ゴルフのクラブセッティングは、ゴルフのスコアを伸ばすうえで欠かせないポイントです。
この記事では、クラブセッティングの考え方や、おすすめのセッティング例を初心者から上級者までのレベル別に紹介します。
最適なクラブセッティングをおこないたい人は、ぜひ参考にしてください。
ゴルフでクラブセッティングが重要な理由
ゴルフのラウンドで使用可能なクラブの本数は、最大14本です。
クラブセッティングとは、飛距離やコース状況に合わせて最適なクラブを使えるよう、持ち込むクラブの組み合わせを考えることです。
クラブの組み合わせは自由ですが、クラブセッティングによってスコアは大きく変わります。
一般的に初心者には、最小限のクラブセッティングがおすすめだといわれています。その理由は、ミスが出にくいからです。中・上級者には、よりスコアを伸ばすためのクラブセッティングが必要になるでしょう。
基本のクラブセッティングはありますが、誰にでも適した組み合わせというわけではありません。
スコアアップのカギは、ゴルフのレベルや、体格、弾道のクセなど、さまざまな要素を考慮してクラブセッティングをおこなうことです。
飛距離やミスショットはクラブの性能でカバーできますが、スコアアップには最適なクラブセッティングが必要不可欠です。
完璧なクラブセッティングはある?
クラブセッティングの内容は人によりさまざまですが、ほとんどの人がドライバーとパターをセッティングに入れています。
ある人は、得意なウッド系を多めに入れたり、苦手なミドルアイアンの代わりにユーティリティを入れたりと、自分にとってベストな組み合わせでセッティングしています。中には、あえてドライバーを抜く人や、同じ番手を2本入れる人もいます。
このように、完璧なクラブセッティングとは、人により異なります。上級者の組み合わせをただまねるだけでは、スコアアップは難しいといえるでしょう。
完璧なクラブセッティングに近づけるポイントは、自分の特性に合わせて組み合わせることです。
また、ゴルフのスキルや年齢によっても、理想のクラブセッティングは変わります。さらに、弾道や飛距離が合わなくなることもあるので、定期的なクラブセッティングの見直しも大切です。
次章では、クラブセッティングの基礎や、ポイントとなる考え方について解説していきます。
【アマチュア向け】ゴルフのクラブセッティングの考え方
ゴルフのクラブセッティングを考える際には、どんなことを意識すればよいのでしょうか。
スコアメイクを有利にするためには、クラブを正しく組み合わせることが大切です。ここでは、クラブセッティングの基本と、ポイントとなる考え方について解説します。
- シンプルなクラブセッティングを心がける
- ヘッドスピードを目安にセッティングする
- クラブのバランスを揃える
- 苦手なクラブは外す
- コースに合わせてクラブセッティングを変える
それぞれ詳しく解説していきます。
シンプルなクラブセッティングを心がける
まずは、最低限必要な本数を揃えた、シンプルなクラブセッティングを心がけましょう。
距離の隙間をなくした、一般的なクラブセッティングは以下の14本です。
- ドライバー
- フェアウェイウッド(3W、5W)
- ユーティリティ(3番、4番)
- 5〜9番アイアン
- PW(ピッチングウェッジ)
- AW(アプローチウェッジ)
- SW(サンドウェッジ)
- パター
ここでは14本の例を紹介していますが、必ずしも14本揃えなければならないわけではありません。
むしろ、必要なければ10〜12本のクラブでプレーしたほうが、クラブ選択に迷いがなくなり、スコアが良くなることもあるのです。
そもそも、1ラウンドで1度も使わないクラブがある方も多いのではないでしょうか。クラブが少なくなれば、練習しなければならないクラブも減り、ミスが出にくくなるはずです。
