ゴルフをするときの服装にマナーがあるのは、ご存知の方も多いと思いますが、「具体的にOKな服装とNGな服装が分からない」という方は多いのではないでしょうか。
マナーにそぐわない服装でコースへ行ってしまうと、自分だけでなく同伴者にも恥をかかせてしまう可能性があります。
そこで、本記事ではゴルフをするときの服装について、男女別に分けて詳しく解説します。
ゴルフ場入退場時の服装からプレー中のウェア、季節によって注意したいポイントまでご紹介しますので、ゴルフをするときの服装での悩みがなくなるはずです。
ゴルフで服装のマナーが大切な理由
そもそも、なぜゴルフをするときの服装にはマナーがあるのでしょうか。
ゴルフの成り立ちについては諸説ありますが、ゴルフはもともとスコットランドで生まれ、貴族の社交場として発展してきたという説が有力です。
そのため、ゴルフの服装にマナーが重んじられているのは、「相手に敬意を払い、不快感を与えない服装をするのがマナー」という、当時の上流階級の人々の作法が由来だと言われています。
その名残りが現代のゴルフにも残っており、紳士・淑女のスポーツとしてふさわしい服装をすることがゴルファーのマナーとなっているのです。
服装のマナーを守ることは、ゴルファーならば当然の義務と考えられているため、違反してしまうと周りから冷ややかな視線を受けてしまう恐れがあります。
自分だけでなく同伴者も恥をかいてしまいますし、コースによってはプレーを拒否されてしまうこともあり得ます。
何よりも「ゴルフ初心者っぽさ」が出てしまうので、プレーするコースに合わせた服装を心がけるのが大切です。
ゴルフウェアにルールはある？
ゴルフのプレーにおけるルールは数多く存在しますが、服装についてはルールブックの項目に記載がありません。
ゴルフ用のウェアでなければいけないという決まりもないため、ゴルフウェアのカラーやブランドはプレーヤーが自由に選択できます。
しかし、ルール上はウェアに関する規則がないとは言え、どんな服装でも良いという訳ではありません。
服装のマナー違反は他のプレーヤーに不快感をもたらし、そのことを黙認しているゴルフ場の品格を落とすことにもつながります。そのため、多くのコースではドレスコードを設けています。
コースでプレーするためには、ドレスコードに準じたウェアを着用する必要があります。違反するとゴルフ場からプレーを断られてしまう場合があるので注意しましょう。
ドレスコードの規定内容はゴルフ場ごとに異なりますが、ゴルファーにふさわしいウェアを着用することが共通して義務付けられています。
ドレスコードは、各ゴルフ場のホームページやクラブハウス内に記載されていることがほとんどです。
プレーするゴルフ場のドレスコードを事前に確認しておき、規則に従ったウェアを着用することが暗黙のルールと言えるでしょう。
ゴルフはマナーを重んじる紳士・淑女のスポーツです。初心者の中には、「くだらない」「めんどくさい」と感じる方もいるようですが、皆がマナーを守ることでプレーが成立し、楽しむことができると言っても過言ではありません。今回は、ゴルフのマナー[…]
【基本】ラウンドを回る際のゴルフの服装のマナー
コースでプレーする際に着るウェアは、ゴルフの服装マナーとして最も注意したい部分です。
以下の表は、ラウンドを回る際の基本的な服装です。
男女別に基本のスタイルをまとめていますので、手持ちのウェアがラウンドに適したものかよく確認しておきましょう。
| 男性 | 女性 | |
|---|---|---|
| アウター | セーター、ベスト、ブルゾン | セーター、ベスト、ブルゾン |
| シャツ | ポロシャツ、襟付きシャツ、タートルネック | ポロシャツ、襟付きワンピース、タートルネック |
| パンツ | 綿パンツ、チノパン | 綿パンツ、スカート、キュロット |
| 靴 | ソフトスパイク、スパイクレスシューズ | ソフトスパイク、スパイクレスシューズ |
