ゴルフをしている方なら、「ミート率」という言葉を耳にしたことがあると思います。
ミート率は、飛距離を伸ばすために重要な数値です。飛距離に伸び悩んでいる方は、ミート率が関係している可能性があります。
この記事では、ゴルフのミート率をテーマに、計算方法やミート率の目安、ミート率を上げるための具体的な練習方法を紹介してきます。
ゴルフのミート率とは
ゴルフのミート率とは、ボールにどれだけの力を伝えることができたかを表す数値のこと。
基本的には、この数値が高ければ高いほど、効率的にボールへ力を伝えられているので飛距離が出ます。ミート率は飛距離に直接的な影響を与えるので、飛距離を伸ばしたい方は意識すべきポイントと言えるでしょう。
ここでは、ミート率について、概要や測定方法について解説します。
ゴルフのミート率とは、どれだけ効率よくボールを打てているかを数値化したもの
先述の通り、ミート率とはどれだけ効率よくボールを打てているかを数値化したものです。
ミート率が高まると飛距離も高まります。
力があってヘッドスピードが早いアマチュアゴルファーが、女子プロよりも飛距離が出ないというのは、このミート率が関係しているのです。
ミート率はなぜ重要?
ミート率が重要視される理由は、飛距離に直結することに加えて、ボールが飛び出す方向の安定性にも影響を与えるためです。
軽く振っているように見えて飛距離が出る人や、反対にヘッドスピードが速いのに思ったより飛距離が出ない人がいるのはミート率が関係しています。
ミート率が0.05上がるだけで、飛距離が8ヤードも伸びると言われており、ゴルフの上達を考えるうえでは無視できない数値ですね。
ミート率の計算方法
ミート率は、ボールの初速をヘッドスピードで割った値です。
そのため、計算式は以下のようになります。
ミート率を上げるには、ヘッドスピードだけでなくボールの初速を上げる必要があります。
ヘッドスピードを上げるだけではミート率が上がらず、飛距離も出ないということです。
ミート率の測定方法
ミート率を算出するには、ボールの初速とヘッドスピードの値を把握する必要があります。この2つの値は、ヘッドスピード測定器を使うことで測定できます。
ちなみに、ミート率には上限があり「1.56」までとされています。
ルールで定められているため、ゴルフボールはこの数値を超えないように作られているんですよ。
アマチュアとプロで比較。ゴルフのミート率の目安は?
プロとアマチュアでは、ミート率にどれほどの差があるのでしょうか。
力のあるアマチュア男性の中には、ヘッドスピードだけならプロに近いという人もいますが、飛距離ではプロに勝てません。この差はミート率によるものです。
ここでは、プロとアマチュアのミート率について目安を比較します。
ドライバー | 7番アイアン | |
---|---|---|
プロ | 1.5 | 1.38 |
アマチュア | 1.4 | 1.24 |
ドライバーのミート率
一般的なアマチュアゴルファーの、ドライバーのミート率は1.3〜1.4程度です。アマチュアゴルファーでは、1.4を超えるとかなり効率がよいとされています。
一方で、プロゴルファーのミート率は1.5程度です。アマチュアとの差は0.1〜0.2程度。
先述した通り、0.05のミート率の差で8ヤードも飛距離が変わります。仮に同じヘッドスピードだとしてもアマチュアとプロでは、飛距離にして16〜32ヤードの差が生まれることになります。
数値で比較してみると、ミート率がどれだけ大切なのか理解できますね。
アイアンのミート率
アイアンの場合はドライバーよりもミート率が下がります。ドライバーと違い、飛距離を出す必要がないためです。
アイアンでは、ロフト角に合った飛距離を出せればよいので、ミート率よりもスピン量や打ち出し角度が重視されます。
とはいえ、ミート率が低すぎると飛距離も方向性も安定しないため、目安は知っておきましょう。
一般的なアマチュアゴルファーの場合、7番アイアンのミート率は1.2〜1.24程度、プロゴルファーの場合は1.3〜1.38程度です。
プロはアイアンでも高いミート率を出せていることが分かります。
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ゴルフのミート率を上げる方法・コツ
先述したとおり、ミート率はボールの初速とヘッドスピードから計算されます。
つまり、ミート率を上げるには、ボールの初速とヘッドスピードを上げる必要があるのです。
ここからは、ミート率を上げるコツや方法を紹介します。後半ではミート率を高めるための具体的な練習方法も解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
芯で打つことを意識する
ミート率を高めるには、まず「芯で打つこと」を意識しましょう。
芯で打つことによって、同じヘッドスピードでもボールの初速が格段に上がります。ゴルフクラブにはスイートスポットと呼ばれる、エネルギーを効率的に伝えられる打点があります。特に、芯と呼ばれる一点は最もエネルギー効率がよい打点です。
ボールに対して効率的にエネルギーを伝えることができれば、ボールの初速が上がりミート率の向上につながります。
また、ボールの方向性も安定するため、芯で打つことは常に意識しておくとよいでしょう。
ヘッドスピードを高める
ヘッドスピードを高めることで、ボールに伝わるエネルギーが大きくなりミート率アップにつながります。
