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インドアゴルフの内装に必要な費用や設備は?工事の流れも解説

インドアゴルフ場の新設は、屋外練習場より費用面など開業のハードルは高くないため、参入障壁は低いといえます。

しかし最近の人気によって、ある意味で過当競争状態にあるインドアゴルフ業へ参入する場合、その内装はどうすればよいのでしょうか。その違いが、集客に影響することは間違いありません。この記事はその疑問点を解説しています。

インドアゴルフ場の内装を考える前に整理すべきこと

インドアゴルフ場の内装を考える前に、いろいろ考慮すべき項目があります。

<物件探し>

まずはコンセプト(顧客ターゲット)の選定が必要で、それが決まって初めてロケーションの選択に移行できます。この段階で、広さ、および天井の高さに気をつけて物件選びをします。

<内装イメージ>

内装のイメージは、コンセプトに左右されます。たとえば女性をメインターゲットにするなら、それなりの美観を整える必要があります。

<騒音対策>

通常の店舗と異なりインドアゴルフ場の場合は、騒音対策が必須です。そしてそれらの対策に、どのくらいの費用が掛かるのかという検討が必要です。

<照明、空間デザインの検討>

前述の「内装イメージ」とも近い内容ですが、照明や空間を有効に利用することで、プラスアルファーの価値を付加します。

インドアゴルフ内装のポイント1)「高さ」「坪数」

まずは外観(物件選び)の話から始めます。インドアゴルフ場物件に必要な「高さと広さ」を説明します。

インドアゴルフ場に必要な物件の高さ(天井高)は?

最近のゴルフクラブは「長尺化」傾向にあります。なのでクラブの中で一番長いドライバーをフルスイングしたい場合には、低くとも、天井高3mは欲しいでしょう。

ゴルファーの中には「身長195cm」の方もいるので、このような方がプレーしても、安全な余裕のある高さが必要なのです。

さて、一般的なビルでは天井高2.7~2.8mで施工されていることが多く、そのままでは若干低いのが現状です。また、最近導入が増えているシミュレーションゴルフについても、メーカーによっては、「事前の天井高チェック」を行うところもあり、低い場合は出荷してくれません。したがって天井高問題は、インドアゴルフの第一関門といえます。

インドアゴルフ場に必要な物件の坪数は?

1打席あたり5m×3m=15㎡は必要でしょう。仮に4打席だとすると、15㎡×4=60㎡、坪数でいうと、60㎡÷3.3=18坪となります。これに加えて、受け付け、通路、バックヤードが必要ですから、倍の36坪程度が目安になります。

ただし、物件の形状はそれぞれ異なるため、床面積のみで判断するのではなく、「その形状でどのように打席を配置するのが効率的か」を事前にシミュレーションすることが必要です。

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インドアゴルフ内装のポイント2)「騒音対策」「消音」

ゴルファーにとって、ボールをジャストミートした場合の打撃音は、非常に心地よいものです。しかしその音も、ゴルフをしない人にとっては「騒音」でしかありません。

したがってインドアゴルフ場を始めるにあたり、近隣の迷惑にならないよう「騒音対策」「消音・防音設備」について検討する必要があります。

騒音対策の重要性

インドアゴルフ場が発する大きな音は、2種類あります。

まずは、ボールのヒット音。音の強さでいうと80デシベル程度で、これは飛行機の機内音と同等です。もう一つは、「ゴルフボールを打ち込むネットの音」です。

開業するロケーション(繁華街か、住宅地か、など)により対策の程度は異なりますが、いずれ何らかの手立ては必要です。

消音設備として必要な設備と期待できる効果

以下のような対策が考えられます。

1.防音壁の使用

手法の一つとして、ブース全体を防音壁で囲う、というものがあるでしょう。いうならば、楽器の練習スペースのように、です。

ただ、費用対効果がよいとはいえず、真にやむを得ない場合(たとえば、居住用マンションの一室に施工するなど)以外は、選択肢とはならないでしょう。

2.消音防球ネット、消音スクリーンの使用

プレイヤーがボールを打ち込むスクリーンのことで、通常は消音タイプのものを使用します。

3.ブースクッションの使用

ブースクッションは、壁と天井に敷設するウレタン製の「防球用クッション材」です。防球ネットの代わりに使用します。防球ネットが、ネットと壁の間に20cm程度のスペースを必要とするのに対し、ブースクッションの場合は不要なので、スペースを効率的に使用できます

