プロゴルファーの9割が、ライン出しショットを駆使してラウンドしているのをご存知ですか?
ゴルフは風やコースの状況によって、ボールの飛び方も大きく変わってきます。そのため、打球をまっすぐ飛ばすことができれば、スコアアップにもつながります。そこでおすすめなのが、ライン出しです。
この記事では、ゴルフのライン出しショットのメリット・デメリットや打ち方、練習方法や打ち方のコツまで詳しく解説します。

ライン出しとは
ゴルフのライン出しとは、目標に向かってボールが真っ直ぐ飛ぶよう、コントロールを重視したショットです。通常のショットよりも方向性が安定し打球が曲がりにくくなるので、スコアアップにつながりやすくなります。
ライン出しはプロゴルファーもラウンド中に多用するので、覚えると大きな武器になるショットといえるでしょう。
「パンチショット」「スティンガー」との違い
「パンチショット」と「スティンガー」は、どちらも「ライン出し」と同じで、風の影響を受けにくい球筋の低いショットです。しかし打ち方や目的に違いがあります。
パンチショットの特徴は、強烈なダウンブローでインパクトして、フォロースルーを一切おこなわないこと。主に林や木の下といったピンチの場面で使われます。
スティンガーは、手首や前腕を極力使わずに打つショットですが、大きなフォロースルーが特徴です。タイガー・ウッズが多用したことで有名なショットですね。
ライン出しのメリット・デメリット
ライン出しにはメリットだけでなく、デメリットもあります。そのため、ライン出しの特性を理解し、状況に合わせて使い分けることが重要です。
この章ではライン出しのメリット・デメリットについて解説します。
ライン出しのメリット:方向性が安定する
ライン出しショットの最大のメリットは、打球の方向性が安定することです。
ライン出しショットでは、クラブのフェースをスクエアな状態でインパクトさせます。よって、打球にサイドスピンがかかることなく、まっすぐ飛びやすくなるのです。
ライン出しのメリット:風の影響を受けにくい球筋になる
ライン出しショットはボールを低く打ち出すので、球筋が低弾道の風の影響を受けにくくなります。
そのため、アゲインスト(向かい風)が強い状況や左右が狭いホールなどで活躍します。
ライン出しのデメリット:飛距離は落ちる
ライン出しショットは、飛距離が若干落ちるというデメリットもあります。
ライン出しはコンパクトにスイングすることが重要です。しかし、コンパクトにスイングしたぶん、フルショットに比べて飛距離は落ちます。
よって、ライン出しショットを打つときは、番手を上げて飛距離を確保するといった工夫が必要です。
ライン出しの打ち方
ここからはライン出しの打ち方について解説します。正しいライン出しの打ち方を理解して、ライン出しをマスターしましょう。
番手を上げて打つ
ライン出しショットを打つときは、番手を1番手以上、上げて打ちましょう。
前章で解説したとおり、ライン出しショットはコンパクトにスイングする分、飛距離は落ちます。よって、クラブの番手を1番手上げて、飛距離をキープしましょう。
ボールは右足寄りに置く
ライン出しショットを打つときは、ボールはいつもより右足寄りに置きましょう。
ライン出しショットは、打球に強烈なスピンをかけるためにダウンブローで打つ必要があります。ダウンブローで打つには、ハンドファーストでインパクトすることが必須です。
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スイングはコンパクトでOK
ライン出しショットはコンパクトにスイングすることが重要です。フルショットスイング幅の3割ほどに相当するスリークォーターのスイング幅で打ちましょう。
インパクトからフォロースルーにかけて、クラブヘッドを目標方向へ低く打ち出すイメージでスイングすると方向性が安定します。
また、フォロスルーのときに目線を低く保つと、イメージ通りのショットが打ちやすくなりますよ。
手首は返さない
ライン出しをするときは、アドレスしたときの手首の角度を変えずにインパクトすることを心がけましょう。
テークバックからフォロースルーまで手首を固定してスイングすることが大切です。
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【クラブ別】ライン出しのコツ
基本的にどのクラブでも、ライン出しショットの打ち方は変わりません。ただし、意識することで劇的に打ちやすくなるちょっとしたコツがあります。
この章ではクラブ別にライン出しのコツを紹介します。
ショートアイアンの場合
ショートアイアンのライン出しは、もっとも使用頻度の高いショットのため、基本を忠実にスイングすることが重要です。
ボールはやや右足寄りに置いて、コンパクトにスイングしましょう。
ミドルアイアンの場合
ミドルアイアンでのライン出しでは、ショートアイアンより強めにスイングすることがポイント。