しかし、やみくもにヘッドスピードだけ高めても、クラブの芯を外してしまうと思わぬ方向に打球が飛んでしまったり、ミスショットになったりと逆効果です。
ヘッドスピードを高めるコツは、脱力すること。力を入れてスイングすると、身体がこわばって回転しづらくなります。適度に脱力してスイングすることで、身体がスムーズに回転し、ヘッドスピードも高まるのです。
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正しいスイングを身につける
正しいスイングを身につけることで、先述した「芯に当てる」と「ヘッドスピードを高める」の両方を手に入れられます。
正しいスイングの基本は、構えた位置にクラブを戻すこと。クラブが正確に戻ってくることで、芯で捉えやすくなります。
また、下半身や肩の回転を意識してスイングするのもポイント。腕だけで振るような手打ちでは、ヘッドスピードは上がりにくいのです。
このように、ゴルフのスイングは「いかに効率よくボールを飛ばすか」が前提であり、正しいスイングを身につけることでミート率が高まります。
自宅でできる!ゴルフのミート率を上げる練習
ここでは、ミート率を上げるために、芯に当てることにフォーカスした練習方法を紹介します。
ヘッドスピードを上げることは難しい上に、ボールの初速が上がってこないとミート率も上がりません。芯で当てるスキルを磨いたほうが、同じヘッドスピードのままでもミート率を上げられるため、効果的です。
ミート率を上げるのに役立つ練習器具も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハーフスイングで芯に当てる練習
1つ目はハーフスイングで芯に当てる練習です。
ゴルフの練習で王道とも言えるハーフスイングですが、ミート率向上にも効果的です。
やり方は以下の通り。
- ウェッジやショートアイアンで構える
- 腰の高さまでバックスイング
- 腰の高さでフィッティングをとるようにスイング
フルスイングの半分でスイングすることで、インパクトゾーンのクラブの動きを確認しやすくなります。
このとき、芯に当てることを意識しながら、クラブのどこにボールが当たっているかを一球ずつ確認してください。慣れてきたら徐々にフルスイングに近づけていったり、長いクラブに変えていったりしましょう。
柔らかいボールとマットを使えば、自宅でも練習可能です。
スタンスを閉じて素振り
2つ目はスタンスを閉じて素振りする練習です。
ミート率を高めるには、スイング軸が常に安定している必要があります。スイングが左右にブレると、クラブヘッドも前後左右にブレてしまうため芯に当たらずミート率も下がってしまうのです。
スタンスを閉じて素振りすることで、スイングの軸を感じてスイングできます。この軸の感覚を掴むことで、スイング軸の安定したスイングができるでしょう。
やり方は以下の通り。
- ゴルフクラブやクラブの代わりになるもの(ふとんたたきやタオルなど)を用意する
- 両足を閉じて構える
- 振り子のように振って戻してを繰り返す(10〜20回)
この状態でスイング軸がブレない感覚をつかめたら、いつも通りに構えてスイングしてみましょう。
ボールを2つ並べて素振り
ボールを2つ並べ、間を通して素振りする練習も効果的です。ボールを使う練習ですが、実際には打たないので室内でも練習できます。
やり方は以下の通り。
- ボールを2つ並べる(ボール同士の間は手のひら1つ分)
- ゴルフクラブを逆さに持つ
- ボールとボールの間を通るようにスイング
素振りをしたときに、クラブがボールに当たっていると、クラブの芯にボールが当たる軌道になっていない状態といえます。
しっかりとボールの間を通せるように練習することで、芯に当てる感覚をつかみやすくなるでしょう。
この練習で、クラブヘッドがどんな動きをしているのか再確認してみましょう。
ミート率を上げるのに役立つ練習器具
ミート率を上げるには、専用の練習器具を使うのもよいでしょう。
ここではミート率を上げるのに役立つ練習器具として、以下の2つを紹介します。
- 練習用ミニアイアン
- ショットマーカー
練習用ミニアイアン
練習用ミニアイアンは、通常のアイアンに比べてヘッドがとても小さく作られたアイアンです。練習用として使われることが多く、ヘッドが小さいためスイートスポットも小さくなります。
小さいスイートスポットでボールを捉えるのは難しいですが、繰り返し練習することで、芯を捉える感覚が養われるでしょう。
ショットマーカー
ショットマーカーは、自分の持っているクラブのフェースに貼り付けるシールです。ボールを打った場所が記録されます。
ショットマーカーを使うと、クラブのどこでボールを捉えているかを確認できるため、課題発見に役立ちます。
打点が、スイートスポットからどのように外れているかを確認して、スイング矯正に役立てましょう。
ゴルフのミート率が「低い」「悪い」場合は、ゴルフスクールでアドバイスをもらうのがおすすめ!
どうしてもミート率が上がらずに悩んでいる方には、ゴルフスクールへ通うことをおすすめします。
ミート率が低い方の多くが、スイングに問題を抱えています。しかし、スイングの問題点を独学で見つけて直すことは難しいでしょう。
ゴルフスクールであれば、専門の指導者がスイングを見てくれるので、課題が明確になり、効率よくスイングの矯正ができます。
無料の体験レッスンを設けているスクールもあるので、ミート率で悩んでいる方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。