えた私は、店舗開発部長に異動希望を伝えたのです。
――店舗開発の主な仕事内容を教えてください。
まずは多くの不動産会社と関係を築き、物件の情報を紹介してもらいます。良い物件があれば、立地や建物の設計・設備を調査し、ステップゴルフの店舗に適しているか選定をします。会員様を集めやすい立地条件も重要ですが、それ以上に難しいのは建物自体の仕様ですね。図面だけ見ると十分な広さがある場合でも、現場で見ると天井や柱が邪魔で安全にボールを打てなかったり、お客様や店長の導線がうまくとれないことがあるからです。良い物件が見つかったら、フランチャイズオーナー様に物件をご紹介。出店オーケーが出たら、内装業者に工事を依頼し、店舗の完成まで管理していきます。ステップゴルフには直営店もありますが、割合としてはフランチャイズ店舗のほうがかなり多いので、オーナー様とのコミュニケーションはかなり重要です。
――1日の仕事の流れはどのようなものですか？
1日中オフィスで情報収集などの事務作業をしていることもあれば、終日外出して物件の内見や打合せをしている日もあります。打合せの相手は、フランチャイズオーナー様と内装業者が多いですね。
――店舗開発の仕事の大変さを教えてください。
物件を探して不動産会社と契約するというプロセスについては、前職の経験が活かせる部分が多いと感じています。その一方、建物の内装工事については経験がまだ浅いので、設備の専門知識などを学びながら、徐々にスキルを磨いているところです。特にフランチャイズ店舗の場合、オーナー様にもご納得いただける店舗をつくる必要があり、内装業者・オーナー様の両社と密に連携しなければなりません。また、新店の立地決めに際しても、近いエリアですでに出店しているオーナー様との調整が必要であるため、複数のオーナー様と常に連絡をとるよう心がけています。
――店舗開発と一言でいっても、かなり幅広い業務があるのですね。内装の難しさについては、どのように乗り越えていますか？
店長兼コーチとして働いた経験は強みになっていると思います。店長の業務オペレーションや、お客様にとって心地よい空間がどのようなものかを知り尽くしているからこそ、内装業者やオーナー様にも自信を持って提案できています。安全性や利便性の高さはもちろん、明るく解放感のある店舗が理想ですね。
理想的な店を全国につくり、ゴルフファンを増やしたい
――店舗開発部に異動して2ヶ月ほどですが、これまでの実績はどのようなものですか？
まだ上長のサポートを受けながらではありますが、いくつかの新店を完成まで担当しました。年内にオープンする店舗もあり、どんなお店になるか楽しみです。
――店舗開発業務の、どのような点にやりがいを感じますか？
大きくふたつのやりがいがあると感じています。ひとつは、自分の手でゼロから店舗を作り上げるという感動です。もうひとつは、店づくりを上手にリードし、オーナー様や内装業者から感謝いただけること。どちらのやりがいも、達成するためにはもっと努力が必要です。しかし、店舗開発部に携わることで、夢に向かって一歩近づくことができたのかな、とは思います。
――店舗開発者としての、今後の目標は何でしょうか。
直近の目標は、まずはすべての仕事をひとりでできるようになること。経験豊富な上長の知識・知見を吸収し、早くゼロから店舗完成までを丸ごと手掛けてみたいです。中長期的な目標は、今まで以上に店長兼コーチが働きやすい店舗を増やしていくこと。私自身の店長経験を活かすことはもちろん、現場で頑張っている店長たちからの意見も取り入れながら、理想の店づくりに貢献していきたいです。
――最後に、ステップゴルフの仕事を通じて実現したいことを教えてください。
もっと多くの人にゴルフを楽しんでいただくことですね。昔はゴルフ=敷居が高いスポーツというイメージがありましたが、最近では若いプレイヤーも増えていますし、ドレスコードなどにこだわらず気軽にプレイできるゴルフ場も増えてきました。ステップゴルフはまさに、「これからゴルフを始めてみたい人」を応援するお店。だからこそ、気軽に入り、ゴルフを続けたくなるような店舗を日本中に増やしていきたいです。ちなみに、全国展開を加速するため、店舗開発部では新メンバーを募集中。特に不動産業界経験がある方は大歓迎ですよ！
