ゴルフの練習器具は、スイング矯正に役立つものや、素振りの練習に特化したものなど、目的に合わせた器具が多く存在します。
この記事では、ゴルフの練習器具の使い方や、得られる効果について解説します。
素振りやスイング矯正などの分類ごとに分けて解説するほか、初心者におすすめの練習器具も紹介するので、自分に合った練習器具選びの参考にしてくださいね。
ゴルフの練習器具は正しく使うことが大切
ゴルフの練習器具は、正しいスイングや、飛距離をアップさせるスイングを身に付けるのに役立つアイテムです。
ヘッドスピードを上げるための素振り棒や、スイング矯正に役立つ器具、パターでまっすぐボールを打ち出すためのアイテムなど、ゴルフの上達に役立つ練習器具がそろっています。
しかし、いずれの道具も正しく使わなければ、十分な効果を発揮できません。
それどころか、間違った使い方で練習すると変な癖が付いてしまったり、スイングのフォームを崩してしまったりする恐れもあります。
無理な使い方をすると、手首や腰を痛めてしまうこともあるので、これらの練習器具は正しく使うことが大切です。
練習器具の使用方法はプロもアマチュアも同じ?
練習器具の使い方は、プロもアマチュアも基本的には同じです。
しかし、プロは一定のスキルとテクニックを持っているため、私たちアマチュアとは練習器具を使う目的が異なり、必要となる器具も変わってくるでしょう。
例えば、スイング矯正器具を使う場合、正しいスイング作りを目的としたアマチュアと、飛距離を伸ばすことを目的としたプロとでは、選択する器具が変わります。
また、プロとアマでは、体幹や筋力にも違いがあります。日々ハードなトレーニングを積んでいるプロは、アマチュアよりも強靭な肉体を持っています。
そのため、大きな負荷のかかる練習器具を使った場合、プロにはちょうどよくても、アマチュアは体を痛めてしまう恐れがあるのです。
ゴルフの練習器具にプロ用もアマチュア用もありませんが、練習器具を効果的に使うには、自分の目的とレベルに合ったものを選ぶことが大切です。
ゴルフスイングの矯正に役立つ練習器具と使い方
正しいスイングを身に付けるのは、簡単ではありません。
特に、自己流のスイングで付いてしまった癖は、なかなか治せないことも。
この章では、そんなゴルフスイングの矯正に役立つ練習器具を紹介します。
スイング矯正に効果的な器具は、以下6つのアイテムです。
- スイング練習用ストラップ
- スイングプレーン
- 柔らかシャフトアイアン
- 切り替え上手
- スイングミラー
- スイング矯正ベルト
それぞれの特徴や効果、使い方を紹介します。
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スイング練習用ストラップ
クラブと左腕をゴムチューブでつなぐことにより、体と同調したスイングが身に付く練習器具です。
腕からクラブまでが一体化するためスイング軌道が安定し、理想的なビジネスゾーンを作ることができるしょう。
アドレス時の両肩と手元の間にできる三角形を維持しやすいので、手打ちになってしまう方に効果的です。
使い方は、ストラップの両端を左腕とクラブシャフトに付けてスイングするだけ。クラブの軌道が大きな円を描くように意識して、スイングの練習をしてみましょう。
ストラップがゴムでできているものは、シャフトの取り付け位置を変更することで、テンションのかかり具合を調節できますよ。
スイングプレーン
スイング中のクラブの動きは自分では確認しづらいですよね。そこで役立つのが、スイングプレーン矯正器です。
スイングプレーンとは、スイングした際のシャフトの軌道が作る平面のことを指します。
クラブヘッドから肩までのラインを1枚の板と見立てたとき、この軌道を通るスイングが理想的です。
スイングプレーン矯正器の特徴は、クラブのグリップに取り付けることで、スイング時の手首やフェースの向きを大きな平面で確認できること。
正しい軌道でスイングできているか、自分でチェックするのに役立ちます。
柔らかシャフトアイアン
シャフトのしなりを使ったスイングを身に付けるのに効果的なのが、柔らかいシャフトの付いたアイアンです。
シャフトがふにゃふにゃと柔らかいので、スイング時のシャフトがしなる感覚を体感でき、飛距離アップやスライスの改善に役立ちます。
使い方は、いつも通りにスイングするだけですが、しなりが大きいため、体の回転を使ったスイングが必要です。
手打ちではボールに当てることが難しく、当たってもまともに飛んでいきません。
しなりを使ったスイングを身に付けたい方や、スライスに悩んでいる方におすすめの練習器具です。
切り替え上手
トップからの切り返しでタメを作り、インパクトに向けてグリップを引く動きを身に付けられるアイテムです。
グリップ部分に対して重心が移動する仕組みになっており、切り返しで正しい方向へ動かすのに役立ちます。
