すくい打ちは、ボールを高く上げようとすると発生しやすい打ち方であり、やりすぎるとスイングの乱れにつながります。
本記事では、すくい打ちの基本的な定義を解説するとともに、メリット・デメリット、払い打ちやあおり打ちとの違いを詳しく紹介します。
この記事を通じて、自分のスイングがすくい打ちに該当するかどうかを確認し、スイング改善のヒントを見つけてくださいね。

ゴルフのすくい打ちとは?
すくい打ちの基本的な定義やメリット・デメリット、払い打ちやあおり打ちとの違いを解説します。
すくい打ちの定義
すくい打ちとは、クラブヘッドを下から上にすくい上げるようにボールを打つスイングです。
初心者や打ち上げのホールでよく見られるスイングで、「ボールを高く上げたい」「遠くに飛ばしたい」という意識が強すぎる場合に起こりがちです。
すくい打ちをするとインパクト時にクラブフェースのロフトが寝るため、結果としてボールが上がりすぎたり、飛距離が出なかったりする特徴があります。
また、スイングの最下点がボールの手前になることで、ダフリやトップなどのミスを引き起こす原因にもなります。
すくい打ちのメリット・デメリット
すくい打ちは、使う場面次第でメリットとなる場合もあります。
メリット
- 成功すればボールを高く上げられる
- 特定の状況(バンカーショットなど)では有効
すくい打ちは下から上に向けてのスイングなので、正しくインパクトできればボールを高く上げられます。
ただし、すくい打ちで正しくインパクトするためには高い技術が必要なため、初心者の方にはあまりおすすめできません。
また、バンカーショットやアプローチショットで意図的にすくい打ちを活用できる場面もあります。
例えば、距離を出したくないバンカーショットでは、すくい打ちでボールを高く上げることで距離感のコントロールができます。
ただし、いずれにしてもすくい打ちを効果的に活用するためには高いスキルが必要です。
デメリット
すくい打ちの主なデメリットは以下の3点です。
- ダフリやトップなどのミスショットが発生しやすい
- 飛距離が落ちやすい
- ショットの難易度が高い
すくい打ちは高等技術であり、ダフリやトップなどのミスショットが出やすい打ち方といえます。
使うだけでリスクが高まるので、技術が高いプロゴルファーでも特定の状況以外では使いません。
また、ボールが高く上がるため飛距離は落ちます。
意図的に飛距離を落としたい場面では効果的ですが、飛距離の調整はほかの打ち方でも可能です。
払い打ちやあおり打ちとの違い
払い打ちは、クラブヘッドがボールに対して横から滑るように当たるスイングのことです。
フェアウェイウッドやドライバーなど、ボールを押し出すようにスイングするクラブでは有効で、身長が低い女性ゴルファーが活用している場面も多々見られます。
あおり打ちは、スイング時に右肩が下がり、体が後方に傾いた状態で下から上に打つ動作です。
すくい打ちに似た打ち方ですが、体の軸が崩れることでミスショットがさらに増える傾向があります。
すくい打ちはメリットもある打ち方ですが、あおり打ちにはメリットがありません。
すくい打ちによって起こるミスショット
すくい打ちはスイングが不安定になりやすく、ミスショットを引き起こす原因になりがちです。
すくい打ちで発生しやすい3つのミス「シャンク」「トップ」「ダフリ」について、それぞれの特徴と原因を解説します。
シャンク
シャンクは、クラブのフェースではなくネック部分(シャフト付近)にボールが当たるミスショットです。
すくい打ちはアウトサイドインスイング(外から打ちに向けて打つスイング軌道)になる傾向があり、シャフト寄りにボールが当たる確率が高まります。
シャンクが出ると想定より大幅にボールが右に飛ぶため、トラブルやOBのリスクが高まります。
シャンクの原因は1つではありませんが、頻発する方は自身がすくい打ちであるか疑ってみてください。
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トップ
トップは、ボールの上部にクラブが当たり、低い弾道や転がるようなショットになるミスです。
すくい打ちによるトップは、スイングの最下点がボールの手前になることで起こります。
ボールを上げようとする意識が強く、体が伸び上がるとこのミスが発生しやすくなります。
トップは距離を稼ぐショットでは大きなトラブルを招きませんが、アプローチやバンカーショットでは大きなトラブルになる危険性があるミスです。
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ダフリ