同じ飛距離が出るクラブが重複しているなら、やさしいクラブを1本に絞ることで、スコアメイクが有利になります。特に、すべてのクラブを使いこなせない初心者は、できるだけシンプルなクラブセッティングを意識しましょう。
ゴルフでラウンドするとき、キャディバッグ(ゴルフバッグ)に入れておけるクラブの本数は最大で14本です。14本以下であれば何本でもOK。初心者の場合、ラウンドに何本くらいのクラブが必要なのか、どんなクラブを持っていけばいいのか、悩みま[…]
ヘッドスピードを目安にセッティングする
クラブセッティングを決める際、重要となるのがヘッドスピードです。
例えば、ドライバーの飛距離が300ヤードの人と180ヤードの人では、ベストなクラブセッティングは異なります。
ヘッドスピードが遅めの人は、長いクラブを使うと弾道が上がりづらいため、番手を変えても飛距離があまり変わりません。この場合は、ロフトの大きいクラブを入れ、低弾道をカバーすれば対策がとれるでしょう。
逆に、ヘッドスピードが速い人は、ボールにスピンがかかりすぎて飛距離が落ちてしまうことがあります。この場合は、ロフト角を抑えたクラブを入れれば、適切な弾道となり、安定した飛距離が出せるはずです。
クラブセッティングをおこなう際のポイントは、自分のヘッドスピードを基準にすることです。
自分のスイングスピードが周りの人と比べて速いのか遅いのか、気になりますよね。ゴルファーにとって、スイングスピードは一種のステータスでもあり、人によってはこだわりたいポイントのひとつ。この記事ではそんなスイングスピードについて、徹[…]
クラブのバランスを揃える
ゴルフクラブは、メーカーやモデルごとに狙うターゲット層が異なるため、重心バランスや重量も異なります。
クラブのバランスを揃えれば、スイングしたときの振り心地も揃い、距離感を統一することができます。これにより、スコアに良い影響を与えられるのです。
多くのプロゴルファーは、すべてのクラブを同じメーカーで揃えています。中にはスポンサー契約を結んでいるプロゴルファーもいますが、距離感とクラブのバランスを揃える目的もあるといえるでしょう。
私たちアマチュアも、できるだけバランスを揃えたクラブセッティングを心がけることが大切です。
すべてのクラブを同じメーカーにとまではいわずとも、ウッド、アイアン、ウェッジのジャンルごとでメーカーを統一し、バランスを揃えることをおすすめします。
苦手なクラブは外す
スコアアップには、苦手なクラブを少なめにセッティングすることも効果的です。
自分にとって得意なクラブを多く使ったほうがミスが減るため、スコアメイクが有利になるのは当然ですよね。
アイアンが苦手なら、ウッドとユーティリティを中心にしたセッティングが効果的。フェアウェイウッドが苦手なら、ウッドの代わりにユーティリティを多めにセッティングするのもありです。
苦手なクラブは外し、できるだけ得意なクラブを多く使ったクラブセッティングを心がけましょう。
コースに合わせてクラブセッティングを変える
上級者になると、コースの形状やレイアウトに合わせてクラブセッティングを変える人もいます。
アップダウンの激しいコースでは高弾道になるクラブが活躍しますし、風の影響を受けやすいコースでは、低弾道で強いショットが打てるクラブが必要になるはず。
ショートホールの距離に合わせて、ワンオンを狙いやすくするクラブセッティングも可能です。
コースごとに特徴はさまざまなので、プレーするゴルフ場に合わせたセッティングは、スコアメイクに有利となります。自分のプレースタイルが安定してきたら、コース状況も視野に入れてセッティングしてみましょう。
ステップゴルフのゴルフレッスンでは、スイングの指導以外にもスコアアップに必要な要素を丁寧に伝授します!