切り返し時の正しい手の動きが身に付き、ヘッドが走るスイングを習得できるでしょう。
飛距離アップに効果的な練習器具です。
使う際のポイントは、切り返しとダウンスイング時に、重心移動でカチッと音が鳴るようにスイングすることです。
スイングミラー
ショットのミート率を上げるには、スイング中に頭を動かさないのがポイントです。
スイングミラーは、アドレスからフォローまでの動きを通して、頭の位置が動いていないか確認するのに役立ちます。
頭を動かさずにスイングできていれば、スイング中は常にミラーに頭が写っているはず。
自分では動いていないつもりでも、実際は上下左右に動いていることも多いです。
スイングミラーを使う際は、アドレスで自分の姿がミラーに映るよう、体の正面に設置してスイングをします。
トップやインパクト、フォローで自分の頭がミラーからはみ出ないよう意識して、スイングしましょう。
スイング矯正ベルト
アドレスで体にできた三角形をキープすることで、正しいスイングを身に付けるのに役立つ器具です。
特徴は、両腕を固定することで、体の回転でクラブを振る感覚を覚えられること。手打ちによるスライスやフック、シャンクなどの改善にも役立ちます。
使い方は簡単で、スイング矯正ベルトを両腕に装着してスイングするだけ。
体の正面でボールを捉える感覚が身に付くので、ショットを安定させたい方におすすめです。
また、トップやフォローでの腕の動きも矯正できるため、 きれいなスイングフォームの習得にも効果的です。
ゴルフの素振りにぴったりな練習器具と使い方
正しいスイングを体に覚えさせるには、効果的な素振りの練習をおこなう必要があります。
この章では、ゴルフの素振りに役立つ練習器具を紹介します。
- 素振り棒
- フレループ
- 素振りマット
- スイングトレーナー
- 短尺スイング矯正アイアン
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素振り棒
クラブよりもはるかに重い素振り用器具を使い、全身を使ったスイングを身に付けるための練習器具。
ただ筋力を鍛えるだけでなく、スイングの遠心力で前傾姿勢を崩さないような、強い体幹を作るのに効果的です。野球のバットのような形をしたものが多く、スイング練習に使うプロも多くいます。
重さは約600〜900gのものが多く、手や腕だけでスイングするのは困難なため、しっかりと体を使ったスイングができるようになるでしょう。
使う際の注意点は、いきなり重すぎるものを使うと、手首や腰を痛めてしまう恐れがあること。600gの重さとはいえ、5番アイアンの1.5倍ほどの重量があります。
まずは、無理のない重さから始めて、じょじょに負荷をかけていきましょう。
フレループ
曲線形状のシャフトで、正しいスイングを体に染み込ませることができる練習器具。
シャフトがカーブしており、スイング時の遠心力で慣性モーメントを発生させる特徴があります。
フレループを使って普段通りにスイングすると、慣性モーメントの力が働き、クラブが正しい軌道を通るようアシストしてくれるのです。
スイングプレーンの軌道が分からない方にとって、まさにお助け器具といえるでしょう。
スイングがブレたり、グリップが手の中で回るような感覚があれば、正しくスイングできていない証拠です。
間違ったスイングが癖になっている方の、矯正器具としても活用できます。
ただ、すでにスイングプレーンが安定している方にとっては、あまり意味のない器具かもしれません。
素振りマット
練習場にあるような練習用マットを、自宅の庭や室内に設置できます。
素振りマットは人工芝で作られたものが多く、練習場へ行けないときなど、自宅でスイング練習をする際に役立ちます。
フェースの向きやスイング軌道のガイドラインが入ったものもあるので、素振りの練習にもぴったりです。
ただし、地面や床に置くだけの場合、素振りでダフるとマットが飛んでしまうことがあるので注意してください。
スイングトレーナー
ゴルフスイングの練習器具として、定番のアイテムがスイングトレーナー。
素振りの練習や、ラウンド前のウォーミングアップとして活用できるので、キャディバッグに1本入れているゴルファーも多くいます。
スイングトレーナーの重さはさまざま。
重いものは筋力や体幹を鍛える効果があり、ヘッドスピードの向上に期待できます。
反対に、軽いものを使うとクラブを速く振る感覚が身に付くので、体が無意識にセーブしている運動性能を、最大まで高めるのに役立ちます。
また、シャフト部分の柔らかいものを使えば、しなりを使ったスイングが身に付きやすくなります。
ただし、何も考えずにただ振るだけではあまり意味がありません。
グリップを正しく握り、ヘッドの重みをしっかり感じるようなスイングを心がけましょう。
短尺スイング矯正アイアン
「時間がなくてなかなか練習に行けない」という方におすすめなのが、室内で気兼ねなく素振りができるショートアイアンです。