ダフリは、クラブがボールの手前の地面に当たり、スイングエネルギーが地面に吸収されることで飛距離が大幅に落ちるミスです。
すくい打ちでは、スイング軌道の最下点がボールの手前に来るため、ダフリが頻発します。
ダフリは多くの初心者ゴルファーが悩むミスであり、修正するためには根本的なスイングの改善が必要な場合もあります。
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すくい打ちになる3つの原因
この章では、すくい打ちを引き起こす3つの主な要因である「左肩が開く」「グリップに力が入りすぎている」「飛ばそうとして体が伸び上がる」動作について詳しく解説します。
左肩が開く
すくい打ちの大きな原因のひとつが、ダウンスイングで左肩が早く開く動きです。
左肩が開くと、クラブが外側から入るスイング軌道(アウトサイドイン)になりやすく、ボールをすくい上げるような動きが生まれます。
左肩が開いてすくい打ちになると、シャンクやトップなどのミスが頻発します。
左肩の開きを抑えるには、アドレスで肩のラインを目標に対して平行に整えることが大切です。加えて、インパクトまで左肩を開かない意識を持ちましょう。
グリップに力が入りすぎている
グリップを必要以上に強く握ると、スイング全体に余計な力みが生じます。
スイングで余計な力が入ると、すくい打ちだけでなくダフリやトップのミスも出やすくなるでしょう。
力みは初心者や飛距離を気にしすぎる人に多く、スイング全体が窮屈になる傾向にあります。
グリップを握る強さは「歯ブラシを握る程度」で十分です。手の開や指先をリラックスさせ、腕全体の力を抜く意識を持ちましょう。
飛ばそうとして体が伸び上がる
「遠くに飛ばしたい」という意識が強すぎると、インパクトに向かって体が伸び上がる動作が生まれます。
この動きはスイング軌道を不安定にし、クラブがボールに正確に当たらない原因となります。結果として、すくい打ちやダフリ、トップにつながります。
自分の力で飛ばそうとはせず、「飛ばすのはクラブ」という意識を持ちましょう。
また、伸び上がりを防ぐにはスイング中に頭の位置を動かさないことが大切です。
すくい打ちは、プロのコーチに動きを分析してもらい、正しい動きを身につけて改善するのがおすすめ◎
すくい打ちを直す方法・改善する方法
すくい打ちを改善するには、スイング全体を見直し、正しい動作を身につけることが必要です。
この章では、3つの具体的な方法を紹介します。
ダウンブローで打つ
すくい打ちを直す最も効果的な方法の1つが、ダウンブローで打つ意識を持つことです。
ダウンブローとは、クラブヘッドがボールに対して上から下に向かって鋭角に入る動作を指します。
この動作によって、適切なロフトでインパクトできるため、飛距離や方向性が改善します。
ダウンブローでうつには、インパクト時にハンドファーストの形を意識し、手元が先行する感覚を持つことが大切です。スイングの最下点をボールの後方に設定し、クラブがボールに対して上から入るようにしましょう。
ボールの先の地面を叩くイメージで打つと、自然にダウンブローのインパクトを作れますよ。
また、フォローで左腕とクラブが一体化するような感覚を目指しましょう。
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グリップ圧を緩めてタメを作る
グリップに力が入りすぎていると、すくい打ちを引き起こす原因となります。
グリップ圧を緩めることでクラブヘッドの自然な動きを妨げず、スムーズなタメを作ることができます。
タメを作ることでクラブヘッドが遅れてインパクトに入るため、ダウンブローが実現しやすくなります。
ダウンスイングで手元を自分側に引かず、クラブヘッドが自然に遅れる感覚をつかむとスイングが改善するでしょう。
地面にボールを投げる感覚を取り入れる
すくい打ちを改善するためには、「飛ばすのはクラブヘッド」という意識を持つことが大切です。
地面にボールを投げるような動作を練習に取り入れることで、力みを抑え、正しいスイング動作を身につけることができます。
実際に地面にボールを投げつける練習を行い、その感覚をスイングに応用するのもおすすめです。また、飛ばそうとせず、体の自然な動きとクラブヘッドに任せる意識を持つことが大切です。
すくい打ち矯正ドリル
すくい打ちを矯正するには、スイング全体を見直すだけでなく、特定の動作にフォーカスした練習が効果的です。
この章では、すくい打ちを修正するための具体的な練習ドリルを3つ紹介します。
片手スイングドリル(左手・右手それぞれ)
片手スイングドリルは、クラブを正確にコントロールする感覚を身につけるための練習です。左手ではスイングの回転軸を意識し、右手では手首の角度を保つ感覚を養います。