ミドルアイアンはショートアイアンよりも長く、打球も上がりづらくなります。
ミドルアイアンでライン出しショットを打つときは、しっかりとスイングすることを心がけましょう。
ロングアイアンの場合
ロングアイアンのライン出しでは、力強くスイングすることも重要ですが、手打ちにならないように気をつけましょう。
ロングアイアンの場合、必要以上に力が入ってしまい、スイングが乱れがちです。手打ちになったり、スイングの軌道がアウトサイドインとなったりすると、飛距離が出ず、ライン出しもできません。
ロングアイアンでライン出しをするときは、ボディーターンをして全身で打つことを意識しましょう。
ウェッジの場合
ウェッジでライン出しをするときは、インパクトからフォローにかけてのフェースの向きに気をつけましょう。
フェースを目標に向かって低く打ち出すことで、打球が低くなり、まっすぐ飛びやすくなります。ウェッジでのライン出しは簡単でコントロールしやすいので、コツをつかんでラウンドでたくさん使用してみましょう。
ユーティリティの場合
ユーティリティでライン出しをするときには、ロングアイアンと同様、体をしっかりと回転させて打ちましょう。
ユーティリティは、少ない力でも打球が伸びやすくなるように作られています。そのため、しっかりとボディーターンができれば、軽い力でもまっすぐ飛んでいきます。
また、ユーティリティのライン出しが打ちにくいと感じる人は、グリップをかなり短くしてもよいでしょう。
フェアウェイウッドの場合
フェアウェイウッドでライン出しショットを打つときは、払い打つイメージでスイングしましょう。前述したとおり、ライン出しではボールを通常より右足寄りにセットします。
よって、必然的に通常のショットよりダウンブローで打つことになりますが、ダウンブローが強すぎると、打球にバックスピンがかかりすぎてしまい、飛距離が短くなってしまいます。
インパクトからフォロースルーにかけて、クラブヘッドを低く打ち出すように意識することで、払い打てるようになりますよ。
ライン出しの練習ドリル
この章ではライン出しが身に付く、おすすめの練習ドリルを紹介します。
日常の練習にこれらのドリルを取り入れることで、ライン出しをマスターできるはずですよ。
まずは素振りから
ライン出しを身につけるには、まずは素振りからはじめましょう。
おすすめは、鏡の前での素振りです。鏡の前で素振りをすると自分の姿を客観的に見ることができるので、頭の中でイメージした動きが実際にできているか確認できます。
特に振り幅やフェースの向き、ボディーターンができているかをチェックしましょう。
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100ヤードショット
素振りに問題がなければ、実際にボールを打ってみましょう。
おすすめは100ヤード先の看板を狙う100ヤードショットの練習です。クラブはピッチングウェッジから始めて、徐々に番手を大きくしていきます。100ヤード先の看板を狙いながら、球筋や打球の曲がり幅を把握することで、実際のコースでもライン出しのイメージがしやすくなりますよ。
ボールを並べて打つ
フェースをコントロールするためには、ボールを2個並べて打つ練習も有効です。
やり方は簡単で、クラブのフェースのトゥ側とネック側にピッタリとボールを2つ並べて一緒に打つだけです。2球とも目標に向かって飛べば、フェースはスクエアにインパクトしていることになります。
反対にフェースが開いたり閉じたりしていれば、2つのボールは別の方向へ飛んでいくでしょう。
まずは30ヤードほどの短い距離や少ない振り幅から始めてみましょう。ハーフスイングで100ヤードほど飛ばせるようになれば、ライン出しショットも自然にできるようになっているはずです。
ライン出しをマスターするならゴルフスクールのレッスンがおすすめ
ライン出しは一度マスターすれば、狭いコースでのティーショットから、林の中からの脱出など、さまざまなシチュエーションで使うことができます。積極的に練習をして、ライン出しショットをマスターしてくださいね。
しかし、1人で練習しても、なかなかマスターできなかったり、スイングに変なクセがついたりすることもあります。スイングに変なクセがついてしまうと、かえってスコアが悪くなるのは我流ゴルファーによくある話です。1人でライン出しをマスターするには、正しい知識と練習が必須といえるでしょう。
手っ取り早く、確実にライン出しをマスターしたい方には、ゴルフスクールのレッスンがおすすめです。ゴルフレッスンではプロのコーチから直接指導が受けられます。また、1人ひとりのスイングを分析してくれるので、自分にあったスイング、ライン出しショットの方法も教えてくれるでしょう。
まずは、お近くのインドアゴルフスクールの体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか。