上級者から「体がスウェーしているよ」と言われたことはありませんか?
スウェーとはゴルファーにとってやっかいな症状であり、カットスイングやダフリなどゴルフにさまざまな悪影響を及ぼすといわれています。実際、スウェーに悩むゴルファーも少なくありません。
そんなスウェーに悩むゴルファーのために、この記事ではスウェーについてや正しい体重移動について解説していきます。この記事を読めばすぐに実践できるスウェーの直し方や練習方法がわかるでしょう。
スウェーを改善するだけで、打球が見違えるほど力強く変わることもありますよ。スウェーを克服して、さらなるレベルアップを目指しましょう。
ゴルフのスウェーとは
この章ではゴルフのスウェーとその特徴について解説していきます。またゴルフスイングには欠かせない体重移動についてや、スウェーと体重移動の違いについても解説します。
スウェーの特徴
ゴルフにおけるスウェーとは、スイング中に体が流れてスイングの軸がぶれることをいいます。
本来、バックスイングからフィニッシュまで、背中にスイングの軸を作り、軸を中心として回転して打つことが理想的なスイングと言われています。
しかしさまざまな要因によってスウェーしてしまうと、スイングの再現性の低下やダフリといった悪影響を及ぼしてしまいます。スウェーはゴルファーにとってやっかいな症状であり、将来90切り、80切りを目指すような人なら確実に克服したい症状といえます。
体重移動とスウェーの違い
体重移動とスウェーは混同して考えられがちですが、大きな違いは軸がブレていないかです。詳しく解説していきますね。
体重移動とは
体重移動とは、下半身や腰、肩を回転させてスイングしていくなかで、自分の体重がかかるポイントが移動していくことをいいます。バックスイング時には右の股関節に体重が乗り、切り返しからダウンスイングにかけて左の股関節に体重が移動することが理想的とされています。この体重移動のことを重心移動とも呼ばれています。
体重移動とはスイングをするなかで、右股関節から左股関節へ体の重心が移動することをいいます。
ゴルフの「止まっているボールをクラブで打つ」という簡単そうにみえるスイングの動作において、体重移動はショットの安定と飛距離アップの両方に欠かせない重要なモーションです。なぜゴルフで体重移動がポイントになのか、その理由やメカニズム、体[…]
体重移動とスウェー
対してスウェーとは、さまざまな要因によって体が流れてしまうことをいいます。
バックスイング時に体が右側へ流れ、ダウンスイング時には腰や肩が左へ大きく流れてしまう。このような状況をスウェーといい、体重移動と違って軸がぶれてしまうので、トラブルが起こりやすいスイングと言われています。
スウェーしてもよい場合はある?
スイング中にスウェーをしてもよい場合もあります。正しい動きの中であえてスウェーさせれば、遠くへ飛ばせるというメリットがあるからです。
実際、プロのドラコン選手にはスウェーをうまく取り入れてスイングをしている人もいます。
しかし、スウェーをして打つということはデメリットも多く、技術も体力も必要なので、アマチュアゴルファーにはおすすめしません。ドラコンプロが出場するドライビングコンテストは6球のうち1球でもフェアウェイに飛べばいい競技です。
通常のラウンドでは1回のミスショットが命取りとなりかねません。アマチュアゴルファーはスウェーをしないスイングを目指しましょう。
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スウェーがゴルフスイングに与える影響
ここからはスウェーがスイングにあたえる悪影響を紹介していきます。スイング中にスウェーすることによって様々な悪影響を及ぼします。その代表的な悪影響は以下の通りです。