<練習方法>
- 左手だけでクラブを持ち、ゆっくりとスイングする
- フォローでクラブのトゥ(先端)が目標方向を向くよう意識する
- 右手だけでクラブを持ち、同様にスイングする
- 手首の角度(コック)をキープしながら、インパクトでクラブヘッドが走る感覚をつかむ
片手スイングを繰り返すことで、左手でスイング軌道と体の回転を整える感覚を身につけられます。一方、右手ではクラブヘッドが遅れて入射する「タメ」を体感しやすくなるでしょう。
左右の片手スイングを続けることで、クラブを正確に操作し、すくい打ちを防ぐスムーズな動きが可能になります。
右足を台に乗せて行うスイングドリル
右足を台に乗せることで、体重移動を正しく行う練習です。このドリルでは、すくい打ちの原因となる右肩の下がりや過剰な体の傾きを矯正します。
<練習方法>
- ボールケースや台のような物(30センチ前後)を用意する
- 右足をその台に乗せ、アドレスする
- 体重を左足に乗せ、背骨の角度をキープする
- その状態で、いつも通りスイングする
この練習を行うと、右肩が下がらない正しい体の軸を保つ感覚が身につきます。また、スイング中の体重移動が改善され、ダウンスイングからインパクトにかけて、安定した軌道でクラブを振れるようになるでしょう。
正しい軸と体重移動を体得することで、すくい打ちが矯正され、スイング全体の安定感が向上します。
地面にボールを投げつけるドリル
ボールを投げる動作は、すくい打ちの矯正に非常に効果的です。リリースを遅らせる感覚や、スナップを効かせた動きが自然に身につきます。
<練習方法>
- 軽いボール(テニスボールなど)を手に持つ
- 腕に力を入れず、リラックスした状態でボールを地面に向かって投げる
- ボールを握る力を緩め、腕全体でスナップを効かせる
- この感覚をスイングに応用し、クラブヘッドが遅れて入射する動きを意識する
この練習を通じて、クラブヘッドが自然に遅れて入射する「タメ」の感覚を習得できます。また、力みが抜けることでスイングがスムーズになり、クラブがボールに効率よくエネルギーを伝えられるようになります。
腕を柔軟に動かす意識を強く持つと、効率よく感覚を身につけられるでしょう。
【FAQ】すくい打ちに関するよくある質問
すくい打ちに関する疑問に回答していきます。
アプローチでのすくい打ちの防ぎ方は?
アプローチショットでは、すくい打ちが発生するとダフリやトップの原因になります。アプローチでのすくい打ちを防ぐためには、ハンドファーストを意識し、クラブヘッドが手元を追い越さないようにスイングする意識が大切です。
また、体重を左足にしっかり乗せたままスイングすることで、安定したインパクトが得られます。
小さな振り幅のスイング練習を取り入れると、余計な力を抜きやすくなり、すくい打ちを抑えられるでしょう。
バンカーではすくい打ちになる?
バンカーショットでは、意図的にクラブヘッドを走らせ、砂を飛ばす動作が求められます。
バンカーショットをすくい打ちと勘違いしている方もいますが、実際にはクラブのバウンス(ソール面)を滑らす動作であり、動きの質が異なります。
状況によってすくい打ちが必要な場合もありますが、基本的には異なる動きであることを覚えておきましょう。
ボールを直接打とうとせず、砂を先に飛ばす意識でスイングすることで、正しいバンカーショットが可能になります。
ゴルフ初心者の中でも、苦手意識を持つ人が多いバンカーショット。バンカーから抜け出せず、大たたきしてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。この記事では、バンカーからうまく脱出できるようになるために、バンカーショットの[…]
特定のクラブでのみすくい打ちになる場合の対策は?
特定のクラブでのみすくい打ちが発生する場合、そのクラブの構え方やスイング軌道に問題がある可能性があります。長いクラブでは体が伸び上がりやすいため、構えた際の重心や体重移動を見直しましょう。
また、短いクラブでのすくい打ちは、スイング中に手元が浮きやすいことが原因です。それぞれのクラブに応じた適切なスイングプレーンを意識することで、すくい打ちを改善できるでしょう。
ステップゴルフならすくい打ち改善の練習ができる!
すくい打ちは、多くのゴルファーが直面する悩みの1つですが、自己流での改善には限界があることも事実です。
例えば、自身の動きを映像で確認する場合でも、主観的な観点だけでは正しく分析できません。
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