「スイングすると手首が痛い」という悩みを抱えるアマチュアゴルファーは多くいます。
軽い痛みでも長引くことがあるので、多くのゴルファーが痛みを治したい、軽減したいと思うでしょう。
この記事では、ゴルフで手首が痛くなる原因や症状について、右手と左手に分けて解説します。
手首の痛みを軽減する方法や治し方、自宅でできるセルフケアについても触れるので、ぜひ参考にしてください。
【初心者向け】なぜゴルフで手首が痛くなる?
多くのゴルファーが悩む手首の痛み。
人によって痛みの程度は異なりますが、そもそもなぜゴルフで手首が痛くなるのでしょうか。
主な原因は以下の3つです。
- アイアンショットでダフる
- 手首を使いすぎる
- クラブを握る力が強すぎる
順に解説します。
アイアンショットでダフる
ゴルフで手首を痛める原因として、1番多いのがダフリです。
特にアイアンはダウンブローでスイングすることが多いため、ダフったときに地面との衝撃が手首に伝わりやすくなります。
初心者の方は、飛ばそうとするあまりアイアンを力いっぱい振ってしまいがちです。
そこでダフれば手首がダメージを受け、強い痛みを感じます。
さらに、手首の痛みは1回の衝撃によるものではなく、多くの場合はダメージが蓄積されることで徐々に痛くなります。
たとえ練習マットの上でショットしていても、その下は硬いコンクリートになっているため、日々の練習でダフることが多い人は、手首に慢性的なダメージが溜まっている可能性があります。
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手首を使いすぎる
スイングで手首を使いすぎることも、痛みの原因です。
ゴルフスイングには手首を返す動きであるリストターンが必要ですが、体が回転せずに手だけでヘッドを返そうとすると手首に大きな負担を与えます。
これは、骨と筋肉の間に炎症が起こる腱鞘炎の原因となるので注意が必要です。
手首の使いすぎは、右へのスライスを避ける意識が強いと起こりやすくなります。
インパクトで手首を使い、無理にヘッドを返そうとするためです。
特に、ドライバーやフェアウェイウッドでスライスが出る人は、無意識に手首をこねるような動きになっているかもしれません。
クラブを握る力が強すぎる
クラブを力いっぱい握ることも、手首への負担が大きくなる要因です。
力を入れてグリップすると親指を動かす筋肉に負荷がかかり、その状態でスイングすればさらに大きなダメージを与えます。
この場合、親指側の手首が腱鞘炎になることが多いようです。
親指側の腱鞘炎は、スイング中に親指に過剰な負荷がかかることが原因のひとつなので、左手の親指を伸ばしてグリップするロングサムの人に多くみられます。
ロングサムのグリップは、トップの位置でクラブの重量が親指に乗りやすくなります。
負荷のかかりやすい状態から、さらにグリップを強く握ることで、手首が受けるダメージがより大きくなるのです。
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ゴルフで左手首が痛いときの症状・原因
ゴルフで手首を痛めるとどんな症状が出るのでしょうか。
この章では、左手首にスポットを当てて、痛みの症状と原因について解説します。
左手首が痛む場合、主に以下の3つの症状が出やすいです。
- 甲側へのコックで親指付け根が痛む
- オーバースイングで手首へ負荷がかかる
- 手首を返す動きで小指側が痛む
それぞれ解説します。
甲側へのコックで親指付け根が痛む
ゴルフのスイングでは、手首を折る動きであるコックが大切とされていますが、コックする向きを間違えると手首を痛める原因となります。
間違ったコックとは、左手の甲側へ手首を折ること。これでは親指側の手首に大きな負荷がかかります。
左手親指側に手首を折り、コックの向きがスイングプレーンの軌道と平行になるのが理想です。
また、甲側へのコックは、トップでシャフトが頭より前に出てしまうシャフトクロスの原因にもなります。
ミスショットにもつながるので、コックは正しい向きに入れるように意識しましょう。
さらに、コックの角度にも注意が必要です。
左腕とクラブでコックを作ったときの適切な角度は、90度です。
これ以上手首を折るとコックが入りすぎてしまい、手首を痛める原因となります。
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オーバースイングで手首へ負荷がかかる
アマチュアに多いのが、飛ばそうとする意識から起こるオーバースイング。
オーバースイングも手首へ負担をかける要因のひとつです。
オーバースイングはコンパクトなトップに比べ、テークバックの勢いやトップでクラブを止める動きなど、すべての動作で手首にかかる負担が大きくなります。
ゴルフは左手主導のスイングであるため、必要以上に大きいスイングは左手首を痛める原因となるのです。
オーバースイングは、肘が曲がる、体を回しすぎる、手首がゆるむなど、間違ったスイングが身に付いていることで起こりやすくなります。
手首への負担を減らすためにも、正しいスイングを身に付けることが大切です。
手首を返す動きで小指側が痛む
小指側の手首が痛む場合、インパクトで無理に手首を返すことで炎症を起こしている可能性があります。
ゴルフに多いのが、小指側の手首にある腱や靭帯を痛めるTFCC損傷と呼ばれる症状です。
TFCCは小指側の前腕と手のひらをつなぐ部分にあり、手首を動かす際の衝撃を和らげるクッションのような役割を持っています。
スイングで手首を返す動きが強くなることでこの部分が損傷し、痛みが出るのです。
