ゴルフのスコアで100切りを達成したら次に目指したいのは90切り。90切りを達成するにはどのくらいのスキルが必要なのでしょうか?
この記事では、90切りのレベル感や達成までの期間、必要なスキルなどを紹介します。
90切りのための練習内容も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ゴルフの90切りはどれくらいのレベル?
ゴルフ人口全体で80台を出しているゴルファーの割合は、約2割です。ゴルフで90切りを達成している人は、中級者もしくは上級者レベルといえるでしょう。
中級レベルとは、具体的には以下のようなスキルを持っているレベルです。
- ボギーオンから2パットで上がれる
- アプローチショットで確実にグリーンを捉えられる
- ドライバーでOBを打たないように工夫ができる
ここでは、90切りゴルファーの割合や達成までの期間などから、どのくらいのレベルを指すのか具体的に紹介します。
90切りゴルファーの割合は?
日本パブリックゴルフ協会の「PGSゴルフ需要調査 集計分析報告書」によると、入場者のうち、80台以下でラウンドする人の割合は18.3%であり、全体の2割に届いていません。
ただし、この数値は「平均スコア」なので、90切りを1度でも達成した人の割合はもう少し多いのではないでしょうか。
いずれにしても、90切りを達成している人はゴルファー全体の上位20%程度と考えるとそんなに多くない印象ですね。
90切りする人のパット数は?
90切りを達成するには、パット数を36以下にするのが目安となります。1ラウンド18ホールなので、平均2パットの計算です。
全ホールをボギーで上がるとちょうどスコアが90となります。
そのため、90を切るためにはボギーオン・2パットで、安全にボギーを狙っていく必要があります。
平均パット数が37以上の場合は、パット数を減らす練習をしましょう。練習では、2パット目に上りのラインを残すことを意識しながら、1〜2mのショートパットを確実に入れるようにします。このような練習をすることで、確実にパット数を減らすことができるようになるでしょう。
90切りできるまでの平均期間
(引用:PGSゴルフ需要調査 集計分析報告書|公益社団法人日本パブリックゴルフ協会)
日本パブリックゴルフ協会の報告書にはゴルフ歴別のスコア分布が掲載されています。
この結果から90切り達成までの平均期間を割り出すのは難しいため、スコア分布をもとに、どの程度の期間がかかるのか推測します。
ただし、この調査の回答者のうち44%がゴルフ歴21年以上となっており、サンプルに偏りがあるため参考程度としてください。
平均スコアが80台のゴルファーのうち、10年以内に達成したという人は10.4%です。続いて、15年以内の達成者を含めると21.3%に上がります。さらに、20年以内の達成者を含めると、36.2%となります。
残りの63.7%の80台ゴルファーは、ゴルフ歴21年以降に達成しているため、平均スコア80台を達成するのに20年以上かかるのが一般的といえるでしょう。
ただし、90切りの目標を叶えるため、練習量や質にこだわれば、もっと短い期間で達成できる可能性も十分にあります。
90切り達成に必要な要素やスキル
ただ単にショットがうまいだけでは、90切りを達成できないでしょう。90切りを達成するためには、アプローチやコースマネジメントなどのスキルが必要です。
ここでは、90切りを達成するために必要なスキルや要素を4つ紹介します。
自分に足りない点を見つけて、練習メニューを考える際の検討材料にしてくださいね。
90切りする人のパーオン率
90切り達成のためには、パーオン率よりもボギーオン率を目標にしましょう。
全ホールでボギーだった場合、スコアがちょうど90となるため、ボギーオンの確率を上げておく必要があります。
実際に、スコア85〜90のゴルファーは、パーオン率が22〜29%であるのに対してボギーオン率は68〜77%です。
パーオンにとらわれず、確実にボギーオンを狙っていくことで大叩きしないマネジメントができるようになります。
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90切りに必要なアプローチショットのスキル
90切りを達成するにはグリーン周りからのアプローチショットでのミスを減らしていくことが重要です。
例えば、パー4のホールでは、2打目でグリーン周りに運んだ球を3打目で確実にピンに寄せることで、パーは無理でもボギーを狙うことはできます。
90切りに必要なアプローチは、転がしながらピンに寄せる「ランニングアプローチ」です。球を上げる必要がないためミスショットになりにくく、確実にグリーンに乗せることができます。
ロフト角が50度や52度のウェッジを使用すれば、ミートしやすいので、より安全に寄せていけます。
必ずしも、「ぴたっ」とかっこよく止める必要はないので、ころころ転がしながらピンに寄せる感覚を身につけましょう。
90を切る人のコースマネジメントは?
90を切るためにはコースマネジメントのスキルも必要です。
具体的には、以下のような判断ができるのが理想です。
- 転がすアプローチを意識してボールを運ぶ
- 難しいショットは打たない
- 得意なクラブで攻めることを意識する
1つずつ解説していきます。
転がすアプローチを意識してボールを運ぶ
80台でまわるためには、グリーン周りのアプローチを安定させることが大切です。そのため、アプローチが打ちやすい位置を意識してプレーしましょう。
バンカーが手前にある場合は、転がしながら寄せるというアプローチが使えないため難易度が上がります。
それを防ぐため、セカンドショットの時点で「どこに落としたら次のショットが打ちやすいのか」を考えながらプレーすることが90切りへの第一歩です。
難しいショットは打たない
90台で回れるようになると、徐々に打てるショットのバリエーションも増えてくるため、「ここは高度な技を使ってピンに寄せて……」などと考える人もいるでしょう。
しかし、90を切りたいなら難しい技を出したい気持ちをぐっとこらえて、基本的な打ち方で堅実にプレーすることが大切です。
得意なクラブで攻めることを意識する
90切りを目指すレベルになると、自分の得意な距離や番手がわかってきます。
90切りのコースマネジメントでは、ただ前に飛ばすのでなく「自分の得意な番手」で打っていくことを考えながらプレーしましょう。
例えばグリーンまでの残りの距離から、5番アイアンが妥当だという場合でも、7番アイアンが得意クラブであれば「あえて7番アイアンを選び、手前から安全にアプローチを打つ」などの選択ができるようになりましょう。
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ティーショットでOBを避ける
スコアを80台で回るには、ティーショットのOBを極力避けていく必要があります。
ティーショットでOBを避けるコツは2つ。
- 狭いホールはドライバー以外で打つ
- OB側にティーアップする
90切りを目指すレベルであれば、ティーショットで無理に飛距離を出す必要はありません。それよりも、できるだけフェアウェイをキープすることが大切です。
そのため、左右が狭いホールでは、多少距離が残ったとしてもフェアウェイウッドやアイアンの使用をおすすめします。
片側がOBの場合は、OB側にティーアップして対角線を狙うことでフェアウェイを広く使うことができ、OBの確率を下げられます。
ティーショットでは、飛距離よりもOBを避けることを念頭に、安全なショットを心がけましょう。
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ゴルフで90切りを目指すためのクラブセッティング
90切りを目指している方は、自分のクラブセッティングは正しいのか、90を切る人はどんなクラブセッティングをしているのかなども気になりますよね。
クラブセッティングに正解はありません。ただし、さまざまな意見を参考にすることで、より自分に合ったクラブセッティングを見つけるのに役立ちます。
ここでは、90切りを目指すためのクラブセッティングの考え方をいくつか紹介します。
90切りするのにフェアウェイウッドは不要?
クラブセッティングに、3番ウッドや5番ウッドを入れている人は多いでしょう。
しかし、90切りを目指すレベルのゴルファーで、フェアウェイウッドを使いこなせている人はそれほど多くないでしょう。
90切り達成に必要なのは、飛距離よりも安定性です。
そのため、フェアウェイウッドよりも簡単でショットが安定しやすいユーティリティを使ったほうがよい場面もあります。
フェアウェイウッドが苦手であまり使っていない人は、ユーティリティを入れることを検討しましょう。
90切りを目指すならクラブの本数は少ないほうがよい?