ゴルフ場によってドレスコードに若干の違いはありますが、基本となる服装のルールは共通しています。
多くのゴルフ場では上の表に記載されている服装が推奨されているため、これを守ればどんなコースに出る場合でも問題なくラウンドできるでしょう。
続いて男女別に、ラウンド時の服装マナーについて詳しく解説していきます。
男性の服装マナー
シャツはポロシャツやタートルネックなど、襟付きのものが基本です。
上に着るアウターは、セーターやベスト、ウインドブレーカーやブルゾンなどが望ましいでしょう。
パンツは、綿パンツやチノパンのロングパンツが基本です。ジーパンやジャージ、スウェットはNGになります。カーゴパンツなど、作業着をイメージさせるものもマナー違反となるので注意しましょう。
ラウンド時の靴は、ゴルフシューズ以外はNGと考えておきましょう。
コース内でのスリップ防止だけでなく、芝を傷つけないためのコース保護の目的もあるからです。
ゴルフシューズにはスパイク鋲の付いたソフトスパイクシューズと、スパイクのないスパイクレスシューズがあります。
どちらにもメリット・デメリットがありますが、初心者であれば比較的安価なスパイクレスシューズがおすすめです。
女性の服装マナー
女性のラウンド時の服装は、襟付きシャツにロングパンツなど、基本的には男性と同じです。
女性の場合、シャツの代わりにワンピースを着たり、パンツの代わりにキュロットやスカートを履くことも可能です。
ただし、過度に肌を露出することはマナー違反となります。スカートを履く場合は丈が短すぎないものを選ぶようにしましょう。ひざ丈程度の長さであれば問題ありません。
靴は男性同様ゴルフシューズが必須となります。スニーカーやサンダルはNGなので注意しましょう。
気温に合わせた季節ごとのゴルフの服装
普段の服装と同様に、季節によってゴルフをするときの服装を変えることで、暑い時期や寒い時期でも快適にプレーができるようになります。
ここでは、季節ごとのゴルフの服装について、マナーや注意点を解説していきます。
春・秋の服装
春や秋は気候が良く、ゴルフを最も快適にプレーできる季節です。
しかし、朝の早い時間や日が暮れ始める頃は、日中に比べ気温が低く、肌寒く感じます。
ポロシャツだけでは寒くなるので、セーターやニットベストなど、上に着られるものを用意しておきましょう。
風の強い日は、ウインドブレーカーなど、防風対策できるアウターがあれば安心です。
パーカーはプレーをするゴルフ場のドレスコードに、NGの記載がなければ問題ありませんが、カジュアルすぎるデザインやカラーは避けたほうが無難です。
分厚くて大きなフードは、スイング時に首に巻きついて邪魔に感じることがあるので、できるだけ薄手の小さいフードのものを選ぶようにしましょう。
夏の服装
夏は気温が高くてとにかく暑い時期。熱中症にも注意が必要です。
少しでも涼しい服装をしたいところですが、マナー違反にも気をつけなければなりません。
暑いからといってTシャツやタンクトップを着用するのはNGです。まずはゴルフウェアの生地が薄手のものや、通気性のいいものにするなど、選び方を工夫しましょう。
汗をかくことは避けられないので、汗を吸いやすい素材が使われたウェアを選ぶのがおすすめです。吸汗速乾性のあるウェアなら、かいた汗を吸収し、素早く乾いてくれるので、汗で服がベタつくのを抑えてくれます。
また、シャツの下に冷感インナーを着るのもおすすめです。
冷たい生地が体温を下げてくれるため、熱中症対策に効果を発揮してくれます。
ただし、インナーを下着とみなし、着用を禁止しているゴルフ場もあるので注意しましょう。
ハーフパンツはゴルフ場によって認められる場合もありますが、長めの靴下を履くことが条件とされることが多いため注意が必要です。
女性の場合は袖なしのノースリーブを着る方も多いですが、一般的には推奨されていないので気をつけてください。特に名門コースなど、格の高いゴルフ場に行く際は、ドレスコードをよく確認しておく必要があります。
冬の服装