また、手首を捻った状態でボールを打ったり、ダフったりするとさらに深刻な痛みが出ます。
悪化すると、ドアノブや車のハンドルを回す際など、日常生活にまで支障をきたすことがあります。
誤ったスイングはクセになる前にゴルフスイングで改善しよう◎
ゴルフで右手首が痛いときの症状・原因
次に、右手首に痛みがある場合の症状と原因について解説します。
右手首はゴルフ初心者の方が痛めることが多いので、心当たりがある方はチェックしてみてください。
よくある右手首の症状は以下の3つです。
- 右手主導のスイングで腱鞘炎になっている
- 間違ったグリップで親指付け根に負荷がかかる
- 右手首の使いすぎで小指側が痛む
順に解説します。
右手主導のスイングで腱鞘炎になっている
初心者に多いのが右手主導のスイングになっているケース。
右手に力が入りすぎているため、コックが強く入り、ダウンスイングでも右手でクラブを押すように振ってしまいがちです。
こういった右手主導のスイングは、親指側の手首を痛め、腱鞘炎のリスクを高めてしまうのです。
この状態で練習を続けると、徐々に手首へのダメージが蓄積されてしまいます。
正しいスイングは左手主導が基本です。
右利きの方は無意識のうちに右手主導になりやすいので注意してくださいね。
間違ったグリップで親指付け根に負荷がかかる
間違った右手のグリップを続けると、スイング時のクラブの重みで手首を痛めることがあります。
右手親指の付け根付近に痛みがある場合は、親指でクラブを支えるようなグリップになっているかもしれません。
右手のグリップは親指と人差し指を使い、2本の指がV字になるように握るのが正解です。
このとき、親指が人差し指にくっついていると、トップの位置で負荷がかかり、親指側の手首を痛める原因になります。
トップでクラブを支える際は、親指と人差し指の付け根で受けるように握るとよいでしょう。
右手首の使いすぎで小指側が痛む
小指側の腱鞘炎やTFCC損傷は、右手首にも起こりやすい症状です。
左手首同様、ヘッドを返す動きが強いことで、小指側の手首に炎症が起きやすくなります。
さらに、右手主導のスイングがより右手首へ大きな負担を与えてしまうので、利き手が右の場合は左手首よりも重症となるケースが多いです。
正しいスイングをすれば、手首へ負担をかけずに、自然な動きでヘッドを返すことができるはずです。
手打ちにならないよう、体を回転させてスイングする練習をおこないましょう。
ゴルフで手首が痛いときの治し方と予防策
ゴルフは手首を使うスポーツとはいえ、ひどい痛みはスイングに支障を与えてしまいます。
手首の痛みは1度痛くなると長引きます。
悪化すれば手術が必要になることもあり、今後ゴルフを続けられなくなるかもしれません。
そうならないために、ここでは手首を痛めたときの対処法や、自分でおこなえるセルフケア、予防策を解説します。
ポイントは以下の3つです。
- サポーター・テーピングを使う
- セルフマッサージをおこなう
- グリップとスイングを見直す
それぞれ解説します。
サポーター・テーピングを使う
スイング時に痛みがある場合は、サポーターやテーピングで手首を固定することで痛みを軽減できます。
手首の動きを制限できるため、症状の悪化を防ぐためにも役立つでしょう。
練習時やラウンド時はゴルフ用に開発されたサポーターがおすすめです。
手首のケガ予防だけでなく、正しい手首の使い方が身に付くアイテムも多いので、スイング矯正にも期待できます。
普段の生活ではテーピングを利用し、できるだけ安静にすると治りが早くなるでしょう。
セルフマッサージをおこなう
安静にした状態でも痛みがある場合は、医療機関を受診する必要がありますが、軽い痛みであればセルフケアで症状を軽減できます。
炎症を起こしている場合、筋肉が張っていることが多いので、指で軽く押してマッサージすると痛みが引くことがあります。
まずは手のひらの親指付け根から小指付け根付近を、指でほぐすように押します。
小指側の手首が痛い場合は、TFCC損傷の可能性があるため、手首から肘までの腕の部分もマッサージするとよいでしょう。
次に手のひらを上に向け、腕の内側を親指で押しながらほぐします。
さらに、手のひらを下に向け、腕の外側を人差し指、中指、薬指の3本でマッサージします。
こういったマッサージを毎日続けることで、症状が和らぐでしょう。
グリップとスイングを見直す
手首の痛みは、治っても再発しやすい特徴があります。
ゴルフを続けるには、手首のケガを未然に防ぐ対策が必要です。
手首を痛めない対策として、グリップとスイングを1度見直してみる方法があります。
ゴルフの基本が正しくできていれば、手打ちのスイングや間違ったクラブの握り方で、手首を痛めることが少なくなるはずです。
1度手首を痛めたスイングのまま練習を続ければ、再び手首を痛めてしまいます。
長くゴルフを続けるためにも、負担をかけない手首の使い方やスイングを身に付けておきましょう。
手首の正しい使い方やスイングの習得ならゴルフスクールがおすすめ◎
手首の痛みがスイングに与える影響は大きいものです。
症状が悪化すればスイングしづらくなるどころか、ゴルフを続けられなくなることもあります。
そうならないためには、手首を正しく使ったスイングを身に付けることが何より大切。
独学でゴルフを続けることに不安のある方には、ゴルフスクールでプロのコーチから指導を受けるのがおすすめです。
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初心者のうちに正しい基礎を身に付けておくと、上達も早まるでしょう。
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