- スイングの再現性が悪くなる
- ゴルフコースに対応できない
- シャンクしやすくなる
- 飛距離がでない
- ダフりやすくなる
それぞれ詳しく解説していきます。
スイングの再現性が悪くなる
スイング中にスウェーをするとスイングの再現性が悪くなります。
本来なら背中を中心としたまっすぐの軸に対して、スイングの軌道を描きます。しかしスウェーをしてしまうと、軸そのものが動いてしまいますので、スイングの軌道が安定しづらくミスショットの確立が高くなってしまいます。
ゴルフコースに対応できない
スウェーをすると、ゴルフコースのようなさまざまなアンジュレーション(コースにおける地形の起伏のこと)の足場に対応するのが難しくなります。
左足下がりなら重心を左に置いて打ったり、左足上がりなら重心を右に置いて打ったりと、ゴルフコースをラウンドするとさまざまなアンジュレーションに対応しなければいけません。
軸が不安定なスイングだと、そういった環境に対応するのが難しくなります。
シャンクしやすくなる
切り返しからダウンスイングにかけてスウェーをすると、シャンクをおこしやすくなります。
理由はスウェーすることで、体が突っ込んだ状態となり、そのぶん体が開いてしまうからです。体が開くとクラブヘッドも遅れます。クラブヘッドが遅れるとクラブのフェースも開いてしまいます。
そんな状態ではクラブヘッドの根元にボールがインパクトしてしまいますよね。
飛距離が出ない
スイング中にスウェーをすると飛距離もでません。バックスイング時に右へスウェー、切り返しからフォロースルーにかけて左へスウェーすることによって、体の回転を使えず上半身の力に頼った打ち方となってしまいます。
上半身の力に頼ったスイングでは力強い打球は打てません。ボールの飛距離が出ない人は、スウェーしながら上半身の力だけで打っている可能性があります。
ダフりやすくなる
スウェーすることによって、ダフりやすくなることもあります。
バックスイングで体が右へスウェーすることで、ダウンスイングからインパクトにかけて体重が左股関節へ乗り切らず、右足に体重が残ったままスイングする形となってしまいます。
右足重心でスイングすると、スイングの最下点もボールの右側へとズレてしまいます。ラウンド中によくダフってしまうという人はバックスイング中に体がスウェーしているかもしれません。
ゴルフのスウェーの原因
ここからはスウェーが発生してしまう原因について解説していきます。
基本的にスウェーはスイング中にさまざまなことを意識した結果、矛盾点として無意識に出てくることがほとんどです。スウェーがおこる原因をしっかり理解しておくことで、スイング全体のバランスもよくなりますよ。
バックスイングでの体の捻転不足
スウェーの大きな原因として、バックスイング時の体の捻転不足があげられます。
バックスイングの理想的な動きは下半身→腰→上半身の順番で体を捻転してトップの形を作ることです。そうすることでトップでは自然と右の股関節に体重がのり、それ以上体も右へ流れません。
しかしバックスイング時に体の捻転が足りていないと、腕だけでバックスイングするような形となります。腕だけのバックスイングでは、体は自然と右方向へスウェーしてしまいます。スウェーとなる多くの原因がこの捻転不足によるものです。
スウェーに悩む人はバックスイングで背中の軸を中心として、体をしっかり捻転させる意識を持ちましょう。
力んでいる
スイング中の力みもスウェーの原因となります。
理由は必要以上に飛ばそうすることによって、体に余計な力が加わるからです。ドラコンやここ1番のショットで力んで打った結果、ミスショットをしてしまったなんて経験は誰しもあるのではないでしょうか?
力みはスウェーの原因となるので、大事な場面こそリラックスして打つようにしましょう。
ガニ股でアドレスしている
極端に足を開いた状態、いわゆるガニ股の状態でアドレスをしていると、スウェーしやすくなります。
人間の体の構造上、つま先のほうへ体が動かしやすいようにできています。なので足を開いた分簡単に体が流れてしまい、スウェーする原因となってしまいます。
アドレス時のつま先は目標方向に対して垂直に構えるのが基本なので、ガニ股でアドレスしている人は気をつけましょう。
ゴルフのスウェーの直し方と防止効果のあるドリル
ここからはゴルフのスウェーの直し方や防止効果のあるドリルについて紹介していきます。この章で紹介するスウェーの直し方やドリルを実践することでスウェーが改善されるはずです。
スウェーに対して効果的な主な練習方法は以下の3つです。
- 右膝を固定してバックスイングする
- ハの字スイング
- ボールを踏みながらスイングする
それぞれ詳しく解説していきます
右膝を固定してバックスイングする
スウェーしてしまう人は、アドレスからバックスイングにかけて右膝の向きを変えないように意識しましょう。
スウェーするときは、バックスイング時に右膝も右方向へ動いてしまいがちです。右膝が動くと体も流れやすくなりますので、バックスイングのときには右膝は固定するぐらいの意識を持ちましょう。
初めは右膝周りに常に力が入っている感覚で違和感がありますが、その感覚で間違いありません。慣れてくると違和感はなくなってくるでしょう。
ハの字スイング
スウェーを防止するドリルとして、つま先をハの字のように閉じてスイングする方法があります。
このドリルをすることによって体が流れることを防ぎ、背中を軸として回転するスイングを体感できます。
やり方は簡単で、アドレス時に両足のつま先を内側にむけてハーフスイングをするだけです。このとき注意することは、体が硬い人が無理に足をハの字にする必要はありません。つま先を外に向けないという意識だけでも十分効果的です。
簡単に軸を中心にした回転をするスイングを実感できるので、おすすめのドリルです。
右足でボールをふんでスイング
右足でボールを踏みながら練習するのも、スウェー防止に効果的なドリルです。
やり方は簡単で、右足の下にボールを置いて、そのボールを踏みながらスイングしてみましょう。
初めはグラグラしてうまく打てませんが、慣れてくるとバックスイングで右股関節に体重が乗っていることが実感できるでしょう。さらにインパクト時には体重が左股関節に移動することも実感できれば完璧です。
ポイントとしてボールは右足のカカトのやや内側で踏むことです。カカトで踏むことによって体がスウェーすることを防いでくれます。
ちなみに右足にゴルフシューズ、左足は裸足という状況でも同じ状態が作り出せます。ボールを踏む方法だとグラグラして上手く振れない、という人は左足だけ裸足になってやってみましょう。
ゴルフのスウェーの防止器具
この章ではゴルフのスウェー防止に効果的な練習器具を紹介します。スイングに関しての練習器具より種類は少ないですが、使ってみると効果のあるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
傾斜台
ゴルフのスウェーを防止する練習器具として、最も有名なのは傾斜台でしょう。素振りや練習時に傾斜台を右足で踏みながらスイングすることによって、体がスウェーするのを防ぎ、正しい体重移動を実感させてくれる練習器具です。
ゴルフショップやインターネットで販売されているのでスウェーに悩む人は試してみてもいいでしょう。
アライメントスティックと固定機
ライン出しなどで使用する練習器具の定番のアライメントスティックでも、専用の固定器具を使えばスウェー防止の練習器具にもなります。このアライメントスティックと固定器具を使えば、自分のスイングのライ角の確認もできます。
ゴルフショップではなかなか見かけない珍しい商品なので、インターネットでの購入をおすすめします。
スウェーを克服して正しい体重移動を身につけたい初心者にはゴルフスクールがおすすめ
スウェーは無意識のうちに体に身についてしまうものであり、1度身についたスウェーを自力で改善するのは決して楽ではありません。
また自力で改善したとしても、コンディションの不良や加齢による筋肉量の変化によって、無意識のうちに再発してしまうのがスウェーのやっかいなところです。
そんなスウェーを完全に克服したい人はゴルフスクールに通うことをおすすめします。
ゴルフスクールならスウェーや正しい体重移動の仕方について精通しているインストラクターからゴルフが学べます。またゴルフスクールのインストラクターは体の構造についても熟知しているので、自分の体にあった無理のないスイングを提案してくれます。
スウェーを完全に克服して、さらなるスコアアップを目指したい人はゴルフスクールに通うことも検討してみましょう!
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