ゴルフのルール上、持ち込めるクラブ数は14本までです。しかし、14本全てのクラブをまんべんなく使いこなせる人は多くありません。
90切りを達成するには、常に安定して正確なショットを打つ必要があります。
普段あまり練習しないクラブを本番で使用するのは、ミスにつながる可能性が高まるため、おすすめできません。
思い切って苦手なクラブを外し、得意なクラブでセッティングすることで、プレー時のクラブ選択が簡単になり、常に安定したショットが打てるようになります。
自分に必要なクラブを見極めてセッティングしましょう。
90切りのために必要なウェッジの本数は?
90切りを目指すには、状況に応じたウェッジの使い分けが重要です。あらゆる場面に対応するため、ロフト角50度、54度、58度の3本のウェッジを入れるのが一般的です。
芝の薄いフェアウェイでは、バウンス角の大きいクラブは地面で跳ねやすく扱いが難しいため、50度や54度のウェッジを使って転がすことで、ミスなくピンに寄せることができます。
また、バンカーやラフでは、バウンス角を活かしたショットが必要なので、58度以上のウェッジの出番です。
60度のウェッジは慣れが必要ですが、使いこなせばバンカー越えや池越えが楽にできるようになるため、ウェッジに自信がある方は、60度のウェッジを足して4本にしてもよいでしょう。
ゴルフで90切りを目指すためにはどんな練習をすべき?
90切りを達成するには、アプローチの練習がキモです。練習場では、練習の7割をアプローチの練習に費やしましょう。
具体的には、30ヤードや50ヤード先の目印(看板や旗など)に向かって、距離感と方向性をあわせて打ちます。
このとき、50度のウェッジで転がしたり58度のウェッジで高く上げたりと、いろいろな打ち方で練習しておくと、本番でもさまざまな状況に合わせて対応できるようになります。
アプローチ以外には、アイアンやウッド系のクラブでショットの練習をします。
アプローチ練習を多めに行うと、アプローチの延長のように脱力してショットが打てるため、フルショットの方向性も安定してくるでしょう。
ゴルフの90切りに必要な練習量は?
100切りを達成し90切りを目指すレベルであれば、基本的に練習量は足りている場合が多いです。90切りの達成には、練習量よりも練習の質に意識を向ける必要があります。
100切りをするまでは、たくさん球を打って「うまく打てる感覚やリズム」を体で覚える必要がありました。
一方で、90切りを目指すには、正確な距離感で打てることや狙った方向に飛ばせるスキルが求められます。
なかなか90切りを達成できない人は、やみくもに練習するのではなく、目的意識を持って練習することを心がけてくださいね。
90の壁を打破するならプロのインストラクターによるゴルフレッスンを受けるのが効果的◎
先述したように、90切りの達成は簡単ではありません。90切りを果たした人のうち、ほとんどが20年以上ゴルフに取り組んでいます。
とはいえ、必ずしも全員が90切りに20年以上かかるわけではありません。適切な練習やコースマネジメント力を磨くことで、達成までの期間を縮めることは十分にできます。
ただし、独学でこれらのスキルを身につけようとするのはハードルが高いでしょう。
練習内容に不安がある、これ以上独学で上達するのは難しそうだと感じる人は、ゴルフスクールでプロのコーチから指導を受けることをおすすめします。
ゴルフスクールでは、スイングの基礎だけでなくクラブセッティングやコースマネジメントなどもレッスンのプロに相談できます。また、スクールによっては最新のゴルフシミュレーターで自分のスイングを解析できるところもあり、科学的なアプローチでスイングを磨けます。
さらに、ラウンドレッスンを開催しているスクールであれば、普段は練習できないバンカーや傾斜など、本番に近い条件でレッスンを受けられるので、質の高い練習を実践できるでしょう。
まずは、体験レッスン無料のスクールに足を運び、店舗の雰囲気を肌で感じてみてはいかがでしょうか。