通常のクラブより短いため、狭い室内でもトップからフォローまでのスイングフォームがとれます。
また、普通のアイアンと同じ重さなので、手にずっしりと重みを感じられるはずです。
ただ、ヘッドが地面に届かないので、ボールを打つことができない点や、シャフトが短いため、しなりをほとんど感じられないというデメリットがあります。
実践的な練習とはいきませんが、周りを気にせず素振りできる点が、短尺アイアン最大のメリットといえるでしょう。
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その他のゴルフの練習器具と使い方
スイング矯正や素振り以外にも、ゴルフの練習器具はたくさんあります。
パターやアプローチの練習になるものや、正しいスイングを音で知らせてくれるものなど、正しく使えばゴルフの上達に役立つでしょう。
以下の表で、スコアメイクに有効なゴルフ練習器具をまとめました。
名称 | 使い方 | 効果 |
---|---|---|
ダイヤスイング | ・ヘッドスピードの最速点でカチッと音がなる素振り器具。室内での素振り練習に最適。 | スイングでヘッドを加速させるタイミングを掴める。 |
パッティングレール | 細長いレールの上を、ガイドラインに沿ってまっすぐ打ち出す。 | レールからボールが落ちないようにショットするため、パットのフェースの向きを矯正できる。 |
ゴールポスト | パターのフェース面に装着し、ボールを芯で捉える練習をおこなう。 | パターショットを芯で捉え、距離感と方向性を向上させる。 |
ゴルフ傾斜マットくん | 「つま先上がり」「右足下がり」など、任意の傾斜をつけてショットの練習をおこなう。 | 傾斜からのショット練習ができる。 |
ゴルフ初心者におすすめの練習器具は?
「ゴルフを始めたばかりで、どんな練習器具から使えばよいのか分からない」という方もいるかもしれません。目的から外れた器具や、上級者向けの練習グッズを買っては、余計な出費となってしまいますよね。
初心者は、正しいスイングを身に付けることが上達への近道。スイングの基礎を習得できる器具を中心に紹介します。
最初に覚えたいのが、正しいグリップの握り方。グリップ矯正アイアンがおすすめです。
グリップに指を合わせるための窪みがあり、この凸凹に合わせて握るだけで、正しいグリップの握り方が身に付きます。
グリップが正しく握れていないと、きれいなスイングができず、ショットも安定しません。素振りの練習などで活用し、グリップを正しく握れるようにしましょう。
続いて、正しいスイングを体に染み込ませるためには、スイングアラインがおすすめです。
両ひじを固定することで、肩と腕の間にできる三角形を強制的に作れる器具です。ショットのミート率を上げるためには、この三角形をキープすることが重要です。
ゴルフ初心者は、腕や手を使った手打ちスイングになりがちなので、正しいスイングを身に付けるにはぴったりのアイテムといえるでしょう。
最後に紹介するのは、ロフト角が100°のウェッジです。
ロフトが100°ということは、フェースが地面とほぼ水平に上を向いている状態。つまり、そのまま打ってはボールがまともに飛ばないということです。
このクラブで前にボールを飛ばすためには、インパクトでフェースをしっかり立てるようなスイングである必要があります。
このクラブで練習すれば、ボールよりも手が前に出る、ハンドファーストの形が身に付きますよ。ゴルフのアイアンショットでは、ハンドファーストに構えることが理想とされています。
最初のうちは、ハンドファーストの構えは違和感があるかもしれませんが、騙されたつもりで練習してみましょう。
ゴルフで正しいスイングをするには、「ハンドファースト」を身に付ける必要があります。ゴルフ初心者の中には、ハンドファーストという言葉にまだ聞き馴染みのない方もいるかもしれません。今回の記事では、ゴルフのハンドファーストについて[…]
最短でゴルフの上達を目指すなら、ゴルフスクールでプロのコーチに学ぶのがおすすめ◎
ゴルフの練習器具はゴルフの上達に役立つものが多く、正しく使えばスイング改善やスコアアップの効果が期待できます。
その反面、使い方を間違えると、あまり効果を得られない場合も。動画や本などを見て独学で練習するのもよいですが、特に初心者の場合は、正しくできているか不安になることもありますよね。
最短で基礎を身に付け、効率良く上達したいという方は、プロのコーチに直接教わるのがおすすめです。
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練習器具を購入して自主練、というのもよいですが、スイングの基礎が身に付いていないような初心者の方はゴルフスクールに通ったほうが確実に近道だといえます。
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