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ゴルフのボールスピードと飛距離の関係は?初速が影響する?

「もっと、飛ばしたい……」

自分の飛距離に不満をもっている、アマチュアゴルファーの声をよく聞きます。

飛距離を伸ばすためには、ボールスピードと打ち出し角度、スピン量という3つのポイントがあります。この中で、飛距離に一番影響を与えるのがボールスピードです。

この記事では、飛距離を伸ばすために、まず、ボールスピードと飛距離について解説し、次に、ボールスピードを速くする方法を紹介します。

ステップゴルフ野口コーチ
監修者 野口
飛距離アップを目指す方は、飛距離を構成する3要素についての理解を深めておきましょう!

ゴルフのボールスピード(ボール初速)と飛距離の関係

ボールスピードとは「インパクトした直後のボール速度」です。ボール初速ともいわれ、ヘッドスピードとインパクトから生み出されます。

このボールスピードと飛距離の関係は数字に表れるので、客観的なデータをもとに、目標をもって練習ができます。そのためにも、自分のボールスピードの数字を確認することが大切です。

また、ボールスピードを速くするには、実際の練習の積み重ねも必要になってきます。

まずは、この記事で紹介する練習法を試してみるとよいでしょう。自己流で練習するとなかなか上達しません。

例えば、ボールスピードを上げようと力いっぱいドライバーを振り回すと、スイングが崩れてしまい、飛距離だけでなくスコアにも影響してきます。

鍛える内容の順番・方法を意識しながら、効率よく練習することが大切です。

ボールスピード(ボール初速)から飛距離を計算できる?

自分のボールスピードが分かっていれば、計算により飛距離を大まかに知ることができます。

ボールスピードから飛距離を求める計算式

飛距離=ボールスピード×4

また、上の計算式で飛距離から逆算すれば、ボールスピードが分かります(ボールスピード=飛距離÷4)。自分のドライバーの平均飛距離を4で割った数字が、あなたのボールスピードです。

ボールスピードは、ヘッドスピードとミート率からも知ることができます。ヘッドスピードとミート率も、飛距離を伸ばすのに大切なポイントなので、ここで確認しておきましょう。

ヘッドスピードとは「スイングの速さのこと」です。

ヘッドスピードが速ければボールスピードも速くなり、飛距離が伸びることになります。

この数字を知るには、市販の測定器や練習場などにあるスイング測定器を使うか、ゴルフショップの試打コーナーで測ってもらうとよいでしょう。

ミート率とは「効率よくボールにスイングのエネルギーを伝えられているかを表す数値」のことで、「ボールスピード÷ヘッドスピード」で計算できます。

「ヘッドスピードは速いけど思ったよりも飛んでいない」という方は、ミート率が低いことが分かります(ボールスピード=ヘッドスピード×ミート率)。

飛距離を伸ばす(ボールスピードを上げる)には、ヘッドスピードとミート率、両方を高めることが理想なのです。

ボールスピード(ボール初速)と飛距離の対応表

ボールスピードから計算できる、ドライバーと7番アイアンの飛距離対応表は次のとおりです。

ドライバーのボールスピードと飛距離

ボールスピード飛距離該当するレベルの目安
50m/s200ヤード
55m/s220ヤード男子アマ
60m/s240ヤード女子プロ
65m/s260ヤード
70m/s280ヤード男子プロ
75m/s300ヤード

7番アイアンのボールスピードと飛距離

ボールスピード飛距離該当するレベルの目安
30m/s120ヤード
35m/s140ヤード男子アマ
38m/s152ヤード女子プロ
40m/s160ヤード
43m/s172ヤード
45m/s180ヤード男子プロ

男子アマのドライバーショットは、女子プロに近いヘッドスピードがあるといわれていますが、ボールスピードは、55m/s程度と女子プロに劣ります。

その差はミート率にあることが計算式より分かります(ボールスピード=ヘッドスピード×ミート率)。

スイングのエネルギーを効率よくボールに伝えられるプロに対し、男子アマはミート率が低いので、女子プロよりボールスピードが遅くなり、飛距離が落ちるのです。

もっとも効率的なミート率の数値は1.56ですが、アマの平均が1.3~1.39、プロは1.45以上と、プロとアマでは差があります。

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インパクト直後のゴルフボール

ヘッドスピードとボールスピード(ボール初速)の関係は?

ヘッドスピードは「スイングの速さ」のことです。

速いスイングでボールにインパクトすればするほど、比例してボールスピードも速くなります。

アマ平均内のミート率1.375として、ヘッドスピードが2m/s速くなると、ボールスピードはおよそ2.75m/s速くなり、約11ヤード飛距離が伸びる計算になります。

ヘッドスピードとボールスピード(ボール初速)の対応表

ボールスピードから計算できる、ヘッドスピードと飛距離の目安が以下の表です。ミート率を1.38前後(アマの平均)、7番アイアンを使うことを想定しています。

ヘッドスピードを測定して分かったときの基準にしてくださいね。

ヘッドスピードから導かれるボールスピード

ボールスピード(初速)ヘッドスピード飛距離目安
30m/s22m/s120ヤード
35m/s25m/s140ヤード
40m/s29m/s160ヤード
50m/s36m/s200ヤード
55m/s40m/s220ヤード
60m/s44m/s240ヤード
65m/s47m/s260ヤード
70m/s51m/s280ヤード
75m/s55m/s300ヤード

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【男女別】平均的なボールスピード(ボール初速)はどれくらい?

ドライバーの平均的なボールスピードを、性別・腕前別に紹介します。

男性の平均的なボールスピードと飛距離

男子アマ/初級者45m/s180ヤード
男子アマ/中級者55m/s220ヤード
男子アマ/上級者65m/s260ヤード
男子プロ70m/s280ヤード

女性の平均的なボールスピードと飛距離

女子アマ/初級者25m/s100ヤード
女子アマ/中級者35m/s140ヤード
女子アマ/上級者45m/s180ヤード
女子プロ60m/s240ヤード

ボールスピード(ボール初速)を速くする方法

ボールスピードを速くするには、ヘッドスピードとミート率の両方を上げるのが理想ですが、どちらか一方でも効果は上がります。両方を一度に上げるのは難しいため、練習時は、ヘッドスピードとミート率、別々に意識して取り組む必要があります。

それでは、まずボールスピードを速くする練習法を3点、取り上げます。

本題に入る前に、もう一度、ボールスピード、ヘッドスピード、ミート率の計算式をあげておくので参考にしてください。

ボールスピード=ヘッドスピード×ミート率

ハーフショットでミート率を上げる

多くのアマチュアゴルファーは、ミート率が低いといわれています。では、ミート率を上げるのにはどうしたらよいのでしょうか。

ミート率が低い原因は、力んだり、手打ちになったりして、スイング軌道が安定しないことがあげられます。

これを「再現性のないスイング」と呼ぶことがありますが、ゴルファー全員に共通する悩みです。

スイングを安定させて、インパクトで適正なフェースコントロールができるのは、ゴルファーならば誰しもがあこがれます。ここでおすすめなのは、「ハーフショットの練習」です。

練習方法は以下のとおりです。

  1. ピッチングやショートアイアンなどの短いクラブでハーフショットを練習する
    1. このとき、しっかりと体重移動をすることで手打ちによるミスを抑えることができます。
  2. 連続して強いインパクトでショットできるようになったら、クラブの番手を上げる
    1. スイングを安定させることが目的のため、毎回同じ軌道で打てているかチェックしながらショットするようにしましょう。
  3. ドライバーやウッドでもハーフショットを練習し、強いインパクトのイメージをつかむ
    1. クラブが長くなってくれば、体でスイングしないとうまく打てません。体重移動と体の回転を意識して練習してみてください。

ハーフショットの練習は「再現性のあるスイング作り」に行いますが、同時にミート率を高める効果もあります。

ここで注意しておきたいのが、この練習中は、ヘッドスピードを速くする意識をもたないことです。そこに気を取られてしまうと、正確にボールを打つという本来の目的を見失ってしまうからです。

狙った方向に繰り返しボールを飛ばせるよう、根気強く練習してみてくださいね。

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素振りでヘッドスピードを上げる

ヘッドスピードを上げるためには、早く振る感覚をつかむ必要があります。

練習方法は以下のとおり。

  1. 軽いクラブで素振りして、スイングスピードを上げる
    1. ウェッジやショートアイアンのヘッド側を握り、素振りをします。ヘッドスピードを速くすることが目的なので、普段のスイングよりも速くスイングすることを意識しましょう。
  2. 重いクラブで素振りして、スイングに必要な体の動きを意識する
    1. 軽いクラブでの練習後は、ショートアイアンを2本持って素振りをします。ここでは、ヘッドスピードを速くすることを考えるのではなく、スイングをするときに、どこの筋肉を使っているかを意識しましょう。
  3. 軽いクラブと重いクラブの素振りを交互に繰り返し行う
    1. 軽いクラブだけでもヘッドスピードの上昇は期待できますが、手打ちの動きが大きくなりがちで、スイングの再現性が低くなる場合があります

重いクラブと交互に素振りすることで「ヘッドスピードの向上とスイングの安定」の両方が意識できるようになります。ここまでくると、ヘッドスピードとミート率、2つを上げることができます。

このとき、加減しながら練習すると「ヘッドスピードの向上とスイングの安定」の意識が、なかなか定着しません。体に無理のない範囲で、全力で素振りをするようにしましょう。

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脱力したスイングをイメージする

ヘッドスピードを速くするのに「力み」は天敵です。

力が入ってミスをしてしまう方には、腕を脱力したスイングの練習がおすすめです。

練習方法は以下のとおり。

  1. 腕の力を完全に抜き、手首までぐにゃぐにゃな状態でスイングする
    1. バックスイングもフォロースルーも、肩の高さまでスイングします。腕の脱力を感じることが目的のため、下半身や腰は使わずに腕だけの手打ちの形でスイングするようにしましょう。
  2. 腕の力を抜いたままスイングができるようになったら、徐々に体を使ってスイングを大きくする
    1. 腕を脱力した状態で行うと、自然とヘッドスピードが走るスイングになります。腕の力を抜く意識ができたら、下半身も使いながら少しずつスイングを大きくしていきましょう。

ヘッドスピードを速くしたいと意識するほど腕に力が入りやすく、力みにより速度が落ちてしまいます。

飛距離を伸ばしたいときほど、むしろリラックスしてスイングできるように「腕の脱力」を覚えておきましょう。

飛距離アップのため、ステップゴルフで充実した練習を!

ボールスピードを速くすると、ドライバーでも、アイアンでも、すべてのクラブで飛距離アップが期待できるため、スコアメイクにもつながります。

最近、飛距離が落ちてきたと感じている方や、スコアが伸び悩んでいる方は、ボールスピードを意識した練習をすることで、スコアが向上します。

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