【レベル別】クラブセッティングの組み合わせ例
いざクラブセッティングをしようにも、自分に合ったクラブをどのように組み合わせればよいのか、気になる人もいるでしょう。
ここでは、ゴルフのレベル別に、おすすめのクラブセッティング例を紹介します。
初心者、中級者、上級者に分けて例を挙げますので、自分の組み合わせと比較してみてください。
初心者
- ドライバー
- ユーティリティ3番
- ユーティリティ4番
- ユーティリティ5番
- 7〜9番アイアン
- ピッチングウェッジ
- アプローチウェッジ
- サンドウェッジ
- パター
初心者は、難しいクラブをできるだけ減らし、シンプルな構成で組み合わせるのがおすすめです。
毎回のショット難易度を下げれば、ミスショットも出づらくなるので、大叩きのリスクを減らせるでしょう。
上記の例では、難しいクラブであるウッド系を外し、扱いやすいユーティリティを多めにセッティングしています。
アイアンは、打ちやすく使用頻度の高い7〜9番をセット。難しいミドルアイアンを無理して使うとミスのリスクが高まるので、安全に前へ飛ばせるような、やさしいクラブを中心にしたセッティングがおすすめです。
スコア100切りを目指す中級者
- ドライバー
- 3番ウッド
- ユーティリティ3番
- ユーティリティ4番
- 5〜9番アイアン
- ピッチングウェッジ
- ウェッジ(50度、54度、58度)
- パター
スコア100切りを目指すには、難しいクラブの使用を避けつつ、100ヤード以内でグリーンを確実に捉えるクラブセッティングが必要です。
中級者になれば、ロフト角の小さいクラブでも、弾道が上がりやすくなっているはず。
3番ウッドを入れて、飛距離アップを狙ってみましょう。3番ウッドが難しい場合は、飛距離は落ちますが、5番ウッドに代えて難易度を下げるのもおすすめです。
また、ウェッジはロフト角の数値で選び、残り距離に細かく対応できるよう2〜3本は用意しておきたいところ。ロフト角の配分を考慮して、最適なウェッジを選択しましょう。
せっかくゴルフをするなら、ゴルフスコア100は切りたいですよね。ゴルフ界には100を切ったら1人前という風潮があります。しかし100切りを達成するまでの期間は人それぞれで、あっという間に100切りをしてしまう人もいれば、何年もゴルフ[…]
スコア80台の上級者
- ドライバー
- 3番ウッド
- 5番ウッド
- ユーティリティ3番
- ユーティリティ4番
- 5〜9番アイアン
- ピッチングウェッジ
- ウェッジ(52度、58度)
- パター
上級者は、どんな距離や状況にも対応できるよう、14本のクラブをフルに活用できるセッティングを目指しましょう。
上記の例では、飛距離が被ってしまうクラブがありますが、ライや打ちたい弾道に合わせて使い分けることが可能です。状況に合わせたクラブを選択できるので、トラブルの回避にも役立ちます。
また、スピン量を増やしたい場合は、ユーティリティの代わりに、アイアンの3番や4番を入れてもよいでしょう。
安定したショットが打てる上級者は、さまざまなシチュエーションを網羅したクラブセッティングがおすすめです。
女性ゴルファーにおすすめのクラブセッティング
女性は男性に比べて、ヘッドスピードで不利になることが多い傾向にあります。
そのため、球が上がりやすく、飛距離を稼ぎやすいユーティリティを使うことが増えるでしょう。
女性ゴルファーにおすすめのクラブセッティングは、以下の通りです。
- ドライバー
- 5番ウッド
- ユーティリティ4番
- ユーティリティ6番
- 7〜9番アイアン
- ピッチングウェッジ
- サンドウェッジ
- パター
上記の例では、3番ウッドではなく5番ウッドを入れています。クラブが長いために打つのが難しい3番ウッドは、弾道も低くなりやすいクラブです。飛距離は落ちますが、安定したショットを打つには、操作性のよい5番ウッドが適しているでしょう。
また、ユーティリティの使用率を上げるために、3番と5番を追加するのもおすすめ。
アイアンはダフリやトップのミスが出やすいので、比較的ミスに強いユーティリティを充実させるのは、スコアアップにも効果的です。
ゴルフのクラブセッティングに関するよくある質問
最適なクラブセッティングは、人により異なります。
「組み合わせとしてこれはありなのかな?」と、疑問に思うことがあるかもしれません。
ここからは、ゴルフのクラブセッティングでよくある質問について答えます。
3番ウッド(3W)なしのクラブセッティングはあり?