気温の低い冬は、ポロシャツの上にセーターやブルゾンを重ねて着るスタイルが一般的です。
上に着ると中の襟付きシャツが見えなくなることもありますが、襟元が外から見えないからといってTシャツを着てしまうのはマナー違反です。
コースで上着を脱ぐことも考えられるため、首元がチラッと見えたことで注意を受けることもありますので気をつけましょう。
また、動きやすく快適にプレーするために、重ね着する際は厚着しすぎないことがポイントです。
ダウンジャケットなどの生地の厚いアウターは、その厚みのせいで体と手元の距離が変わり、いつものスイングをしづらくなります。
冬場のラウンドで、普段と同じスイングをしているのにうまく打てないのは、厚着のしすぎが原因というのはよくあることです。
ゴルフ用のウェアには、薄手でも保温性・防風性に優れたものがたくさんあります。プレーに支障のないウェアを選ぶようにしましょう。
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ゴルフ場への行き帰りでの服装
服装のマナーはゴルフのプレー中だけでなく、ゴルフ場へ出入りする際にも注意が必要です。
入退場時の服装は意外と多くの人から見られているものです。コースに相応しくないと判断されれば、入場を拒否されてしまうこともありますので気をつけましょう。
ここでは、ゴルフ場への行き帰りの服装マナーについて、男女別に解説していきます。
男性の服装
ゴルフ場への行き帰りは、Tシャツにジーパン、サンダルのようなラフな服装は当然NGです。
ゴルフ場への出入りのときは、コース内にいるときよりも服装が目立つシーンですので、ゴルフ場スタッフから注意されないよう気をつけましょう。
まず、男女ともにジャケットの用意が必須です。
夏場のジャケット着用を不要とするゴルフ場も多いですが、基本的に「コースへの行き帰りにはジャケットを着る」というのがゴルファーのマナーだと覚えておきましょう。
ジャケットの中は、ポロシャツなどの襟付きシャツを着ておけばOKです。プレーする服装の上にジャケットを羽織るだけでも問題ない場合が多いといえるでしょう。
パンツはスラックスなどビジネス向けのものが望ましいですが、ラウンド時のチノパンなどでも可能です。
靴は革靴やビジネスシューズが無難です。ゴルフシューズでの来場が許可されていることも多いですが、ゴルフ場によっては禁止している場合もあるので注意しましょう。
女性の服装
服装の注意点は男性と同じですが、女性の場合特に目立つのが靴です。行き帰りでは革靴やパンプスなど、ややカチッとしたものが望ましいです。
サンダルやミュールはカジュアルすぎるためNGですが、ヒールの高い靴も動きにくいため、避けたほうがよいでしょう。
ローヒールのパンプスやローファーなど、カジュアルになりすぎない靴を選んでおくと安心です。
ゴルフシューズで入退場する場合、ドレスコード違反にならなくても、ウェアに着替える前の服装と合わないことも考えられます。
行き帰り時のコーディネートに合わせた靴を履いていくのがおすすめです。
「スーツ」「パーカー」「ワンピース」で行ってもよい？
例えば、仕事の付き合いの接待ゴルフなど、ゴルフ場へスーツで行きたいこともあるかもしれません。
もちろん、ゴルフ場へスーツで行くことは問題ありません。基本的にビジネススーツであれば、入場を拒否される心配はないといえるでしょう。
ただし、ゴルフ場によっては少し周囲から浮いてしまう可能性があります。ゴルフ場の雰囲気や、同伴相手に合わせて着るものを選ぶのがポイントです。
また、パーカーやワンピースで入退場することも基本的には問題ありませんが、ジャケットは必ず用意しておくことが前提です。
ジャケットの着用が義務付けられているゴルフ場も多いため、必要な時にはすぐに羽織れるようにしておきましょう。
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ゴルフ場のクラブハウス内での服装
ゴルフ場の入退場時やラウンド中以外には、クラブハウス内で気をつけるべき服装マナーがあります。
お昼休憩時やプレー後の懇親会など、ゴルフ場ではクラブハウスで過ごす時間も多いので、マナー違反とならないよう注意しましょう。
ゴルフ場によってクラブハウス内での服装ルールはさまざまですが、高級ホテルのロビーにいることをイメージして、恥ずかしくないその場にふさわしい服装を意識しておけば安心です。
男女別にクラブハウス内での服装について解説していきます。
男性の服装
前半プレー終了後、お昼休憩でクラブハウスに戻ってきたときは、ラウンドで着用していたウェアのままレストランに入るのが一般的です。
気をつけたいのが、帽子やサングラスです。必ず外すように意識しましょう。
クラブハウスでは、外で着用していたアイテムを屋内でつけたままにするのはマナー違反となります。
レストランの入り口には、帽子や上着をかけるハンガーが設置されていることが多いので活用しましょう。
また、シャツの裾をパンツから出しているのもマナー違反です。特に夏は暑さで裾を出したくなりますので、無意識にやってしまっていないかチェックするとよいでしょう。
シューズには芝や泥が付着しているので、クラブハウスに入る前にきちんと落とすようにしましょう。
ラウンド終了後、シャワーを浴びてから同伴者と集まることもありますよね。このときは、ゴルフウェアではなく、入退場時と同様のジャケットスタイルが基本です。プレー後で疲れているかもしれませんが、クラブハウス内でもラフな服装にならないよう配慮が必要です。
女性の服装
女性の場合、コース内で暑くなって上着を脱ぐこともあるので、肌の露出が多くなっていないか確認しておきましょう。
シャツの裾も男性同様にパンツの中に入れておくのが基本です。
レディース用のゴルフウェアには、裾を出す作りになっているものも多いですが、ゴルフ場のルールで禁止されている場合はマナー違反となるので注意しましょう。
また、汗で化粧が崩れていると恥ずかしい思いをしてしまいます。サッとお手入れができるように、メイク道具を常備しておくと安心です。
打ちっぱなしでの服装のマナーはある？
ゴルフ場での服装マナーには、厳しいルールがあることが分かります。では、打ちっぱなしなどのゴルフ練習場に服装マナーはあるのでしょうか。
結論からいうと、練習場での服装は自由です。
Tシャツやジーパンでも問題ないですし、ゴルフシューズである必要もありません。
仕事帰りにスーツや作業着で練習する人もいますので、自分の好きな服装で通うことができます。
ただ、汗をかくこともあるので、動きやすく吸汗速乾性のある服のほうが快適だといえるでしょう。
打ちっぱなしやゴルフ練習場には、ゴルフ場のような格式張った服装マナーはほとんどないので、ゴルフを始めたばかりの初心者の方でも気軽に通うことができます。
「友人や恋人、会社の先輩から打ちっぱなしに誘われたけれど、どんな服装をしていけばいいかわからない！」と悩む方は多いのではないでしょうか。ゴルフはマナーに厳しいから、変な恰好をして行くと恥ずかしい思いをするかも…と不安になりますよね。[…]
インドアゴルフスクールは服装自由で気軽に練習できるのでおすすめ◎
ゴルフをするときの服装マナーの基準は、ゴルフ場によって変わります。
服装マナーの基本を押さえた上で、ゴルフ場ごとにドレスコードを確認する必要があるので、思っていたより制限があると感じる方も多いかもしれません。
その点、室内でゴルフの練習ができるインドアゴルフは、どんな服装で行っても問題ありません。室内は空調も効いているので、季節にかかわらず快適にゴルフを楽しめます。
コースでのプレーは気候の良い季節を中心にして、暑い時期や寒い時期はインドアゴルフで快適にゴルフを楽しむという考え方もありですよ。
さらに、コーチレッスンを受けていれば、ゴルフの上達速度も早まります。まさに「一石三鳥」ですよね。
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