最近は、カラフルな色合いのものも選択できることもあります。ミスショットが天井に当たる場合もあるので、防音効果のほか安全性も考慮して施工します。

4.圧縮チューブマットの使用

床材のひとつで、打席マットとスクリーンの間に敷き詰めます。これによりボールの跳ね返りが軽減されます。当然、消音効果もあります。

【参考】消音インパクトバッグ

ゴルフスイングの練習用具として、インパクトバッグというものがあります。形状は、カーリングのストーンくらいの大きさで、当然柔らか素材です。その側面をクラブフェースでヒットする練習用具なのですが、これにも消音タイプがあります。

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インドアゴルフ内装のポイント3)「設備代」「施工費用」

次に、インドアゴルフ場を開業する場合の、必要な設備とその概算費用をみていきます。

天井「はつり」工事

先ほど、「天井高が第一関門」と述べましたが、天井高不足の場合に「はつり工事」を検討します。はつり工事とは、ビルの基本部分のコンクリートを削ったり、切ったりする工事です。こうして天井高を確保します。なお、建物強度にかかわる部分は、工事できないこともあります。

また、はつり工事は原則手作業なので、工事音などは小さいのですが、代金は割高になる場合があります。工事代金総額は規模やロケーションにより大きく異なり、数百万円程度が目安でしょう。

内装工事費

内装工事です。電気工事と防音工事、場合によっては看板設置などを含みます。また防音部材として、消音スクリーン、圧縮チューブマット、ブースクッションなどの施工も含まれます。

こちらの費用も、設置環境、オーナーの希望などにより大きく変動します。数百万円から、上は数億円までさまざまです。

ゴルフシミュレーター導入費

ゴルフシミュレーターを導入すれば、集客対策として有効ですし、ゲーム要素のあるイベントを開催することなどで、会員組織の強化を図ることも容易です。

シミュレーター本体に、プロジェクター、モーションカメラなどを加えて、100万円(中古品)から1,000万円程度です。

その他すべきこと

内装とは関係ないのですが、オープン前にホームページを作成するのが通例です。特に最近は、スマホで見やすいような作りにすることが必要です。したがって、ゴルフ業界のホームページ作成について経験豊富な業者の採用を検討しましょう。金額は、標準タイプで30万円程度が多いです。

このほか、施工費用準備のために、銀行融資や国の補助金など、何か有利に利用できる制度はないか、調査しましょう。

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インドアゴルフ内装のポイント4)照明設計・空間デザイン

照明には、必須の装備としての照明と、雰囲気向上のための照明の、2種類あります。それぞれみていきます。

必須の照明装備

スタンスからのボールの視認性や、(シミュレーター導入の場合は)映像や各種データがクリアに認識できるための明るさの調整が必要です。単純に「ルクス数」のみを上げただけでは、費用対効果が悪いだけでなく、眩しすぎる、シミュレーターの映像が見えないという弊害も発生します。

内装工事打合せ時に、プロ(電気工事業者および照明メーカー)に「光度シミュレーション」をしてもらってから、工事のゴーサインを出すとよいでしょう。

雰囲気の照明設備

たとえば、ペンダント照明の使用により空間を上品にみせたり、店舗ロゴに間接照明を当てることによりお客さんの目を引いたりなど、プラスアルファーの効果を引き出します。

こちらの設備にこそ、プロのノウハウおよびアドバイスが必要です。

インドアゴルフ場の内装イメージ・施工例

ここでは、実際のインドアゴルフ練習場の内装イメージや施工例を写真で紹介します。今回は、インドアゴルフスクール「ステップゴルフ」の事例をみていきましょう。

打席イメージ①
打席ブース①
打席ブース②
打席ブース②
通路
通路①
ロッカールーム
ロッカールーム
入口スペース
入口スペース①
入口スペース②
入口スペース②

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さて、ここまで「インドアゴルフ場の内装」について説明してきました。読んでみてお分かりのとおり、開業までには非常に多くの方が関与します。「内装(建築)業者」「電気工事業者」「照明メーカー」「シミュレーターメーカー(および設置業者)」「ビルオーナー」「不動産業者」「前使用者(居抜きで使用する場合)」など、一人で対応するにはあまりに煩雑で、混乱してしまうことが予想されます。

そんなときには、「インドアゴルフ協会」にご相談ください。物件選びの段階からお手伝いだけでなく、費用的にも作業的にも、効率的に進めることができます。また、補助金の申請方法などについて、アドバイスが可能です。

まずはお気軽に、お問い合わせくださいね。

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