クラブセッティングで3番ウッドを外すことは、全く問題ありません。
3番ウッドはクラブセットに入っていることが多いため、入れておくのがよいのでは?と思う人も多いでしょう。
しかし、前述したように、3番ウッドは打つのが非常に難しいクラブです。クラブが長いため地面から直接打たなければならず、ドライバーより難しいと感じる人もいます。3番ウッドは飛距離が出やすい反面、難易度が高く、ミスしたときのダメージが大きいのです。
飛ばすことよりもショットを安定させるほうが、スコアはまとまりやすくなります。よって3番ウッドが苦手な人は、無理に入れる必要はありません。
「ユーティリティのみ」のクラブセッティングはあり?
扱いやすいユーティリティを、ドライバーやフェアウェイウッド、ミドルアイアンの代わりとしてセッティングするのはありです。ハーフショットを使えば、残り100ヤード前後の位置から、コントロールしてグリーンを狙うこともできるでしょう。
ただし、ドライバーや3番ウッドよりは飛距離が落ちるため、ロングホールでは打数が増えてしまいます。そのため、ラウンドに慣れてきたら、徐々にドライバーやウッドも使えるよう練習することをおすすめします。
また、ユーティリティでコントロールショットをしても、50ヤード以内の短い距離ではオーバーする可能性が非常に高くなります。ウェッジの代わりとして使うのは難しいので、アプローチ用のクラブを用意しておきましょう。
年代によってクラブセッティングは調整したほうがよい?
年代の変化により、飛距離が変わってきたら、クラブセッティングを見直すことをおすすめします。加齢によって体力が低下し、ヘッドスピードが落ちてしまうこともあるからです。
今までと同じ飛距離を出すには、番手を上げるなど、使うクラブを変える必要があります。追加や変更したほうがいいクラブがあるかもしれません。
飛距離の隙間が開いている可能性もあるので、加齢による飛距離の変化を感じている人は、一度クラブセッティングを調整してみましょう。
芸能人やプロのクラブセッティングを真似するのはあり?
ゴルフ好きの芸能人や、プロゴルファーのクラブセッティングは、参考程度に留めておきましょう。
例えば、お笑い芸人であるトータルテンボスの大村朋宏さんは、シャフトやグリップのカスタムも含めた、こだわりのあるクラブセッティングで有名です。
また、女子プロゴルファーの宮田成華選手は、メーカー違いの7番アイアンを2本セッティングしているようです。
それぞれ、自身のスイングに合わせたセッティングや、クラブ構造の違いによる使い分けのためのセッティングをしています。
いずれにしても、クラブセッティングには何か意図があるはずなので、安易に真似をしても、自分に合わない可能性があります。あくまで一例として参考にし、自分にとって最適な組み合わせを考えましょう。
ゴルフのクラブセッティングはゴルフスクールでも学べる◎
ゴルフのクラブセッティングは、スコアに影響する重要な要素です。自分のクセや苦手クラブを正しく理解し、最適なセッティングを目指しましょう。
しかし、自分の癖がよく分からないという人もいるかもしれません。
正しいクラブセッティングをおこないたい人は、プロの視点でアドバイスがもらえるゴルフスクールがおすすめです。
ゴルフスクールでは、自分にとっての最適なセッティングはもちろん、ゴルフのスキルアップや、必要な知識も学ぶことができます。苦手なクラブの改善もできるので、クラブセッティングの幅を広げることも可能です。
ゴルフのクラブ選びに悩んでいる人は、ゴルフスクールを検討してみてはいかがでしょうか。